ウェブ広告が広告の主流になり、広告費の規模が大きくなるにつれ、ウェブ広告の世界での詐欺行為の被害額も大きくなり、テレビなどでも取り上げられるようになりました。

当社は、大手~中小企業様のアドフラウド、アドベリフィケーションの導入支援をしています。
アドフラウドは知らない間に被害にあっている場合も多く、その被害額も看過できないものになっています。

本記事では、広告主様にも知識と情報を持っていただけるよう、「アドフラウド」がどのようなもので、どのような被害があるのかをお伝えします。

アドフラウド(Ad Fraud)とは?

直訳すると「広告詐欺、不正」、不正広告の一種です。

主に、人ではないもの(機械やシステムやbotなど)により、不正な閲覧やクリックを発生させることを指すことが多いです。
当社では、人間がライバル社の広告を標的として意図的にクリックして広告費の負担をかける行為も広告不正に含め対策をしているため、「効果無しを効果有りに見せかける行為」をアドフラウドとしています。

アドフラウドは複数の手法があり、巧妙化し、発覚や防止が難しい状況になっています。

アドフラウドはなぜ問題なのか

アドフラウドが引き起こす問題は、

  • 広告費の損失が起こる(そしてその額は大きい)
  • アドフラウドを行っている誰か以外の全てのウェブ広告に関わる人が被害者になる
  • ウェブ広告そのものの信頼性に関わる

という大変重大なものです。

広告費の損失が起こる(そしてその額は大きい)

人間ではないbotがクリックした広告には効果はありません。もし、クリックの中にbotによるクリックが含まれているならば、広告主様は、実際には無かった成果に対して広告費を支払っていることになります

また、その数字を元に、分析や検証を行い、次の対策を考えたり、クリックを最大化するための最適化を掛けていた場合も、間違った決定がなされることになり、これも広告費の損失に繋がります。

また、アドフラウド対策関連企業のレポートによると、デジタル広告費用の10%~20%は不正によるものという報告もあり、広告費に換算した場合の被害も大きいものになります。

アドフラウドを行っている誰か以外の全てのウェブ広告に関わる人が被害者になる

アドフラウドは、広告費を支払う広告主様だけでなく、ウェブ広告に関わる全てのプレイヤーそれぞれの立場で被害者になります。

  • 広告主…広告費の損失、間違った指標での決定
  • メディア…メディアの信頼性の毀損→出稿量に影響、対策コストの増加
  • 媒体(広告プラットフォーム)…広告媒体の信頼性の毀損、対策コストの増加
  • 広告を運用する代理店・運用者…レポートや成果への信頼性の毀損、正しい運用の阻害、対策コストの増加

また、手法が巧妙で常に新しいものが出てくるため、把握しにくく、多くのプレイヤーが知らないままに長い間被害にあい続けてしまう状況になっています。

ウェブ広告そのものの信頼性に関わる

管理画面やレポートで表示される数値を信頼して取引がされているのがウェブ広告ですので、この数字が正しくない可能性があるということ自体、ウェブ広告の信頼性を問う大きな問題となっています。

当然、広告プラットフォームも対応をしています(※1)し、メディア、代理店、アドテク企業も対策をしており、業界団体も情報提供や啓蒙活動に力を入れています。それでもアドフラウドは増えている状況にあります。

(※1)広告プラットフォームの対応例

Google 広告 トラフィック クオリティ

ヤフー、Yahoo!広告のさらなる安全性向上に向け、 アドフラウド排除とブランドセーフティ制御を強化する リアルタイム不正解析機能を導入 

アドフラウドの種類

アドフラウドは多数の種類があります。いくつか種類を上げます。

  • 広告だらけのページに誘導して表示して表示回数を水増しする
  • 何度もリロード(再読み込み)させて表示回数を水増しする
  • 表面上見えない広告を埋め込んで表示を偽装する
  • データセンターからのbotが広告をクリックしたと見せかけてクリック数を水増しする

などなど。
いずれも「効果無しを効果有りに見せかける行為」で広告費を不当に獲得したり、広告主やメディアなどに損害を与えるものです。

これ以外にも様々な種類がありますので、別途解説していきます。

どうすればアドフラウドの被害を防げるの?

さて、アドフラウドの被害を防ぐ、もしくは軽減するにはどうすればいいのでしょうか。

その前に…当社が重要視していることがあります。
それは「自社のアカウントの状況を知ること」です。

どのような状況なのかがわからないと、効果的な対策はできません。
また、対策には工数やコストが掛かります。限られたリソースの中、費用対効果や優先度を考えて対策を講じることが賢明です。

当社では、アドフラウド対策について、3段階で対応しています。

  1. まずアカウントの被害状況を知る
  2. 無料で出来る対策をする(工数との兼ね合いも加味して)
  3. ツールの導入

また、普段から異常に気付くようにする分析体制の構築も重要です。

1. まずアカウントの状況を知る

アカウントが不正クリックの被害を受けているか?のチェックを行います。

不正クリック対策に使うツールの監視機能を使ってのチェックや、チェック機能を持った専門企業に依頼する方法があります。

2. 無料で出来る対策をする

Google広告のIP除外設定を使います。(Google広告をGoogleAnalyticsと連携させていることが前提になります。)

GoogleAnalyticsでアクセスがあったIPアドレスを分析します。データセンターからのアクセスは「人ではない」と判定し、IP除外していきます。

ちなみに、データセンターからのアクセスには2種類あり、不正を目的としないGIVT(General Invalid Traffic クローラーなどのアクセス)と、悪意があるSIVT(Sophisticated Invalid Traffic)があります。
2.の対策は、悪意がある方のアクセス「SIVT」を除外していくことが主な目的です。

3.ツールの導入

アドフラウド対策ができるツールは国内外で多数リリースされています。各社、対策の範囲、機能、コストや導入時の作業も異なります。

ブランドセーフティを含めて対策できるアドベリフィケーションツールや、クリックフラウドに特化したツールもありますので、自社での必要性や状況に応じてツールを選択します。

弊社では、アカウントの被害状況のチェック、無料で出来る対策のアドバイスツールの導入の必要性、コストパフォーマンスを踏まえたアドバイスをセットにした、「広告リスク無料診断」のご提供を行なっております。
お手間も数分の作業と、数日間お待ちいただくだけで完了します。
診断は無料ですので、お気軽にお申込みください。

広告リスク無料診断の申込フォーム

近年、話題に上がる「アドフラウド(広告詐欺)」
無駄クリックやブランド毀損などの話は聞くけど、実際自社のアカウントはどうなっているんだろう…と不安になったことはありませんか?

アドフラウドは、広告費が不正に奪われるだけでなく、様々な問題を引き起こします。
対策の第一歩は「自社の状況を把握すること」です。
まず、ご自身のアカウントの状況を知っていただく一歩目として、当社では「広告リスク無料診断」を提供しております。
お気軽にご相談いただけますと幸いです。