今回は、Facebook・Instagramダイナミック広告の配信先や広告フォーマットについて紹介します。
FacebookやInstagramを見ていると、
以前サイトで閲覧した商品がニュースフィードに流れてきたことはありませんか?
これが今回ご紹介するダイナミック広告と呼ばれる広告配信手法の一つで、ECサイトや求人サイト・不動産サイトなど大量の商品があるサイトで利用されることが多い広告メニューです。
この記事では、Facebook/instagramのダイナミック広告の基本的な部分から導入の流れ、効果改善のポイントまで解説します。
Facebook・Instagramダイナミック広告とは?
Facebook・Instagramダイナミック広告は、商品情報(データフィード)を使用した広告です。
Facebook・Instagramダイナミック広告には、趣味趣向によって配信するダイナミック広告と、過去に自社サイトに訪問したユーザーに配信するリターゲティング広告の2種類があります。
配信することができる面は、FacebookやInstagram、Audience NetworkやMessengerとなっています。
配信可能な広告フォーマットは、「写真広告」「カルーセル広告」「コレクション広告」の3つに対応しており、デスクトップとモバイルの両方に対応しています。
画像参照:Facebook広告ガイド写真広告、Facebook広告ガイドカルーセル広告、Facebook広告コレクション広告
広告フォーマット別画像サイズ
広告フォーマット | 配信面 |
---|---|
写真 | 画像アスペクト比: 1.91:1 (Facebook、Audience Network、Messenger、Instagram) 画像サイズ: 500 x 500ピクセル以上(Facebook、Audience Network、Messenger、Instagramのすべての配置で推奨)。最低でも400 x 400ピクセルにしてください(ただし、このサイズの場合はFacebookにしか表示されません)。 |
カルーセル | カルーセルカードの数(最小): 2 カルーセルカードの最大数(デスクトップ): 5 カルーセルカードの最大数(モバイル): 30 画像アスペクト比: 1:1 画像サイズ: 500 x 500ピクセル以上(Facebook、Audience Network、Messenger、Instagramのすべての配置で推奨)。最低でも400 x 400ピクセルにしてください(ただし、このサイズの場合はFacebookにしか表示されません)。 |
コレクション広告 | 画像アスペクト比: 1.91:1 画像サイズ: 1,200 x 628ピクセルを推奨 |
Instagramストーリーズ | 画像アスペクト比: 1.91:1 注: 画像の上下約14% (250ピクセル)の範囲にはテキストやロゴを配置しないようにし、これらの重要な要素がプロフィールアイコンやコールトゥアクションで隠れないようにします。 |
広告フォーマット別広告文字数
広告フォーマット | 配信面 |
---|---|
写真 | テキスト(メインの広告素材の上に表示されます): 125文字以内を推奨 見出し: 25文字以内を推奨 リンクの説明: 30文字以内を推奨 |
カルーセル | テキスト(メインのクリエイティブの上に表示されます): 125文字以内を推奨 見出し: 40文字以内を推奨 リンクの説明: 20文字以内を推奨 |
コレクション広告 | テキスト(メインのクリエイティブの上に表示されます): 90文字以内を推奨 見出し(広告内の4つの製品の上に表示されます): 25文字以内を推奨 |
Facebook・Instagramダイナミック広告の特徴
facebook・Instagramダイナミック広告のメリット
ユーザーの趣味・関心に基づいた広告の配信が可能
ユーザーの行動や興味・関心に合わせて商品を自動的に表示するため、購入に至る可能性が上がります。
広告作成の手間が省ける
広告を1つ作成することで、自動的にフィードに登録されている商品の広告配信を行うことができます。
個別の商品に対して広告を作成する手間を省くことができます。
購入につなげる
商品を過去に閲覧したが購入に至らなかったユーザーを追いかけて広告を表示するリターゲティング広告を配信することができます。
商品閲覧後未購入のユーザーは商品に興味があるため、再度広告を表示することで商品を思い出していただき購入の確率を上げることができます。
新規潜在顧客の獲得
購入に至る可能性のある興味・関心のオーディエンスを設定することで、ウェブサイトに訪問したことがないが商品に興味のある新規のユーザーに広告の配信を行うことができます。
Facebook・Instagramダイナミック広告のデメリット
商品情報(フィード)の作成に手間と時間がかかる
Facebook・Instagramダイナミック広告を配信すには、商品情報(フィード)を作成し登録する必要があります。
フィードの作成には、商品情報やフィード作成のための知識が必要となります。
定期的なメンテナンスが必要
商品情報のメンテナンスを行わず配信を行っていると、パフォーマンスが低下していきます。
そのため、こまめに商品情報のメンテナンスを行う必要があります。
Facebook・Instagramダイナミック広告の表示形式
Facebook・Instagramダイナミック広告は、FacebookやInstagram、Audience NetworkやMessengerの下記配信面に配信することができます。
配信媒体 | 配信面 |
---|---|
フィード、右側広告枠、Marketplace | |
フィード、ストーリーズ | |
Audience Network | ネイティブ、バナー、インタースティシャル |
Messenger | ホーム |
Facebook・Instagramダイナミック広告導入の流れ
Facebook・Instagramダイナミック広告導入には、「Facebookピクセルの作成と設定」「カタログの作成」「ピクセルをカタログにリンク」「広告の作成」を行う必要があります。
ここからは、Facebook・Instagramダイナミック広告導入の手順についてご紹介していきます。
Facebookピクセルの作成と設定
Facebookピクセルの作成を実施、WEBサイトの各ページに設定します。
その後、標準イベントとパラメーターの設定を行います。
▼設定する標準イベント名
イベント名 | 説明 |
---|---|
ViewContent | 利用者がカタログ内のアイテムを見た。 |
AddToCart | 利用者がウェブサイトでカタログアイテムをカートに追加した。 |
Purchase | 利用者がウェブサイトでカタログアイテムを購入した。 |
引用元: ダイナミック広告に必要なFacebookピクセルイベントとパラメーター
▼設定するパラメーター名
パラメーター | 説明 | 必須かどうか | 値のタイプ | 例 |
---|---|---|---|---|
content_type | Facebookに対し、特定の商品IDか、同じ商品のバリエーション用の商品グループIDを受け取るように指示します。 | 必須 | productまたはproduct_groupを指定します。 | product |
content_ids | Facebookに対し、商品または商品グループの特定のコンテンツIDを指示します。コンテンツIDは、入力したcontent_typeに従って、カタログ内のアイテムの商品IDまたは商品グループIDと完全に一致する必要があります。この一致は、カタログ内で指定したものと同じ商品または商品グループであることを示します。 | content_idsまたはcontentsを使用する必要があります。content_idsの最後には、必ず「s」の文字を含めてください。 | 1つのコンテンツIDまたはコンテンツID(複数のID)の配列を指定できます。 | [‘123′,’456’] |
contents | Facebookに対し、特定のコンテンツIDを指示します。これは、カタログ内のその商品の商品IDと一致する必要があります。パラメーターとしてcontentsを使用する場合、サブオブジェクトに1つまたは複数の商品IDと数量(カートに追加、または購入したアイテム数)を含める必要があります。 | content_idsまたはcontentsを使用する必要があります。 | オブジェクトの配列(コンテンツパラメーター、IDサブオブジェクト、数量サブオブジェクト)を指定します。 | [{id: ‘1234’, quantity: 2}] |
カタログの作成
広告に商品を表示させるためのカタログの作成を行う必要があります。
カタログに商品を追加する方法は、主に「手動による追加」「データフィードを利用」「Facebookピクセルを利用」の3つがあります。
商品の種類やアイテム数によって最適な方法が異なります。
手動による追加 | データフィード | Facebookピクセル | |
---|---|---|---|
インベントリーサイズ | 小: 頻繁に変更しない | 中~大: 頻繁に変更する | 中程度から大量、または頻繁に変更する |
インベントリータイプ | 商品、フライト、ホテル、目的地、自動車 | 商品、フライト、ホテル、目的地、自動車、不動産・住宅 | 商品のみ |
必要なもの | 商品の詳細と画像 | ・正しい仕様で作成されたデータフィードファイル ・ファイルをホスティングしているサイト(任意) | ・インストールされたピクセル ・商品ページに追加されたマイクロデータタグ ・ウェブサイトでの最近のアクティビティ |
設定の難易度 | 低 | 中 | 高 |
管理の難易度 | 高: 手動でアイテムを更新する | 中: 必要に応じてスプレッドシートを更新する | 低: ピクセルによって商品が自動で更新される |
このような場合におすすめ | インベントリーが少なく、変更頻度が低い | ・インベントリーが多い、または頻繁に変更する ・毎時、毎日または毎週での日時指定アップロードを設定したい | ・インベントリーが多い、または頻繁に変更する ・すでにピクセルをインストールしている |
ピクセルをカタログにリンクする
ピクセルイベントデータソースとしてカタログにリンクします。
ピクセルをカタログにリンクするには、ピクセルを管理する権限とカタログを管理する権限が必要です。
ピクセルを使用できるようになるまで、最大で24時間かかる場合があります。
広告の作成
- キャンペーン作成時に、キャンペーンの目的で「カタログ販売」を選択します。
- 広告セットで作成時に、宣伝する製品の項目の商品セットでカタログを選択します。
- リターゲティング広告を配信する際は、広告セットのオーディエンスを「Facebook内外であなたの商品にアクションをとった人にリターゲットします」を選択します。
- ユーザーの趣味趣向によって配信する場合は、「これまでビジネスとやり取りがなかった人からも、潜在顧客を探します」を選択します。
- 広告設定で「ダイナミックフォーマットとクリエイティブ」をオフにすることで、広告フォーマットを選択することができます。広告フォーマットを選択後、見出しや説明文の登録を行ってください。
Facebook・Instagramダイナミック広告の効果改善ポイント
コンバージョンユーザーの除外
過去にWEBサイトでコンバージョンしたユーザーの除外をすることで、購入に至る可能性の高いより多くのユーザーにアプローチをすることが可能となります。
様々な広告フォーマットの入稿
Facebook・Instagramダイナミック広告は、「写真広告」「カルーセル広告」「コレクション広告」の3つの広告フォーマットで配信することが可能です。
すべての広告フォーマットを入稿し、商材に最適な広告フォーマットを探して見られてはいかがでしょうか?
最適化対象の変更
最適化を「購入」で配信しているが、なかなかコンバージョンにつながらない・・・。
そんな時は、最適化ポイントを「購入」の1つ下の「カートに追加」に変更してみてください。
最適化を変更することでFacebook広告の学習が進み、コンバージョン数の増加を見込める可能性があります。
訴求ポイントの追加
Facebook・Instagram広告では、価格や割引など、カタログの情報を広告に追加することが可能です。
この機能を利用して、クリエイティブの訴求力を高めることが可能です。
ここでは、クリエイティブへの価格の追加方法をご紹介いたします。
- カタログの「クリエイティブツール」から設定することが可能です。
- 「カタログ情報を追加」を選択してください。
- 「情報」より、「価格」「取り消し線付きの価格」「割引率」「配送無料」などを選択することができます。
価格: 実際の価格を表示します。
取り消し線付きの価格: 取り消し線付きの価格で割引情報を表示します。
割引率: 通常価格からの割引率で割引情報を表示します。
配送無料: 対象地域の利用者に配送無料情報を表示します。
- 価格表示の形や配置の位置の変更なども行うことができます。
商品情報(フィードデータ)の最適化
商品名にブランド名やカラー、サイズなど具体的な情報を含めたり、英語の表記はなるべく日本語の表記にするなど、商品情報の最適化を行うことで広告のパフォーマンスの向上を見込むことができます。
商品名の具体定期な改善方法は、「データフィード広告とは?EC広告に欠かせないデータフィードを使った広告を徹底解説!」でご紹介していますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
まとめ
Facebook・Instagramダイナミック広告は、1つ1つの商品の広告を作成する必要がないため、大量の商品があるサイトでは広告を作成する手間を省くことができます。
また、リターゲティング広告だけではなく、商品に興味関心のある新規のユーザーにも広告の配信を行うことができますので、新規の潜在顧客の獲得も可能です。
今回ご紹介したFacebook・Instagramダイナミック広告を使用することで、広告のパフォーマンスと売上の向上をめざしていきましょう。
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