Facebook広告とは、Metaの提供するFacebookを媒体とした広告配信プラットフォームです。
世界最大のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)であるFacebookが配信の基盤となり、ターゲティング精度の高さと幅広いリーチを誇ります。

今回は、Facebook広告の運用を検討されている方や、そもそもFacebook広告で何ができるの?という方向けにFacebook広告の特徴や配信面について解説します。

INDEX
  1. Facebookの概要
  2. Facebook広告とは?
  3. Facebook広告を利用するメリット
    1. 実名SNSのため詳細なターゲティングが可能
    2. Cookieに依存しないターゲティング
    3. 購買過程に合わせた目標設定
    4. 各商材に最適な広告フォーマット
  4. Facebook広告を利用するデメリットと注意点
  5. 広告配信の課金形態
    1. 予算上限の設定
    2. 課金形態
  6. Facebook広告におけるオークションの仕組み
    1. 入札価格
    2. 推定アクション率
    3. 広告の品質
  7. 配信面
    1. ブランドの認知度アップを目的とする場合
      1. Facebookニュースフィード
      2. Facebook右側広告枠
      3. Facebook動画フィード
      4. Instagramフィード
      5. Instagramリール
      6. Audience Networkのネイティブ、バナー、インタースティシャル
    2. コンバージョンの獲得を目的とする場合
      1. Facebook Marketplace
      2. Facebook上の検索結果
      3. Instagram発見タブ
      4. Instagramショップ
    3. エンゲージメントを目的とする場合
      1. Facebookストーリーズ
      2. Instagramストーリーズ
      3. Messengerストーリーズ
    4. アプリのインストールを目的とする場合
      1. Facebookインストリーム動画
      2. Audience Network動画リワード
    5. トラフィックを目的とする場合
      1. Facebookインスタント記事
      2. Messenger受信箱
    6. リード獲得、メッセージのやり取りを目的とする場合
      1. Messenger広告メッセージ
  8. どの配信面に広告を配置すればよいのか?
  9. Facebook広告の主なフォーマット
  10. Facebook広告におけるターゲティング
  11. Facebook広告の事例
    1. ノンターゲティングを活用した事例
  12. おわりに
  13. ウェブ広告をはじめ、ウェブマーケティングに関する不安や疑問を無料でスッキリ解決しませんか?

Facebookの概要

国内でも1度はFacebookを利用したことのある方は多いのではないでしょうか。Facebookは世界最大規模のSNSであり、現在の月間アクティブ利用者数(MAU)は全世界で29億人を超えるまでに達しています。また、最近では広告手段の1つとしてFacebookを導入する企業も増加しており、その利用目的は個人の枠にとどまりません。

参照元: Meta Upcoming Events
参照元: Meta 2021年第4四半期(10月-12月)業績ハイライト

Facebook広告とは?

Facebook広告とは、前述のFacebookを利用した広告配信手法の1つです。Facebook広告を利用することにより、InstagramやMessenger、Audience Networkといった他の媒体にも広告を配信することができます。

各媒体の特徴については下記をご覧ください。


Facebook
友達や家族とつながり、最新の流行を発見したり、自分の近況やお気に入りの写真や動画をシェアすることが可能。

Instagram
Facebookと同じくMetaが提供するSNS。テキストよりも写真や動画をメインに投稿しシェアすることが可能。

Messenger
Facebookユーザーと連絡を取ることのできるメッセージアプリ。

Audience Network
Metaが提携しているモバイルアプリやブラウザ内において、広告の掲載を可能にする仕組み。

中でもInstagramは国内月間アクティブアカウント数は2019年時点で3,300万以上に登り、今ではFacebookを超える規模にまで成長しています。

参照元: Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破
参照元: 平成30年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書

また、Audience Networkを利用することにより、FacebookやInstagramのユーザー情報をMetaが提供するサービス以外の場でも活用することが可能です。配信先は東洋経済ONLINEなどのニュースメディア、食べログ・Rettyといったグルメサイトなど多岐にわたります。

参照元: Facebook Audience Network

このように大規模な媒体を多数横断して広告を配信し、より効率的に配信の最適化を行えるというのもFacebook広告の魅力といえます。

Facebook広告を利用するメリット

プラットフォームの数やその規模以外にも、Facebook広告の利用には様々なメリットがあります。

実名SNSのため詳細なターゲティングが可能

Twitterなど他のSNSと異なり、Facebookのユーザー登録情報は実名制を基本としています。これにより性別や年齢といったユーザーが自ら設定する登録情報に加え、趣味・関心(いいね、などのアクティビティ)を基により詳細なターゲティング設定を行うことができます。

Cookieに依存しないターゲティング

これまではユーザー行動(ログイン状態、ショッピングカートの中身の保持など)のトラッキングにサードパーティーCookieを使用するのが主な手法でした。しかし、昨今は世界的にCookieへの規制が強まってきており、Googleは2023年までにサードパーティーCookieを段階的に廃止すると発表しています。

参照元: サードパーティCookieの段階的なサポート廃止について
参照元: AppleのiOS14リリースに合わせたレポートのアップデート
参照元: ユーザーのプライバシーとデータの使用について

一方、Facebookはアプリやブラウザ内でログインして利用するサービスであるため、Facebook上のユーザーIDを基にトラッキングが行われます。そのため、Cookieに対する制限の影響を受けることはありません。

購買過程に合わせた目標設定

通勤・通学時間、就寝前など、SNSは日常生活の様々なタイミングで利用されます。1回あたりの利用時間は短いものの1日に何度もサービスが利用されるため、ユーザーの購買意欲や購買過程に合わせ、あらゆるタイミングでアプローチすることが可能です。

各商材に最適な広告フォーマット

Facebookを含む4つのプラットフォームは、広告に使用する写真や動画に対し、購買の各段階、および配信面に適したフォーマットや最適化手法を多数提供しています。これにより、目的に応じた柔軟な広告配信が可能となります。

なお、実際にFacebook広告の運用を始めようと考えている方、より具体的な手順が知りたいという方は下記をご覧ください。

【2022年最新版】初めてでも安心!Facebook広告徹底解説・完全ガイド

Facebook広告を利用するデメリットと注意点

Facebook広告の配信対象は、あくまでもFacebookやInstagram、その他関連する媒体を利用しているユーザーに限られます。ターゲットを絞り広告配信をすることは無駄が少なく効率的である一方、Google広告やYahoo!広告に比べると配信できるターゲットの範囲が狭く、リーチを広げにくいといったデメリットも少なからずあります。

また、Facebook広告では仕様変更が頻繁に実施されます。運用者はその都度変更点や新たな仕様を理解し、柔軟に対応することが求められます。

詳細なターゲティングや多様なフォーマットが魅力である一方、実際の運用を行う際には上記のように考慮しなければいけない点も少なからずあります。常に最新の情報をキャッチし、Facebook広告のメリットを最大限に活かしていくことが大切です。

広告配信の課金形態

ここからはFacebook広告における予算の仕組みについて解説します。

予算上限の設定

Facebook広告では、広告主の提示する予算に合わせ広告の出稿が可能です。
つまり、仮に1日あたりの予算を300円とした場合は、上限予算である300円に達するまで広告が掲載され、300円に達した時点で自動的に広告の配信が停止されます。
この上限予算はキャンペーン階層、1日あたりの予算はキャンペーン階層、あるいは広告セットの階層で設定することが可能です。設定した予算を大幅に超過することはないので、安心して広告を配信できます。

参照元: アカウントの上限予算について

課金形態

Facebook広告における課金方法には、主に2種類の方法があります。

  1. 「インプレッション数による課金(=CPM配信)」
  2. 「クリック単価による課金(=CPC配信)」

「インプレッション数による課金(CPM配信)」の場合、インプレッション数が1,000回に達した時点で課金されます。CPM(Cost Per Mile)とは、1,000インプレッションあたりの平均広告単価のことを指します。
「クリック単価による課金(CPC配信)」の場合、広告がユーザークリックされた時点で課金されます。CPC(Cost Per Click)とは、1クリックを獲得するためにかかるコストの平均額のことを指します。つまり、広告がクリックされなければ費用が発生することはありません。
ただし、配信開始初期の段階ではCPM課金を利用することで、機械学習を行う上でのプレッシャーが緩和され、より効率的な配信を行うことができる場合もあります。
1クリックあたりの上限金額が明確に決められている場合など、例外的にCPC課金も利用されますが、CPM課金と比べてリーチが大幅に減少する可能性があります。

キャンペーンの目的ごとに適用できる課金形態は下記の表のとおりです。

広告配信の目的キャンペーンの種類課金形態
認知ブランドの認知度アップCPM
リーチCPM
検討トラフィックCPM/CPC
アプリインストールCPM/CPC
動画の再生数アップCPM/ThruPlay(※)
リード獲得CPM
エンゲージメントCPM
メッセージCPM
コンバージョンコンバージョンCPM
カタログ販売CPM/CPC
来店数の増加CPM
※1「ThruPlay」 では、動画の再生完了数、あるいは15秒以上の再生によりが費用が発生します。

参照元: Facebook広告の料金
参照元: ブランドキャンペーンに適切な購入タイプを選択する
参照元: 「動画の再生回数アップ」の目的について

Facebook広告におけるオークションの仕組み

Facebook広告を配信する場合、同じターゲットを対象としたすべての広告がオークションにて競い合うことになります。このオークションにおいては、ユーザーとビジネス(商品)の双方に対し、より大きな価値をもたらす広告が勝利し、ユーザーに表示されます。
この「価値」とされるものは、主に以下の3つの要素から構成されます。

入札価格

広告主がその広告に対し、任意で設定した入札価格のことです。これは入札戦略によって設定方法が異なり、自動で設定されるものと手動で上限予算を設定するものがあります。

推定アクション率

広告を表示されたユーザーが、その広告を経由してウェブサイトへのアクセスやコンバージョンといったアクションに至る可能性を示す推定値です。これは過去の広告におけるパフォーマンス実績を加味して算出されます。

広告の品質

広告の関連性などを加味し、相対的に算出される指標がこれにあたります。あくまでもオークションにおける優劣を決める要素の1つであるため、その勝率を保証するものではありません。品質の悪い広告を判断し、改善するための一要素としての活用も可能です。

配信面

前述の通り、Facebook広告の掲載面には大きく分けて下記の4種類があります。

  • Facebook
  • Instagram
  • Messenger
  • Audience Network

この各プラットフォームごとに多様なフォーマットが用意されており、より効率的に広告配信を行うためには配信の目的ごとに適切なプラットフォームとフォーマットを選択することが重要です。
ここからは広告配信の目的ごとに分け、最適なプラットフォームとフォーマット、およびその特徴について解説します。

なお、既に配信面やフォーマットについては知っているが、より効果的なクリエイティブ検証に関する理解を深めたいという方に向け、下記ではFacebook広告におけるABテストの実施方法をご紹介しています。

Facebook広告編|初めてでもできるABテストの手順を紹介!

ブランドの認知度アップを目的とする場合

Facebookニュースフィード

Facebookニュースフィードは、Facebookホームページの中央に表示されます。家族や友人がアップデートする近況、お気に入りの写真、画像など内容は常に最新の状態に更新されます。

Facebook右側広告枠

Facebookの右側広告枠は、デスクトップ専用の配信面です。これは通常Facebook各ページの右側に表示されますが、サイト内の他の場所に表示される場合もあります。

Facebook動画フィード

Facebook動画フィードは、Facebookニュースフィードにおいて動画再生が可能な配信面です。静止画ではなく動きや音声を加えた動画を使用することですばやくユーザーの注意を引き付け、商品の特徴や魅力を知ってもらうことができます。

Instagramフィード

Instagramフィードは、Facebookニュースフィードや Facebook動画フィードと同じくInstagramアプリを開いた際に表示される配信面です。フォローしているアカウント、または広告の写真や動画が常に最新の状態で表示されます。

Instagramリール

Instagramリールとは、音楽やエフェクトを組み合わせた最大60秒の縦型動画を投稿できる、モバイル専用の配信面です。より没入感のある効果的なフォーマットで、商品に関心の高いオーディエンスにリーチできます。これはオーガニックリールコンテンツの間に表示され、ユーザーは広告にコメントや「いいね!」の追加、閲覧、保存、シェア、スキップすることが可能です。

Audience Networkのネイティブ、バナー、インタースティシャル

Facebookにおける強力なターゲティング機能を他のウェブサイトやアプリに適用し、キャンペーンを拡大することができるのがAudience Networkにおける広告配信の魅力です。
Audience Netbookでは以下のフォーマットでユーザーへ広告を配信できます。

ネイティブ広告オーガニックコンテンツと馴染みやすく、より自然な広告の表示・閲覧が可能。(画像左端)
バナー広告画像やアニメーションを使用し、よりユーザーの注意を引きやすい広告を表示させることができる。ユーザーがこれをクリックすることにより、商品やサービスの詳細ページへ遷移する。(画像中央)
インタースティシャル広告ユーザーがサイトを閲覧する際、その画面の一部を覆い隠すように表示される。表示のタイミングはランダムで画面をスクロールしている時、あるいはアプリ内で画面が切り替わる時など様々。

コンバージョンの獲得を目的とする場合

Facebook Marketplace

Facebook Marketplaceは、世界中から商品の配送が可能な個人間の商品の売買、いわゆるフリーマーケットのようなものです。この配信面を利用することにより、商品に関心の高いユーザーの集まるコミュニティへダイレクトにリーチすることができます。

Facebook上の検索結果

この配信面を利用すると、FacebookとMarketplaceにおいて日に数百万回繰り返されるユーザーの検索行動を基にしたデータを利用し、商品とより関連性の高いユーザーへリーチすることができます。広告はオーガニック投稿の一部として表示されます。

Instagram発見タブ

Instagram発見タブは、Instagram内にある「虫眼鏡アイコン」をタップすることで表示され、ユーザーの興味・関心に基づいて厳選されたコンテンツが表示されます。これはInstagram内における検索と同じページにあり、広告はオーガニックコンテンツの間に表示されます。

Instagramショップ

Instagramショップとは、Instagramの「ショッピングバッグアイコン」をタップすることで表示される配信面で、いわゆるオンライン版のウィンドウショッピングができるような機能を搭載しています。この配信面においては、商品がタグ付けされた投稿などと並んで広告が表示され、ユーザーが広告をタップすることで商品の詳細ページへと遷移します。

参照元: Instagram、Instagramショップのタブ内で広告の提供開始について
参照元: 「リール」と「Instagramショップ」専用のタブをアプリ画面に追加

エンゲージメントを目的とする場合

Facebookストーリーズ

Facebookストーリーズは縦型のフルスクリーンで表示され、フィードやその他の配信面よりも没入感のあるフォーマットが魅力です。 Facebookストーリーズにおける広告は、オーガニックストーリーズの間で5秒間、もしくはユーザーによってスワイプされるまで表示されます。Instagramストーリーズとの連携も可能です。

Instagramストーリーズ

Instagramストーリーズは、縦型のフルスクリーンという非常に没入感のあるフォーマットです。Instagramストーリーズにおける広告はオーガニックストーリーズの間で5秒間、もしくはユーザーによってスワイプされるまで表示されます。 Facebookストーリーズとの連携も可能です。

Messengerストーリーズ

MessengerストーリーズはFacebookやInstagramのストーリーズと同じく、没入感のある縦型フルスクリーンのフォーマットが魅力です。これはオーガニックストーリーズの間に表示され、商品の魅力や詳細を効果的に伝えることができます。

アプリのインストールを目的とする場合

Facebookインストリーム動画

Facebookインストリーム動画は、Facebookの内でパブリッシャーやクリエイターによる動画を再生しているユーザーに対して表示されます。これらの広告が表示されるタイミングは、モバイルデバイスで、動画を60秒視聴した後となります。

Audience Network動画リワード

Audience Netbook動画リワードにおいても、そのメリットはAudience Networkのネイティブ、バナー、インタースティシャルと同じです。この配信面において、ユーザーは広告動画の視聴の報酬としてゲーム内で使用できるアイテムや特典などを獲得できます。

参照元: 広告マネージャーでの配置について
参照元: Facebook広告ガイド

トラフィックを目的とする場合

Facebookインスタント記事

Facebookインスタント記事は、モバイル向けに最適化された配信面です。これを利用することにより、読み込み速度が速く、かつユーザーと関連性の高い記事の配信が可能となります。

Messenger受信箱

Messenger受信箱では、FacebookやInstagramを利用しているユーザー間でプライベートメッセージ、グループメッセージを送受信することができます。広告はスレッドとスレッドの間に表示され、ユーザーがこれをタップするとMessengerアプリ内で広告の詳細が表示されます。

リード獲得、メッセージのやり取りを目的とする場合

Messenger広告メッセージ

Messenger広告メッセージは、よりターゲットを絞った広告配信に最適なフォーマットです。過去に1回以上メッセージのやりとりをしたことのあるユーザーを対象として、ボットかライブチャットサポートを通じて再度リーチすることが可能です。

どの配信面に広告を配置すればよいのか?

これほどの配信面があると、自分の扱う商品にとってどの配置が最適なのか迷ってしまいますよね。そんな時に是非利用していただきたいのが、Facebook広告の自動配置機能です。

自動配置を選択したい場合は、新規入稿、もしくは入稿後の編集の際に広告セットの階層で設定を行います。

FacebookとInstagramを併用するユーザーは多く存在します。より多くの配信面を選択することでリーチの拡大はもちろん、効率的に最適化が行われることも期待できます。

ただし、配信間もないキャンペーンなどにおいてはデータ不足の影響で最適化が正しく行われない可能性もあります。商品と各プラットフォームの利用者層との相性を考慮し、一旦は手動配置に設定のうえ配信面を絞ることも大切です。ある程度の配信実績を得ることができれば、自動配置のメリットを最大限に活かせるでしょう。

Facebook広告の主なフォーマット

広告主の商品やサービスの魅力をより効果的に伝えられるよう、Facebook広告では様々な広告フォーマットを使用できます。ここでは広告フォーマットの種類と、各フォーマットの特徴をご紹介します。

各種フォーマット特徴
画像(シングル)シンプルかつビジュアルを伝えやすい。素材の手配、加工が比較的簡単。
動画ユーザーに没入感を与えやすく、1度に提供できる情報量が多い。
カルーセル1つの広告で最大10の画像や動画を表示可能。商品のインナップ、各種サービスをまとめて伝えられる。
コレクションユーザーにより関連性の高いアイテムをカタログ形式で表示できる。

最初から1つのフォーマットに絞ってしまうのではなく、いくつかのフォーマットで検証を行うことが重要です。なお、配置ごとに推奨される画像のサイズやテキストの文字数は下記にて公開されています。

参照元: Facebook広告ガイド

Facebook広告におけるターゲティング

実名制を基にした精度の高さを誇るFacebook広告のターゲティングは、大きく分けて以下の3つによって構成されています。各手法によってターゲットの範囲、その詳細度は様々で、商品やビジネスに合った柔軟な設定が可能です。

ターゲティングの種類詳細
コアオーディエンスユーザーがプロフィール上で公開している情報、Facebookプラットフォーム上での行動などに基づき抽出される。 
例:年齢、性別、学歴、職場、場所、興味関心、行動など
カスタムオーディエンス既存の顧客、またはウェブサイトにアクセスしたことのあるユーザーにリーチすることが可能。
例:既存顧客(顧客リストやピクセルのデータを基に作成)、ウェブサイト訪問者、アプリの利用者など
類似オーディエンスカスタムオーディエンスのデータを基に生成される。既存顧客やウェブサイト訪問者などに特性や行動が似ているユーザーを対象に、類似1%~10%まで作成可能。

ターゲティングを行う際は、「誰に」「どんな目的で」広告を配信するのかを明確にすることが重要な要素となります。目的が新規ユーザーの獲得なのか、あるいは既存のユーザーを対象に新商品の宣伝をするのかなど、より詳細な事前分析を実施することで効果的な広告配信を行うことができるでしょう。

なお、より詳細なターゲティング方法について知りたい方は下記をご覧ください。
【初心者向け】Facebook 広告オーディエンスの種類と使い方

また、コアオーディエンス設定時に使用する詳細ターゲット設定のオプションについては、2022年1月以降に一部のトピックが削除されるなどのアップデートが実施されています。今後もこのようなアップデートが行われるタイミングに合わせ、柔軟に対応することが大切です。

2022年1月時点でのアップデート情報詳細については下記をご確認ください。
詳細ターゲット設定に関する変更(Facebook広告)

Facebook広告の事例

前述のとおり、精度の高いターゲティングと柔軟なオーディエンスの設定が可能であるという点がFacebook広告の魅力です。しかし、頻繁に仕様変更が行われるFacebook広告においてはコアオーディエンス設定時に選択可能な「興味・関心」におけるユーザーの役職・カテゴリーも例外ではなく、2022年1月以降にいくつかのトピックの削除が実施されています。

参照元: 詳細ターゲット設定のデリケートなトピックの削除について

このようなターゲティングの制限に対する対策として、ノンターゲティングによる配信、いわゆる「ブロード配信」と呼ばれる手法が存在します。
今回はその一例として、社内で実際にブロード配信を活用した事例をご紹介します。

ノンターゲティングを活用した事例

これからご紹介するのは、ある女性向けのハンドケア商品を扱った事例です。

※数値は微調整しております。

以前は「興味・関心」を指定して配信を行っていましたが、より効率的に成果の改善を行うため、興味関心や役職などの詳細ターゲットを指定せず、年齢・性別・地域のみを指定するブロード配信の実施をご提案しました。
その結果、興味関心の指定をしたターゲットと比較するとCPAが約36%下がり、CVRは約5%上昇するという大幅な改善に繋がりました。
このブロード配信の結果が優れていた要因としては以下2点が挙げられます。

1:学習データが多いことで、CVRの最適化が進みやすい環境であった。
2:入札のプレッシャーが緩和されることで、低い入札単価で配信することができた。

このように、Facebook広告ではターゲティングの設定次第で様々な配信手法の実施が可能です。現状の成果に伸び悩んでいる方、より効率的な運用方法の導入を検討されている方は是非ご相談ください。

おわりに

精度が高く詳細なターゲティング、目的に応じた多彩な広告フォーマット、また複数のプラットフォームを跨ぐ大規模なリーチがFacebook広告の魅力です。
この柔軟さゆえ、商材の特徴や広告主の意向に沿った多様なプロモーションを行うことができます。Facebook広告の魅力を最大限に活かすためには、繰り返し検証を重ね最適な組み合わせを見つけることが大切です。

魅力的な機能を多数備えたFacebook広告、みなさんも是非この機会に始めてみてはいかがでしょうか。

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