Google 広告の自動入札機能の1つである「目標インプレッションシェア」という機能をご存知でしょうか。

目標インプレッションシェアは、Google検索結果の最上部や上部に広告を表示させるために最適化をしてくれる入札戦略で、自社ブランドや商材の認知拡大が期待できます。

そこで本記事では、目標インプレッションシェアの概要からメリット・デメリット、設定方法、効果的な活用方法について詳しく解説していきます。

インプレッションシェアとは

インプレッションシェアとは、広告が表示されるであろう想定の合計回数に対して、実際に広告が表示された回数の割合のことを言います。

インプレッションシェアは以下の計算式で算出ができます。

インプレッションシェア = インプレッション(表示回数) / 予想された実際の広告の表示回数

例えば、インプレッションシェアが50%だった場合、表示される可能性のある広告回数のうち、半分しか表示されなかったことを意味します。

イプレッションシェアを改善したい方はぜひ下記記事もご参考ください。

目標インプレッションシェアとは

目標インプレッションシェアとは、Google 広告の自動入札戦略機能の1つです。
目標インプレッションシェアを設定できる広告の掲載場所は下記となり、目標とするインプレッションシェアを「%」で設定することが可能です。

広告掲載場所広告掲載場所詳細
検索結果ページの最上位広告の掲載順位が1位
検索結果ページの上部1位以外の上部掲載場所
検索結果ページの上部(任意の位置) 上記以外の掲載場所

例えば、目標インプレッションシェアを「ページ最上部80%」で設定した場合、最上部に表示できる可能性のある回数が100回であった場合、うち80回は最上部に広告が表示されるように入札単価が自動で調整されるようになります。

目標インプレッションシェアのメリット

ここからは、目標インプレッションシェアのメリットについてご紹介します。

自社ブランドの知名度が上がる

目標インプレッションシェアは、自社ブランドの知名度を向上させる効果的な機能です。

検索連動型広告において、検索の多いビッグキーワードを利用すると競合が多くなるため広告がうまく表示されないことがよくあります。

しかし、目標インプレッションシェアを活用することで、競合に競り勝つことができ広告を上位に表示させることができます。
結果、ユーザーに見られる数も増えるため認知の拡大を期待することができます。

過去データがなくても最適化できる

通常、自動入札機能は過去に配信した広告で十分なデータが蓄積されていなければ利用することができません。

しかし、目標インプレッションシェアでは、過去のデータを考慮せずにページの最上部や上部に広告を表示させることができます。

そのため、広告を初めて配信する方でも利用できる自動入札機能になるので、「まずは自社商材の認知拡大を高めたい」という方はぜひ活用してみてください。

目標インプレッションシェアのデメリット

目標インプレッションシェアは競合が多い市場でも広告を上位に表示させ、認知を拡大できる便利な機能ですが、デメリットもあります。

ここからは、目標インプレッションシェアのデメリットについて解説します。

コンバージョンに基づく広告配信はできない

目標インプレッションシェアで基準となる指標は、クリックやコンバージョン数値ではなく「インプレッション(広告の表示回数)」になります。
そのため、クリックやコンバージョンをしてくれそうなユーザーに広告を表示させるといった調整ができません。

広告運用者の中には、「クリック数が少ない原因は表示回数が少ないから」と思い込んで目標インプレッションシェアを設定する方がいますが、表示が多くされてもクリックに繋がるとは限りません。
クリックの獲得が少ないと感じたら、自動入札戦略の「クリック数の最大化」を活用してみましょう。

CPC(クリック単価)が高騰する可能性がある

目標インプレッションシェアは、広告の掲載場所を重視して入札単価の調整が行われます。
そのため、競合が多い市場だとCPC(クリック単価)が高騰してしまう可能性があります。

例えば、目標インプレッションシェアを高く設定した場合、それに応じて入札額が高くなります。
また、同じキーワードをターゲットにしている競合他社が入札を行っている場合、自社の広告を上位に表示するためには高い入札額が必要になります。

目標インプレッションシェアでは上限CPC(上限クリック単価)を設定できるため、あらかじめ許容できる費用を把握して、予算に合わせて上限CPCを設するようにしてください。

目標インプレッションシェアの設定方法

こちらでは、目標インプレッションシェアを設定する方法について画像も含めて解説していきます。

  1. Google 広告にログイン
  1. 左メニューバーの「キャンペーン」をクリック
左メニューバーの「キャンペーン」をクリック
  1. 設定したいキャンペーンにチェックを入れ、上部の「編集」をクリック
設定したいキャンペーンにチェックを入れ、上部の「編集」をクリック
  1. 「入札戦略を変更」をクリック
「入札戦略を変更」をクリック
  1. 「目標インプレッションシェア」をクリック
「目標インプレッションシェア」をクリック
  1. 「広告の掲載場所」「目標インプレッションシェア(%)」「上限CPC」を3つを入力
「広告の掲載場所」「目標インプレッションシェア(%)」「上限CPC」を3つを入力
  1. 「適用」をクリック
「適用」をクリック

以上で目標インプレッションシェアの設定は完了です。

目標インプレッションシェアの活用方法

最後に、目標インプレッションシェアの活用方法について紹介していきます。
目標インプレッションシェアをうまく運用したいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

顕在化したユーザーを確実に刈り取る

自社のブランド名や関連したビジネス名で検索している顕在ユーザーを、目標インプレッションシェアを活用することで獲得することができます。

例えば、「株式会社AZ」「株式会社AZ 広告代行費用」で検索するユーザーは弊社への関心が高いことがわかりますが、たまに他社の広告によって独占されることがあります。

そこで、目標インプレッションシェアを利用することで、自社を最上部や上部に掲載することができるためニーズの高い見込み顧客の取りこぼしを防ぐことができます。

競合の多いキーワードで認知を拡大

目標インプレッションシェアを活用することで、強制的に検索結果の最上部に広告を表示させることができるため、検索数の多いキーワードでも認知拡大を狙うことができます。

例えば、エアコンクリーニングを運営する企業である場合、「エアコンクリーニング おすすめ」「エアコンクリーニング 価格」といったキーワードで業者を探すユーザーは多いと思います。

そうした多くの人に検索されるキーワードでも自社広告を表示させることができるため、自社を幅広いユーザーに認知してもらうことができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、目標インプレッションシェアの詳細やメリット・デメリット、設定方法、効果的な活用方法について詳しく解説しました。

目標インプレッションシェアの入札戦略を活用することで検索順位の上部に広告を表示できるため、自社商材の認知を広めたい方や競合が多くても上位に広告を表示させたい方にはオススメな機能です。

しかし、商品購入やお問い合わせ獲得といったコンバージョン獲得の最適化はできないため、あくまで認知拡大に特化した機能だということは理解しておきましょう。

販売施策の目的にあわせてGoogleの自動入札戦略をぜひ使い分けて活用してみてください。
そのほかの入札戦略に関してもご紹介しておりますので、どの入札戦略を利用すればいいのか検討されている方は参考にしてみてください。

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