Amazonで売上を伸ばす基本方程式

Amazonで成果を出すには、「セッション数(アクセス数)× 転換率(CVR)× 客単価」で決まります。
この3つの指標を意識しバランスよく高めることが、売上最大化の基本です。

3つの指標の改善のための対策について、下記にまとめました。

  • セッション数:商品ページへの訪問者数
    やるべき対策:SEO、広告、外部集客 など
  • 転換率:訪問者のうち、実際に購入した人の割合
    やるべき対策:ページ最適化、レビュー促進 など
  • 客単価:1回の購入あたりの平均注文額
    やるべき対策:セット販売、関連商品の提案 など

売上最大化のための戦略的ステップ

出品プランの最適化

Amazonには「大口出品」と「小口出品」があり、商品数や販売規模によって最適なプランを選ぶことが重要です。

Amazonで売上を上げるため、また業務効率化や自動化のためにも、出品プランはまず検討したいポイントです。

大口出品はビジネスとして本格的にAmazonを活用したい事業者向けのプランとなっており、月額費用(月額4,900円(税別))がかかりますが、広告や詳細な分析ツールが使え、ビジネス拡大に有利です。

特に商品数が多い場合、管理コストから考えても大口出品プランへの移行ほはぼ必須と考えていただいても良いでしょう。

小口出品プランそのものには「出品できる商品数の厳密な上限」はありませんし、小口出品プランで多数の商品を販売してもペナルティはありません。しかし、小口出品プランは実務上、月49点以下の販売を想定したプランであり、公式ガイドでも「49点以下の少数販売に適している」「目安50点程度」と明記されています。

料金体系

プラン月額料金商品ごとの手数料
小口出品0円100円/商品+販売手数料
大口出品4,900円(税別)販売手数料のみ

※出品プランの価格は変更となる場合があります。ご検討の際はAmazon社公式情報を参照ください(「Amazon出品サービス初心者ガイド」)。

大口出品プランでできること

大口出品プランがなぜ売上UPや効率化につながると言えるのでしょうか?
大口出品プランでは、Amazonで販売を行う際に便利で重要な機能がでAmazon公式から提供されるためです。

大口出品プランで提供される機能は下記となります。

  • ショッピングカートボックス(カート獲得)への参加資格
  • Amazon広告(スポンサープロダクト等)の利用
  • 新規商品登録(Amazon未掲載商品の出品)
  • 出品制限カテゴリへの申請
  • API・レポートなどの高度な出品ツール利用
  • 配送料金の個別設定
  • FBA(フルフィルメント by Amazon)の利用
  • グローバル販売やブランド構築機能

顧客の明確化

顧客の明確化は、効果的なマーケティング戦略の第一歩です。

Amazonは同じ商品や似た機能の商品が横並びで表示され、商品価格が購入の決め手になることが多いマーケットプレイスです。

ただ、顧客の明確化やペルソナ設計は、Amazonでも重要な差別化要素となります。
競争力のある価格設定に加え、ターゲット顧客を意識した商品ページ作りと広告運用を組み合わせることで、Amazon内でも持続的な売上アップを期待することができます。

ここからは、Amazonでも顧客の明確化が重要な理由についてご紹介いたします。

Amazonでも顧客の明確化が必要な理由

1.商品の機能や特徴を魅力的に感じていただくことで購入につながる
同じような商品であっても、商品ごとに開発コンセプトや強みとなる機能は異なります。
その強みを魅力的だと感じてくれる顧客層に対して、しっかりと訴求することで購入につなげることが可能です。

2.商品ページ最適化(Amazon SEO)への影響
同じ機能の商品が並んでいるからこそ、顧客の「自分ごと化」は重要です。
自社の顧客像、ニーズ、好み、知りたいと思うこと、理解や納得しやすい書き方などを意識した、「商品タイトル」「説明文」「画像」「Amazon商品紹介コンテンツ(A+コンテンツ)」を作成することで「自分向けだ」と感じていただくことができコンバージョン率を高めることができます。

3.ブランドロイヤルティとリピーター獲得
Amazonは、日用品や低関与商材では、消費者が「どこから買ったか」を意識しない傾向が強いマーケットプレイスです。
しかし、少しでも不安を感じたり検討を要する場面になった際、販売者のブランドへの信頼性が購入を促す要素になってきます。
ターゲットに刺さる商品ページやカスタマー対応は、ブランドへの信頼感を強化し、リピーターやファンを生みます

4.広告効果の最大化
Amazon広告では、キーワード・商品・オーディエンスターゲティングなど、精度の高いターゲティングが可能です。
自社(商品)の顧客像が明確であれば、ペルソナに合わせた広告配信が可能になり投資利益率(ROI/Return On Investment)を高めることが可能になります。

5.「Amazonおすすめマーク」獲得にも影響
Amazonすすめの認定は、価格だけでなく、商品ページの内容やカスタマーレビューなども選定基準となるため、ターゲットを意識したページ作りはAmazonおすすめマークの獲得に有利に働きます。

商品リスト・ページの最適化(Amazon SEO)

一般的なSEOは検索エンジンでの検索行動に対してコンテンツを最適化することをさしますが、Amazon内でも、消費者は欲しい商品を探す際にAmazonの検索窓にキーワードを入力し、検索結果から商品を選ぶことは非常に多く、AmazonでのSEOは重要な施策になります。

残念ながら明確な数字は公表されていませんが、海外のレポートによると「Amazon利用者の約76%が、商品探しをAmazon内の検索ボックスから始めると回答している」とあります。
参照元:Customer Behavior – How Consumers Use Amazon: Device, Search, and Purchase Trends

そのため、Amazonにおける「検索窓からの検索」は主要な購買行動の1つであり、検索結果に上位表示されることの重要性は非常に高いと考えられます。

ここからは、Amazon検索結果で上位表示させるための3つのSEOのポイントをご紹介いたします。

キーワード選定と最適化

Amazonサジェストや広告データを活用し、商品タイトルや説明文、キーワード欄に検索されやすいワードを自然に盛り込むことで、検索結果の上位表示を狙いましょう。

商品画像・A+コンテンツ

商品画像やA+コンテンツを駆使し、高品質画像とブランドストーリーで差別化し、商品価値やブランドイメージを強化しましょう。

スマ-トフォンでの利用に最適化

Amazonはモバイルでの買物がしやすく、アプリの利用者も非常に多いマーケットプレイスです。
モバイルフレンドリーなページ設計で購入率を向上させることは必須の施策です。

レビューと評価の強化

購入者からのレビューは信頼性の証であり、コンバージョン率やSEOにも大きく影響します。
商品にレビューがない状態だと、消費者は不安感やネガティブな印象を持ち、購入をためらう大きな要因になります。
特にAmazonのように同じような商品が並ぶマーケットプレイスでは、レビューの有無が選択基準になりやすいです。

また、Amazonの検索アルゴリズムは、レビュー数や評価もランキング要素として重視しています。
レビューを書いてもらえる工夫をすることは重要ですが、目的が「レビューを書いてもらうこと」になるのは本質的では無いうえに、Amazonの規約を侵害するリスクも発生しかねません。

  • Amazonガイドラインに沿い、正しいアプローチでレビューを増やす工夫をしましょう。
  • Amazonに限らず、商品自体の良さ、迅速なカスタマー対応が高評価獲得にとって重要です。
  • ネガティブレビューも誠実な対応でブランド価値向上につなげましょう。

価格戦略と在庫管理

Amazonでは、商品価格が大きな購買決定になります。
また、在庫切れは機会損失になるのは当然のことですが、特にAmazonは消費者の快適な買物体験を大切にしており「常に商品が安定して供給される」ことを重要視しています。

在庫切れを繰り返すと「ユーザーの需要を満たせない出品者」と評価され、検索順位やカートボックスで不利な状況になってしまいます。
そのため、競合分析による適正価格設定や在庫切れ防止の徹底は、Amazonでの販売における重要戦略になります。

価格戦略対策

  • 競合他社の価格動向をチェックし、適正価格を維持
  • 価格リーダーシップ戦略
  • プレミアム価格戦略
  • ダイナミックプライシング
  • 価格追跡ツールの活用
  • セット商品やまとめ買いプロモーションで客単価アップ

在庫切れを防ぐための対策

  • リアルタイム在庫情報や在庫が少なくなった際の自動アラートなどシステム活用
  • 需要予測、売上予測や在庫管理の徹底
  • セールや繁忙期の前に十分な在庫補充
  • FBA(Amazon倉庫)と自社発送の併用
  • 「入荷予定日」を設定する(条件あり、最大30日まで)

FBA(Fulfillment by Amazon)の活用

FBAはFulfillment by Amazonの略で、Amazonが出品者に代わって商品の保管・注文処理・梱包・発送・カスタマーサービス・返品対応までを一括代行するサービスです。

出品者は、Amazonの物流拠点(フルフィルメントセンター)に商品を納品するだけで、あとはAmazonがすべての物流業務を担います。

FBAの利用は、コスト面や顧客と直接接点を持てないなどのデメリットもありますが、売上拡大や業務効率化に大きなメリットがあります。
下記のように考える出品者は、FBAの利用を検討することをおすすめします。

  • 出荷量や受注数が多い
  • Primeマークを付けて購入率を上げたい
  • AmazonSEOやカート獲得などAmazon販売で有利な条件を獲得しやすくしたい
  • 全国・即日配送など配送品質を重視したい
  • 返品対応やカスタマーサービスをAmazonに任せたい

Amazon広告・プロモーションの活用

Amazonで売上を拡大するためには、Amazon広告運用とプロモーション施策の両立が不可欠です。

Amazon広告とプロモーションを効果的に活用することで、新規顧客の獲得・売上アップ・ブランド認知拡大が実現できます。
まずは、スポンサープロダクト広告やプロモーション割引から始め、データをもとにPDCAを回し運用を最適化していきましょう。

広告運用や、分析、計測など技術的な知見だけでなく、Amazon内外での消費トレンドや競合の動きの観察も広告戦略に重要です。
また、Amazon広告も常に進化しており、新機能や仕様を把握し素早く実装することも必要です。

外部集客とSNS活用

Amazonの利用者が多くなる一方、Amazon内での競争も激化の一途です。
広告費の高騰や競合の増加、Amazon対策に長けた企業の参入増などの影響で、実際にAmazon内集客施策だけで戦うことは難しくなっています。

その流れを受け、SNSやブログからAmazon商品ページへの誘導などの外部トラフィック(Amazon外からの流入)確保が、売上拡大やSEO強化の必須施策となっています。

Amazon外の施策は、一般的なWEBでの集客施策でもありバリエーションも豊富です。
インフルエンサーとの連携やUGC(ユーザー生成コンテンツ)など、自社のブランドや商品にあった施策が選択しやすいでしょう。
既に自社サイトやブログ、SNSなどを運営している場合、その資産も活かせますので、大いに活用しましょう。

また、A10アルゴリズム(AmazonSEOのアルゴリズム)以降の検索評価で「外部シグナル(外部からのアクセスやSNS・Google経由のトラフィック)」がランキングに寄与する比重が高まっていると言われています。

継続的な改善とスケールアップ

Amazonで安定した成長と売上拡大を実現するには、スケールアップ(事業拡大)するための計画と改善が重要になります。
また、合理化・効率化で不要な工数やコストを圧縮し、売上を上げたり顧客満足に繋がる施策にリソースを使うことで、利益も拡大していきます。

本サイトではAmazonで売上を伸ばし事業を成長させるために役立つ情報を掲載しています。

ウェブ広告をはじめ、ウェブマーケティングに関する不安や疑問を無料でスッキリ解決しませんか?

当社では、事業会社様向けにデジタルマーケティングについてのお悩み、貴社の課題に
対して専任のコンサルタントによる無料の個別相談会を毎週金曜に定期開催しております。

運用型広告に関するお悩みごとだけでなく、マーケティングから技術的なことまでお気軽にご相談ください。