WEB広告の運用に携わっていると、様々なWEBの専門用語に触れる機会があります。

今回は、新しくWEBマーケティング担当者となられた方のために、WEB広告運用に欠かせない基本的知識についてご紹介させていただきます。

WEB広告とは?

WEB広告とは、インターネット上のメディアやメールなどに掲載される広告のことです。

IT界隈では、WEB広告のことを「インターネット広告」「オンライン広告」「デジタル広告」「ネット広告」と呼んだりもします。

WEB広告の強みとして、テレビメディア広告のように不特定多数のユーザーにプロモーションを行うのではなく、自社商品やサービスに興味がある可能性が高いターゲット層に対して広告を配信することができます。

他にも、WEB広告はテレビメディア広告のように数千万円する高額な広告ではなく、種類によって100円からでも広告出稿が可能な比較的安価で始めることができる広告になります。

WEB広告でよく出てくる用語

WEB広告担当やマーケティング初心者の方のために、WEB広告運用でよく使われる基本的な用語から広告指標の用語についてご紹介します。

これから説明する内容はWEB広告の運用を行う上で必ず必要となってくる知識になりますので、ぜひこの機会に覚えておきましょう。

WEB広告の基本用語

WEB広告運用には、聞き慣れない専門用語が多く存在しています。

何から理解すべきなのかわからないと感じている企業様やWEB担当初心者の方のために、WEB広告を行う上でこれだけは押さえておきたい基本用語についてまとめました。

ここからは、WEB広告の基本的な用語について解説いたします。

Google検索広告(GSN)

Google検索広告(Google Search Network)は、ユーザーがGoogleブラウザで検索を行ったときに、検索上部に掲載されるテキスト形式の広告です。
略称で「GSN」とも呼ばれています。

検索広告は、商品やサービスの購入を能動的に探しているユーザーにアプローチできるため、費用対効果が高いのが特徴です。

Google検索広告(GSN)

Googleディスプレイ広告(GDN)

Googleディスプレイ広告(Google Display Network)は、Googleが提携しているGmailやYouTubeなどのメディア媒体に画像や動画をバナー形式で掲載できる広告です。

略称で「GDN」と呼ばれています。

ディスプレイ広告は、検索広告と違い画像や動画を使用することによりユーザーの目にとまりやすいという特徴があります。
また、リスティングのように能動的に情報を探しているユーザーだけではなく、情報を探していない潜在層のユーザーにも幅広くリーチすることができます。

Googleディスプレイ広告(GDN)-Gmail
Googleディスプレイ広告(GDN)-記事、YouTube

Yahoo検索広告(YSA)

Yahoo検索広告(Yahoo! Search Ads)は、ユーザーがYahooブラウザで検索を行ったときに、検索上位に掲載されているテキスト広告のことを指します。
略称で「YSA」とも呼ばれています。

Google検索広告との違いは、掲載されるブラウザが異なります。
Google検索広告は、Googleブラウザ上に表示されますがYahoo広告はYahooブラウザに表示されます。

Yahoo検索広告(YSA)

Yahooディスプレイ広告(YDA)

Yahooディスプレイ広告は(Yahoo! Display Ad)は略して「YDA」と呼ばれ、Yahooと提携を結んでいるニコニコ動画やYahooニュース、Yahooオークションなどにバナー形式で掲載される広告になります。

Googleディスプレイ広告との違いは、掲載先が異なります。
Googleディスプレイ広告の場合は、掲載先がGoogle提携を結んでいるメディア(Youtube、goo、livedoorなど)になります。

一方で、Yahoo広告は、Yahoo提携を結んでいるメディア(朝日新聞、LINE、Bingなど)に配信されます。

Yahooディスプレイ広告(YDA)

Googleユニバーサルアナリティクス(GA)

Googleユニバーサルアナリティクスのサービス提供終了

2023年7月1日に、Googleユニバーサルアナリティクスのサービスの提供が終了しました。

Googleユニバーサルアナリティクス(Google analytics)は、WEBサイトのアクセス状況を無料で分析することができるツールです。

Googleユニバーサルアナリティクスを使って、WEBサイトに訪れた「訪問者数」やサイトに訪れてすぐに離脱した確率を示した「離脱率」などユーザー行動の細かな計測を行うことができます。
「GA」の略称で呼ばれたりもします。

Googleアナリティクス(GA)

なお、Googleユニバーサルアナリティクスは、2023年7月より新たなデータ解析を行うことができなくなります。

Googleユニバーサルアナリティクスのサポート終了に関してはは、下記記事をご参照ください。

Google アナリティクス4(GA4)

Google アナリティクス4(GA4)は、GA(Googleアナリティクス)のアップデートバージョンとなっており、より詳細な測定やプライバシーを重視したデータ収集が行うことができる次世代型分析ツールとなります。
「GA4」とも呼ばれます。

Googleアナリティクス4(GA4)

Googleタグマネージャー(GTM)

Googleタグマネージャ(google tag manager)は、Googleが提供しているツールで複数のタグを一元管理することができるツールです。
「GTM」の略称で呼ばれたりもします。

無料で提供されているので、誰でも使えるツールです。

キーワード

キーワードは、マーケティング担当者や広告運用担当者が顧客をターゲティングするために広告の媒体画面に登録する語句のことを言います。

例えば、「トップス」というキーワードをフレーズ一致や部分一致で広告の媒体画面に登録しておくと、「トップス 通販」と検索した場合広告が表示されます。

キーワードのマッチタイプについては、下記記事をご参照ください。

検索クエリ

検索クエリは、GoogleやYahoo検索などの検索エンジンでユーザーが検索する際に使用した語句のことを言います。

例えば、「トップス 通販」と検索した場合、検索クエリは「トップス 通販」になります。

指名キーワード

指名キーワードとは、企業名や商品ブランド名など自社にまつわる特有のものを指定したキーワードのことです。

弊社で例えると、指名キーワードは「株式会社AZ」となります。

指名キーワードを検索しているユーザーは、自社や自社のサービスを認知した上で主体的に検索しているため、購入意欲の高い傾向にあります。

ビックワード

ビックキーワードとは、​​検索ボリューム(検索される回数)が非常に多いキーワードのことです。

ビッグキーワードの例:
・WEBマーケティング  (1万~10万)※月間検索ボリューム
・デジタルマーケティング(1万~10万)※月間検索ボリューム
・リスティング広告   (1万~10万)※月間検索ボリューム
・SNS広告       (1000~1万)※月間検索ボリューム

WEB広告の指標

WEB広告の運用を行う際に重要となるのが、配信した広告は成果が見込めているかどうかです。

WEB広告の効果が出ているかを正確に把握するためには、WEB広告の「指標」を理解する必要があります。

そこで今回は、WEB広告の効果を検証するために必要な指標についてご説明させていただきます。

インプレッション

インプレッション(Impression、Imp)は、ユーザーに対して広告が表示された回数のことを言います。

自社のサービスや商品を購入してもらう前に、まずはユーザーにサービスを認知してもらうことが重要です。

サービスや商品を知ってもらわなければ購入に至らないため、インプレッションを多く獲得することが非常に重要です。

クリック数

クリック数(Click)は、表示された広告がクリックされた回数のことです。

クリック数が必要な理由は、クリックされることでランディングページや自社サイトにアクセスをした数を計測することができるためです。

また、クリック数が少ないということは興味関心があるユーザーに広告の配信を行えていない可能性があるため、クリック数を増やすための改善を行うことで最適なユーザーへの広告の配信が行えるようになります。

クリック単価

クリック単価(Cost Per Click、CPC)は、1クリックあたりの広告費を示す指標です。

クリック単価は、サイト流入を目的とするトラフィック効果を求めて広告を運用する場合、クリック単価はできるだけ安く抑えて運用できるのが理想になります。

クリック単価が低ければ、同じ広告費を使った広告配信でも、より多くのユーザーに広告の配信を行うことができサイトへの流入数も増やすことができます。

クリック率

クリック率(Click Through Rate、CTR)は、表示された広告がクリックされた割合を示す指標です。

クリック率が低い場合、配信している広告はユーザーに興味を持ってもらえていないと判断ですることができます。
そのため、興味を持ってもらうための改善を行うことでクリック率の改善を行うことができます。

コンバージョン

コンバージョン(Conversion、CV)とは、マーケティング上ではWebサイトにおける最終的な成果のことを指します。
WEBサイトの目的やユーザーの行動によって定義する目的は異なってきます。

例えば、ECサイトなら、ユーザーが商品を購入したタイミングがコンバージョンとなります。
BtoBマーケティングを展開している企業であれば、会員登録やメルマガ登録がコンバージョンとなります。

このように、企業が達成したい目標によってコンバージョンとする内容は変化します。

コンバージョンは、広告による成果を可視化することができます。

コンバージョン率

コンバージョン率(Conversion Rate、CVR)は、サイトを訪問したユーザーがコンバージョンする確率を示す指標です。

コンバージョン率は、成果につながった確率を把握することができます。
コンバージョン率が低いと、広告をクリックされることによって発生する広告費の負担が非常に高くなってしまいます。
そのため、できるだけコンバージョン率が高く、少ないクリック数でコンバージョンを獲得できる方が費用対効果が高くなります。

コンバージョン単価

コンバージョン単価(Cost Per Action、CPA)は、1件のコンバージョンを獲得するために必要なコスト(費用)を示す指標です。

コンバージョン単価は、広告の費用対効果を把握することができます。
いかにコンバージョン単価を低く、運用することができるのかが重要となります。

インプレッションシェア

インプレッションシェア(Impression Share、IS)とは、広告が表示されたかもしれない表示機会の合計回数に対して、実際に何回表示することが出来たのかを示す数値になります。

インプレッションシェアは、入札単価や予算を引き上げた場合に、広告の掲載結果でより上位の位置に広告を表示することができるかどうかを見定める目安となります。

インプレッション単価

インプレッション単価(Cost Per Mille、CPM)は、広告の表示回数に応じて発生する課金形態です。
クリック単価とは違い、ユーザーが広告に対してクリックすることで金額が発生するのではなく、広告が1,000回表示されるごとに金額が発生します。

インプレッション単価が低い場合は、より多くのユーザーに広告を配信することができ認知拡大の効果を高めることができます。

品質スコア

品質スコアとは、広告の「品質」の目安をスコア(1~10)で表示する診断指標です。

品質スコアが高い場合、広告を掲載するために必要なクリック単価を抑えて配信することができます。
そのため、品質スコアの改善は、検索連動型広告の運用改善において重要な指標になります。

品質スコアを算出するための要素:
1. クリック率(CTR)
広告がユーザーによってクリックされる推定の割合です。
これは、広告の過去のクリック率とインプレッションの実績により決まります。
2. 広告の関連性
広告がユーザーの検索した意図と、どの程度一致するかを示します。
3.ランディング ページの利便性
広告から遷移したページ(ランディングページ)が、広告をクリックしたユーザーにとってどれだけ役に立つかを示します。
またランディングページの読み込み速度も大きく関係します。

広告ランク

広告ランクとは、検索の順位を決定するオークションで用いられる指標です。

広告ランクが高い場合、ほかの競合他社よりも優先的に広告を表示さうることが可能となります。

広告ランクを算出するための要素:
1.クリック単価 (上限CPC
最大の入札単価を示しています。
2.キーワードとの関連性
配信した広告が対象とするキーワードと高い関連性を示しています。
3.ランディングページの操作性
ページの読み込み速度やモバイル対応など、ユーザーにとっての使いやすさを指します。
4.推定クリック率
広告がユーザーによってクリックされる推定の割合です。

まとめ

WEB広告を運用するにあたって、まず「広告指標」について理解する必要があります。

WEB広告には数多くの聞き慣れない専門用語が存在していますが、どれも必要な用語のためしっかり理解をしておかなくてはなりません。

例えば、広告指標の一つである「インプレッション数」はユーザーに表示した広告回数を示す指標になりますが、「リーチ数」というインプレッションと似た意味合いを持つ指標があります。

リーチ数もユーザーに表示した広告回数を示す指標になりますが、リーチ数はインプレッション数と大きな違いがあります。

それは、インプレッション数は「広告が表示された合計回数」のことを指します。
一方で、リーチ数は「広告が表示された(ユニーク)数」となります。

たとえば、1人のユーザーが投稿を10回閲覧すると「インプレッションは10」と表示されますが、「リーチ数は1」とカウントされるということです。

このように、似た意味合いを持つ指標にも大きな違いがあることを理解しておくことにより、よりよい広告の運用を行うことが可能となります。

効果的な広告運用を行うためにも、今回ご紹介した基本用語を振り返ってみてくださいね。

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