GoogleのプロダクトであるGoogleのAnalytics(Googleユニバーサルアナリティクス&Googleアナリティクス4)。
サイトを運営している方は、導入しているという方も多いのではないでしょうか?
今回は、アナリティクスにおいて正確なサイトの分析を行うためには必須な、特定の人からのアクセスを除外するための「IPアドレスの除外設定方法」についてご紹介していきます。
IPアドレスとは
IPアドレスとは、Internet Protocolの略で、パソコンやスマートフォンなどでインターネットに接続する際に使われている番号のことです。
インターネットに接続する際には、受信するデータを自分の場所に届けてもらう必要があります。自分の場所を伝えるための役割を果たすのがIPアドレスとなります。
IPアドレスには2種類あり、「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」となっております。
グローバルIPアドレスとは
グローバルIPアドレスとは、インターネットに接続する際にパソコンなどの機器に割り振られるアドレスで、ほかの機器に割り振られるアドレスとは重複しない世界で1つだけのIPアドレスとなっています。
グローバルIPアドレスは、「ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers、アイキャン)」という国際的な組織内の「IANA(Internet Assigned Numbers Authority、アイアナ)」が管理を行っています。
日本のグローバルIPアドレスは、ICANN配下にあるJPINICが管理を行っています。

プライベートIPアドレスとは
プライベートIPアドレスとは、グローバルIPアドレスとは異なり、社内や家庭内など小規模なネットワーク内(Local Area Network、LAN)で使用される1つだけのIPアドレスとなっています。

IPアドレスを除外する必要性
GoogleユニバーサルアナリティクスやGoogleアナリティクス4をサイトに設定するだけでは、自社の社内からのアクセスや関係者からのアクセスなども計測してしまいます。
そのため、サイトへの正確なアクセス情報を取得することができなくなってしまいます。
サイトへのアクセス情報から有益な情報を得るためにも、GoogleユニバーサルアナリティクスやGoogleアナリティクス4を設定する際には、社内や関係者のグローバルIPアドレスを設定しサイト情報の分析に不要なアクセスを除外する必要があります。
ここからは、 GoogleユニバーサルアナリティクスやGoogleアナリティクス4で除外するためのグローバルIPアドレスの調べ方をご紹介していきます。
IPアドレスの確認方法
IPアドレスを確認するには、「CMAN」を利用することでご自身のIPアドレスを確認することができます。
「CMAN」のサイトにアクセスするだけで、ご自身のIPアドレスが下記の赤枠の部分に表示されます。

IPアドレス除外方法
ご自身のグローバルIPアドレスを確認することはできましたでしょうか?
ここからは、ユニバーサルアナリティクスやGoogleアナリティクス4で社内や関係者からのアクセス情報を除外するための方法についてご紹介していきます。
Googleユニバーサルアナリティクスの構成やビューの設定方法については、下記記事でご紹介しています。
正確なサイト分析を行うためにも、ビューの設定方法についてぜひ確認してみてください。
Googleユニバーサルアナリティクスの設定方法
2023年7月1日に、Googleユニバーサルアナリティクスのサービスの提供が終了しました。
Googleユニバーサルアナリティクスにおいて、1つのIPアドレスを除外する場合と複数のIPアドレスを除外する方法の2種類ご紹介していきます。
1.ユニバーサルアナリティクスの左下の「管理」をクリックし、ビューの「フィルタ」をクリックしてください。

2.「+フィルタを追加」をクリックしてください。

1つのIPアドレスを除外する場合
3.赤枠の箇所に除外したいIPアドレスの情報を追加し保存してください。
フィルタ名:「社内IP」などわかりやすい名前を記載
フィルタの種類:「定義済み」「除外」「IPアドレスからのトラフィック」「等しい」
IPアドレス:「CMAN」で調べたIPアドレスを記載

複数のIPアドレスを除外する場合
4.複数のIPアドレスを除外する場合は、赤枠の中に下記のように設定をしてください。
フィルタ名: 「社内IP」などわかりやすい名前を記載
フィルタの種類:「カスタム」「除外」
フィルタフィールド:「IPアドレス」
フィルタパターン:(例)^(126\.11\.10\.1|126\.115\.12\.1)$
フィルタパターンの記載方法は、下記を参考に記載してください。
<フィルタパターン記載方法>
1.^()$のなかに、除外したいIPアドレスを 「|」でつなぐ
→^(126.11.10.1|126.115.12.1)$
2.IPアドレスの「.」の前に「\」を入力
→ ^(126\.11\.10\.1|126\.115\.12\.1)$

Googleユニバーサルアナリティクスでの設定は以上となります。
Googleアナリティクス4の設定方法
ここからは、Googleアナリティクス4での除外IPの設定方法をご紹介していきます。
1.Googleアナリティクス4の左下の「管理」をクリックし、プロパティの「データストリーム」をクリックしてください。

2.IPアドレスの除外を行いたい「ストリーム」をクリックしてください。

3.ウェブストリームの詳細画面の「追加の設定>タグ付の詳細設定」をクリックしてください。

4.内部トラフィックの定義をクリックしてください。

5.「作成」をクリックしてください。

1つのIPアドレスを除外する場合
6.除外するIPアドレスの設定を行い、右上の作成をクリックしてください。
ルール名:「社内IP」などわかりやすい名前を記載
traffic_typeの値:デフォルトの「internal」
IPアドレス:マッチタイプ「IPアドレスが次と等しい」、IPアドレス「MAN」で調べたIPアドレスを記載」

複数のIPアドレスを除外する場合
7.IPアドレスの項目の下にある「条件を追加」をクリックすることで、最大10個までIPアドレスの除外を行うことが可能です。

8.Googleアナリティクス4の左下の「管理」に戻り、プロパティの「データ設定」内の「データフィルタ」をクリックしてください。

9.先程設定した項目が表示されているかと思います。
設定を行っただけでは、現在の状況は「テスト」となっていますので、右端の三点をクリックし「フィルタを有効にする」に変更してください。

Googleアナリティクス4での設定は以上となります。
まとめ
今回は、特定のユーザーからのアクセスを除外するための「IPアドレス除外設定」についてご紹介いたしました。
サイトのデータの性格な分析には必須の設定のため、まだアナリティクスに導入されていない方はこの記事を参考にぜひ設定をしてみてくださいね。
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