メルマガ以上の高い開封率を誇るLINE公式アカウントですが、メルマガと同様で開封してから、クリックされないとサイトにユーザーを遷移させることはできません。
商品の購入やお問い合わせなど、メッセージ発信者側の最終目標であるCV(コンバージョン)(※以下「CV」と記載)までの流れとして「通知 →開封 → クリック → CV」とありますが、 今回は『クリック率向上』にフォーカスした事例をご紹介いたします。
※ LINE公式アカウントのツールである「A/Bテストメッセージ」機能を実際に使用し行ったLINE公式アカウントのクリエイティブAB検証事例です。
メッセージ通知について
メッセージ通知からCVまでの基本的な流れ
メッセージ通知からCVまでの流れは、配信者側がメッセージを配信すると、ユーザーにメッセージ通知が送られます。
メッセージを受け取ったユーザーは、LINEを開き「トーク画面」よりメッセージを開封します。
開封後、発信者側から送られてきたテキストや画像を確認し、画像もしくはURLをクリックし(遷移先URLがある場合)公式サイトやECサイトに流入します。
最後に発信者側が、CVポイント(お問い合わせ・商品購入など)としている目標まで到達し、基本的な一連の流れは完了いたします。
下記イラストに「通知」「開封」「クリック」の各段階で考えられる改善策も記載しています。
ぜひ参考にしていただけますと幸いです。
A/Bテストメッセージ機能
今回のAB検証ではLINE公式アカウントのツールのひとつである「A/Bテストメッセージ」機能を使用しています。
「 A/Bテストメッセージ 」とは、メッセージを配信する時に、 検証したいユーザーの割合を設定すると、 LINE側で自動的に2つに分けて配信してくれるツールです。このツールを使用するには、 5,000人以上のターゲットリーチが必要となってきます。
参照元: A/Bテストメッセージ│LINE for Business
メッセージ配信機能
今回のAB検証では「リッチメッセージ」と「カードタイプメッセージ」ツールを使用しました。
また、 配信メッセージの特徴として、最後に送ったメッセージがユーザー(メッセージを受け取った側)が最初に見るメッセージとなりますので、配信者側は一番見てほしいメッセージを最後に設定することが大切になります。
リッチメッセージ | 画像やテキスト情報を一つのビジュアルにまとめ、簡潔で分かりやすい訴求を実現できる機能です。 |
カードタイプメッセージ | カルーセル形式で複数枚のカードを配信できるメッセージフォーマットです。 4種類のカードタイプを元に情報を入力することで、整理されたレイアウトのメッセージを簡単に作成できます。 |
AB検証│事例
それでは、実際にAB検証した事例をご紹介いたします。
今回は以下、項目の検証を行いました。
- CTA (Call To Action)の検証【CTAあり画像 VS CTAなし画像】
- オファー掲載位置の検証【低価格商品 VS 高価格商品】
- 情報量の検証【情報を1枚に収めた画像 VS 情報を2枚に収めた画像】
- 誘導の検証【誘導文言を入れた画像 VS 誘導文言なしの画像】
- フォーマット別の検証【リッチメッセージ VS カードタイプメッセージ】
CTA (Call To Action)の検証【CTAあり画像 VS CTAなし画像】
業種 | アパレル業界 |
目的 | CPAの改善 |
ターゲット | 全ての友だち |
フォーマット | リッチメッセージ |
仮説 | CTAで行動を促した方がクリック率が向上するのではないか |
開封数 (通) | クリック数 (回) | クリック率 (%) | 検証結果 | |
---|---|---|---|---|
CTAボタンあり | 723 | 451 | 52.2 | 104%UP |
CTAボタンなし | 719 | 435 | 50.2 | – |
オファー掲載位置の検証【低価格商品 VS 高価格商品】
業種 | アパレル業界 |
目的 | CPAの改善 |
ターゲット | 全ての友だち |
フォーマット | リッチメッセージ |
仮説 | 低価格商品を画像の下にした方がクリック率が向上するのではないか |
開封数 (通) | クリック数 (回) | クリック率 (%) | 検証結果 | |
---|---|---|---|---|
低価格商品を画像下 | 958 | 382 | 28.4 | 115%UP |
高価格商品を画像下 | 1,014 | 377 | 24.6 | – |
情報量の検証【情報を1枚に収めた画像 VS 情報を2枚に収めた画像】
業種 | アパレル業界 |
目的 | CPAの改善 |
ターゲット | 全ての友だち |
フォーマット | リッチメッセージ |
仮説 | 画像を2枚にし、商品を大きく見せた方が視認性も上がりクリック率が向上するのではないか |
開封数 (通) | クリック数 (回) | クリック率 (%) | 検証結果 | |
---|---|---|---|---|
1枚画像 | 1,569 | 492 | 22.7 | 164%UP |
2枚画像 | 1,978 | 238 | 13.8 | – |
誘導の検証【誘導文言を入れた画像 VS 誘導文言なしの画像】
業種 | アパレル業界 |
目的 | CPAの改善 |
ターゲット | 全ての友だち |
フォーマット | リッチメッセージ |
仮説 | 2枚を連動させるた方が、画像の関連性が上がりクリック率が向上するのではないか |
開封数 (通) | クリック数 (回) | クリック率 (%) | 検証結果 | |
---|---|---|---|---|
誘導あり | 2,038 | 87 | 11.1 | 132%UP |
誘導なし | 2,044 | 85 | 8.4 | – |
フォーマット別の検証【リッチメッセージ VS カードタイプメッセージ】
業種 | 交通業界 |
目的 | CPAの改善 |
ターゲット | 全ての友だち |
フォーマット | カードタイプメッセージ リッチメッセージ |
仮説 | 複数商材がある場合、カードタイプメッセージにした方がクリック率が向上するのではないか |
開封数 (通) | クリック数 (回) | クリック率 (%) | 検証結果 | |
---|---|---|---|---|
カードタイプメッセージ | 1,861 | 120 | 6.4 | 136%UP |
リッチメッセージ | 2,254 | 106 | 4.7 | – |
検証結果まとめ│事例の振り返り
今回、ご紹介した事例は業界・業種関係なく幅広く使える内容かと思います。
ぜひ、 LINE公式アカウントの改善にお役立ていただけますと幸いです。
CTA (Call To Action)の検証【CTAあり画像 VS CTAなし画像】
CTAボタンをつけた方がクリック率が向上。
CTAボタンはつけた方が良いという結果となった。
オファー掲載位置の検証【低価格商品 VS 高価格商品】
低価格商品を画像の下(=ユーザーが開封した時のファーストインプレッションする場所)に配置した方がクリック率が向上。
低価格商品が良い結果となった。
ブランドや企業ごとに、ユーザーが求めているアイテムは何かを検証する価値はあるのではないかと今回の検証で思いました。
情報量の検証【情報を1枚に収めた画像 VS 情報を2枚に収めた画像】
情報を1枚に収めた画像の方がクリック率が向上。
会社のブランドイメージや、配信ユーザー層によって、結果が違ってくる可能性はあるが、情報は1つに収めた方が良い結果となった。
誘導の検証【誘導文言を入れた画像 VS 誘導文言なしの画像
誘導文言を入れた画像の方がクリック率が向上。
画像を2枚にし違う情報を扱うときは、 誘導文言を含めた方が良いという結果となった。
フォーマット別の検証【リッチメッセージ VS カードタイプメッセージ
複数商材のある場合は、カードタイプメッセージの方がクリック率が向上。
複数商材がある場合は、カードタイプメッセージを使用した方が良いという結果となった。
弊社では、LINE公式アカウントの設定・運用やAB検証も行っております。
少しでもご興味ございましたらお気軽に、お問い合わせくださいませ。
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