ECサイトを立ち上げて、徐々に売上が伸びて来て、いざ広告をはじめよう!という段階で必ず出てくるキーワードが「データフィード」です。

本記事では、はじめてデータフィードに関わるというEC事業者さまを対象に、データフィードについて、概要、メリットデメリットなどをおおまかにお伝えします。ぜひ興味を持っていただき、データフィードをご活用ください。

データフィードはECサイトがウェブマーケティングを実施するために必須です!

ECサイトがウェブ広告を出稿する場合、データフィードは必須の仕組みです。
多くのECサイトで最もコストを割き、成果に繋がっている広告でデータフィードが使われています。
成果を出すためには、最もインパクトが大きな施策から着手、改善するのが基本的でシンプルな考え方ですので、データフィードはECのウェブ広告では避けて通れません。

また広告だけでなく、無料でできるGoogle無料商品リスティングやInstagramショッピングもデータフィードの仕組みが必要です。
データフィードは、ECのウェブマーケティング活動に欠かせない仕組みなのです。

データフィードとは?

データフィードは「ユーザーがデータソースから更新されたデータを受信するためのメカニズム※1」でデータそのものではなく、仕組みを指します。(参考サイト

「データ」は「情報」ですが、ECのウェブ広告におけるデータフィードの文脈で言う情報は主に商品の情報です。
「フィード」は、おおまかに言うと加工されたフォーマット、この場合は広告配信のためにGoogle社やfacebook社が指定する形式に加工したフォーマットです。

ECサイトはたくさんの商品があり、商品の入れ替えや価格の変更もあります。
全ての商品の新鮮で正しい情報を、機会損失がないように広告で表現するための仕組みがデータフィードです。
データフィードを使うことで、全ての商品が広告として表示できるようになります。

まずやらないといけないこと(ざっくり)

データフィードを活用するために、何をしないといけないのか。
基本は下記の4つです。

  1. 商品データを出力する
  2. レイアウトを揃える
  3. 随時更新する
  4. 最適化する

運用に入っても基本は1~3の3点。
大規模なサイトでも、基本は同じで、4の精度や3の頻度などが異なるだけで、やっていることはこの4点です。

はじめてデータフィードを構築するECサイトの場合、カートシステムからどのような仕様で商品データが出力できるかから確認します。
媒体に直接連携するカートシステムもあります。
レイアウトは、プラットフォームや媒体によって異なります。

データフィードを使うメリットは?

データフィードは、広告での利用、広告以外での利用、両方でメリットがあります。
Googleやfacebookなどのプラットフォーム側が提供する仕様によって変わります。

最近ではCookieの利用についての議論が高まっているため、仕様の変更により以前に比べると直接的効果が低下する傾向も否めません。

ただ、そのような仕様の変更に関わらず、生活者とのコミュニケーションにおいて、優れた表現ができることには変わりはなく、ECの成長にとって、データフィードの重要性が低下することは無いと考えています。

広告、広告以外に関らず、そして、仕様の変更に関らず、コミュニケーション手段としての利点が5つ上げられます。

  • 表現力が向上する
  • 画面の専有面積が増える
  • 商品への誘導がスムーズ
  • 商品ごとに新鮮で正しい情報が伝えられる
  • 顧客接点が増やせる(ロングテールに強い・広告以外に使える)

広告の表示例でデータフィードの良いところを確認しましょう!

ここからは、広告の表示を例に具体的に見て行きましょう。
前提として、広告の場合、表示するタイミングは大きく2つのパターンとしています。

  1. 生活者が検索エンジンで関連したキーワードで検索した時にキーワードに合った情報として表示される
  2. 生活者がブログやSNSを見ている際に、その人の特徴に合った情報として表示される

表現力が向上する

さて、ここで実際の配信イメージを見てみましょう。
以下の例はGoogleのショッピング広告の表示イメージです。

Googleショッピング広告 検索でのの表示例
Googleで「レディース カットソー」というキーワードを検索した時の表示例

検索生活者が商品の検討や購入をする際、見た目や価格は重要なポイントであり、それらを知らない段階で購入決定するケースは少ないでしょう。

もちろん販売側も商品の魅力を伝えたい場合、文章だけで表現するよりも写真を見せたいと考えます。
サイズなどの付帯情報と、適切な価格であることを伝えた方が、より検討や購入に近づきます。
競合他社よりも早い段階で見せたいと考えます。

データフィードを使う広告では、それらの商品画像(写真)を含む商品に関する情報が、1つのかたまりとして表示されるので、検討材料になる情報を広告表示の段階で生活者に見せることができるのです。

特に商品画像は、文字だけの場合と比べて、シンプルにわかりやすいですし、目立ちます。
わかりやすく情報を伝えて、目立つ。
これは広告として重要な要素です。

画面内の専有面積が変わる

生活者が広告を見る場所は、スマートフォンやパソコン、タブレットです。
スクロールで無限に場所はあるものの、一度に見ることができるのは限られた面積です。
その限られた面積の中での専有面積を大きくすることができます。実現できる方法は2つあります。

  1. 自社の情報を表示する場所を増やす
  2. 画像や価格などの情報量を増やす

先ほどの実際の配信イメージの例でもわかるとおり、広告による専有面積も検索連動型広告より広くなります(検索にヒットするという条件が同じという前提での比較です)。
もちろん自然検索やで表示されるだけと比べても専有面積が大きくなります。
それだけ伝える情報量が増え、ウェブ上の一等地での競合の入る余地を小さくしています。

商品への誘導がスムーズ

私はこれが一番重要なメリットだと考えています。
ECも接客サービスが大事です。
気持ちのいい購入体験をしていただくことはおもてなしです。

データフィードを使った広告では、生活者が表示された商品に興味を持ち、広告をクリックしたら、直接該当の商品へジャンプします。
興味を持ってもらえたら、速やかに誘導し、検討や購入までの手間を掛けさせない。
これはECでの重要な接客サービスです。

もし、生活者の方が検索をして、興味を持った商品の広告を発見してクリックした際に、店舗TOPやカテゴリーTOPにジャンプしてしまった…となると、またそこからサイト内検索やメニューをたどって商品を探す手間が発生します。
気持ちのいい購入体験とは言えません。

当然離脱などの機会損失になりえますし、商品が即座に探せなかった場合、サイトやブランド自体のイメージダウンに繋がる可能性もあります。

商品単位で、新鮮で正しい情報を提供できる

フィードは商品情報を元に作成するため、商品ごとに広告の情報を作ることができます
商品が10万点あれば10万の広告がそれぞれ作成できるということです。

日々入れ替わる1つ1つの商品の広告を管理して更新するのは大変な作業です。
データフィードの仕組みを使い、更新を行うことで、一括で広告の情報を新鮮で正しいものにすることができます。

データフィードを使ってできること

現在、データフィードを使う広告と、広告以外には以下があります。

広告

  • Googleショッピング
  • facebookダイナミック
  • Yahoo動的ディスプレイ広告
  • LINE Dynamic Ads
  • criteo
  • その他 DSP…などなど

広告以外

  • 無料商品リスティング(画像検索、ショッピング検索)
  • Instagramショッピング
  • LINEショッピング

データフィードを使った広告

それぞれ、仕様(ターゲティング方法、表現、配信面など)が異なります。
また、データフィードを使った広告の中でも主力だった「リターゲティング(リマーケティング)」で使われているCookieという技術が、ここ数年、個人情報保護等の観点から利用を制限される状況であるため、各媒体で仕様やできることの変化が激しくなっています。

上にあげた優位性は大きく変わりませんが、最新の情報を踏まえて、できなくなることや、成果に影響があることを把握しておくことが、今後の重要課題です。

データフィード広告については、こちらの記事をご覧ください。

各媒体の仕様や事例などは以下の記事をご覧ください。

▼Google ショッピング広告

▼Facebook広告・Instagaramダイナミック広告

注意点

データフィードを整えるにあたり、いくつか注意点があります。
希望するスケジュールで広告配信を進められるよう、事前にタスクや出力に掛かる日程、コストなどを確認しておくのがおススメです。

カートごとの違い

まず、カートやECシステムによって、データフィードを生成したり運用する仕様が異なり、カートによってはフィードが出せないという場合もあります。
自社のECがどのようにデータフィードを運用できるのかは、カートやシステムの仕様に従うか、ベンダー様の協力を必要とすることがあります。

Cookieの扱いの行方

これまで、ECのウェブ広告は、リターゲティングをフル活用していました。
先述した通り、Cookie問題でウェブ広告は分岐点に立っています。データフィード広告に限らず成果や費用対効果に影響が出ることは避けられない状況です。

まとめ

  • データフィードはECの広告施策の実施に必須
  • 最もインパクトが大きい広告で利用されていることが多いため最重要
  • 新鮮で正しい商品の情報を、機会損失がないように広告出稿するための仕組み
  • データフィードを使うメリットは多く、媒体ごとの仕様変更があっても、その重要度に変わりはない
  • データフィードを使った広告はGoogle、facebook、Yahooなど。主な媒体で使える!
  • 無料でできることもある。
  • カートによってデータフィードの実装方法は異なる

データフィードを使った広告に興味がある、自社で実施できるか知りたい…という方はお気軽にご相談ください。

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