みなさまご存知の通り、Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) は主にGoogle検索やGoogleマップに表示されます。無いよりはあった方がいいとは思うけど、Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) はビジネスで積極的に活用した方がいいのか?とお考えのビジネスオーナー様やマーケティング担当者様は、比較的多いのではないでしょうか。

Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) の登録方法や設定できる項目についての情報はインターネットで検索して得ることはできますが、「なぜ」登録する必要があるのかといった情報を得ることが難しいと考えています。

そのため、本記事では、Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) そのものの機能ではなく、ユーザーの利用が進む背景やGoogleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) が企業・店舗のマーケティング活動にどのように影響するのかについて実例をもとに考察をしていきたいと思います。

ユーザーが利用する背景と企業が活用する理由

ユーザーや企業がGoogleマイビジネス(Googleビジネスプロフィール)を利用する理由には、以下の2点にあると考えています。

  • ユーザーの検索行動の変化
  • 店舗来店数に最適化した広告施策

まず、ユーザーがGoogleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) を利用する背景として”検索行動の変化”があります。
さらにその中でも「ゼロクリックサーチ」「新たな媒体での検索」の2つの要素があると考えます。

詳しくはこのあとの記事にて記載しますが、検索ユーザーのニーズに合わせてGoogleが検索機能のを充実を進めた結果、新たな検索行動がうまれ、そのことがユーザーにとって当たり前のこととして定着しつつあります。
その結果、企業は新たな”当たり前”に対応する必要が生じ、さらにGoogleは広告と連携させることで実店舗向け広告配信の貢献を可視化できるよう開発が進んでいます。

現時点でGoogle広告を活用されていないビジネスオーナー様の場合は、広告との連携による恩恵をすぐ享受することはないかもしれません。
しかしながら、Google広告を利用して店舗集客をされているビジネスオーナー様にとっては、広告のを最適化を実来店数をベースに行える点はメリットになるのではないでしょうか。

ユーザーの検索行動の変化

検索目的を素早く果たしたいユーザー心理

近年、Google検索の機能充実が進み、検索結果において表示されたWebサイトを訪れることなく、その目的を果たすようなケースが増加しています(ゼロクリックサーチ)。
背景として検索ユーザー少しでも早く目的となる情報を得たいという心理があり、特にローカル検索においては検索結果の上位にGoogleマイビジネス(Googleビジネスプロフィール)の情報が表示されます。

実際に何かしらのお店を検索しているユーザーからすれば、利用したいエリアであるか(位置情報)、そのうえで利用が可能であるか(営業日、時間)評価などは知りたい情報ですので、それら全てをまとめて確認できるGoogleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) の情報が上位にあればはクリックされやすくなりますよね。

▼表示例

Googleビジネスプロフィール表示例

検索結果において、Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) を上位に表示させたい場合は当然ですがアカウントを取得したうえでGoogleが推奨する情報は最低限、網羅したうえでポリシーを遵守した利用に努めることが必要です。

Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) の詳細は、下記記事をご参照ください。

Google検索以外で検索をするユーザーの増加

2011年にGoogleが発表しているように、ユーザーは店舗来店より以前にインターネットで商品やサービスについて調べ、購入するものをある程度の意思決定をしているとされています。

そして、事前の情報収集において最近ではGoogleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) に投稿されるユーザーのクチコミ情報やお店が発信するセール情報、さらにはGoogleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) を経由してWebサイトを訪れるような行動が確認できます。

​地図アプリの利用目的

とある企業様がまとめた結果からも、経路検索という地図アプリとしての本来の目的のほかに、店舗に関する情報を得るための利用意図がうかがえます。

  • 経路検索(72.4%)
  • 店舗情報の確認(41.2%)
  • Webサイトを見る(17.3%)
  • 写真を見る(17.3%)
経路検索カーナビ店舗情報の確認ウェブサイトを見る写真を見る電話をかける口コミを見るその他
全体1位
72.4%
2位
41.2%
3位
17.6%
17.3%10.6%4.5%6.7%
男性1位
75.4%
2位
40.5%
3位
21.0%
17.9%10.8%3.6%5.1%
女性1位
68.1位
2位
42.2%
12.6%3位
16.3%
10.4%5.9%8.9%
引用元:​地図アプリ利用率1位はGoogleマップ!エフェクチュアルが地図アプリの利用トレンドをレポート

当社の実績からも、Googleマップから検索される割合が多い傾向を見ることができます。Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) へのアクセス後のアクション別比率からも、経路検索に次いで「Webサイトアクセス」が多い結果となっています(写真閲覧は店舗ごとの投稿数にばらつきが大きいため今回は除外)。

業種別流入経路、アクション比率

他にもレビュー(クチコミ)や現在地から目安となる移動時間・距離、店舗が混雑する時間帯などの情報も確認できます。
最近ではさらに、外部ツールとの連携も進み、来店(購入)予約ができるなど、更にユーザーにとって有用な機能が拡充されています。

また、新型コロナウイルスの影響によって店舗の営業時間を把握することが難しくなり、Webサイトを見ただけでは判断できないといったことを経験した方も少なからずおられるのではないでしょうか?

「営業しているのか」「何時までなのか」「比較的空いている時間帯は?」「コロナウイルス対策はされているのか」など、これまで以上にGoogleマイビジネス(Googleビジネスプロフィール)を介した情報収集が進んでいるように感じています。

▼【当社事例】Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) の閲覧、検索数の前年比較(2020年4月-7月と2021年4月-7月)

▼【当社事例】Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) の閲覧、検索数の前年比較(2020年4月-7月と2021年4月-7月)

広告連携による来店数の計測と最適化

Googleマップ上でも検索広告の出稿が可能

Google広告とGoogleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) のアカウントを連携することで、ユーザーがGoogleマップで検索行動を起こした場合も、予め設定したキーワードに対して広告を表示できるようになります(住所表示オプション)。

住所表示オプションの詳細は、下記記事をご参照ください。

Google Maps表示例

通常の検索連動型広告と違い、広告文の表示・設定はなく、店舗名や営業時間などGoogleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) に設定されている情報が掲載されます。
そのため、日頃から適切にGoogleマイビジネス(Googleビジネスプロフィール)の運用を行うことを推奨しています。

広告レポートでパフォーマンスを確認し、キーワードを最適化することで、Googleマップ検索をしているユーザーに対しても訴求できるようになるため、新たなユーザーとの接触機会を得ることができます。

来店コンバージョン計測の実現

Google広告とGoogleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) のアカウントを連携してGoogle広告を配信していくことで、広告に接触したユーザーが店舗に来店に至った数を計測できるようになります。
計測により広告が来店促進にどれだけ貢献しているかを把握(実数ではなく推定データ)することができます。

来店コンバージョンの詳細は、下記記事をご参照ください。

来店コンバージョン計測

ただし、ただ連携するだけでは計測はできず、いくつかの条件を満たす必要がありますのでご注意ください。

  • 住所表示オプションかアフィリエイト住所表示オプションを使用する
  • 広告のクリック数やインプレッション数と実店舗への来店数が十分にある
  • 店舗の所在地が Google マイビジネス アカウントで設定されている
  • すべての店舗のオーナー確認が Google マイビジネスで完了している

本記事では、それぞれの詳細な条件までは言及しませんが、弊社の実績ではアカウントの連携から最短4ヶ月、最も時間のかかった場合は6ヶ月ほどで来店コンバージョンの計測を確認できました。

どれだけGoogle広告を利用しているかはもちろんありますが、実店舗への来店数も十分な量であることから、新型コロナウイルスの影響下においては出店先施設そのものが休業になるなど、店舗種別によって期間の差があるのではないかと考えます。

ローカルキャンペーンを活用した広告の最適化

来店コンバージョンを計測できるようになった後、さらに一定の条件を満たすことで、
ローカルキャンペーンは、実店舗の価値を最大化するように(実店舗への来店、通話クリック、ルート検索のクリックを使用)、Google のサービスやネットワーク全体で店舗を宣伝することが可能です。

ローカルキャンペーンに、Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) に登録されている店舗の所在地・キャンペーン予算、広告アセットを設定することで、 Google の機械学習技術によって自動的に最適化され配信されます。

ローカルキャンペーンについての詳細を知りたいという方は、下記記事にて詳細を紹介していますので、参考までに御覧ください。

ローカルキャンペーンを設定することで、それまでGoogleマップ、Google検索ネットワークに加えてYouTubeやGoogleディスプレイネットワークも広告配信できるようになるため、自社サービスと関連性のあるコンテンツを閲覧しているユーザーに対して接触することができるようになります。

まとめ

Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) は実店舗を持つビジネスオーナー様とユーザーを繋ぐ接点として、存在感・重要性は高まりつつあります。
2020年7月には、Google自らがGoogleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) をSNSのように利用してほしいと発表を出すなど、ユーザーの検索行動の変化とそれに沿った機能充実はさらに進むのではないでしょうか。

一方で、ビジネスオーナー様の立場からすると、運用にかかるリソースや優先度、効果がわかりづらいなどの理由から、そこまで手が回らないといった声を耳にする機会が多いのも事実です。

そのため、積極的に活用を推奨するというよりもまず、Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) を通じて享受できるメリットを把握したうえで、活用するか否かを検討するえでの参考になれば幸いです。

最後に、Googleマイビジネス (Googleビジネスプロフィール) は2021年現時点で、開発途上であると考えています。
直近1年でも機能改善が行われるなど仕様は随時変わってしまいますので、本記事に記載している内容についても仕様変更がされている可能性もありますことを予めご理解ください。

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