LINE公式アカウントを運営するうえで、ユーザーの声を直接聞くことは非常に重要です。
そこで役立つのが「リサーチ機能」です。
この機能を活用することで、ユーザーの属性やサービス満足度、商品への興味など、さまざまな情報を簡単に収集することができます。
本記事では、LINE公式アカウントのリサーチ機能について、その概要から設定方法、効果的な活用法まで詳しく解説いたします。
これからLINE公式アカウントでリサーチを実施したい方、より効果的なマーケティングを行いたい方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
LINE公式アカウントのリサーチ機能とは
リサーチ機能とは
LINE公式アカウントのリサーチ機能は、投票形式やアンケート形式でユーザーの嗜好や意見を集めることができる「リサーチページ」を作成・配信することができる機能です。
この機能を使うことで、ユーザーの属性調査や商品・サービスに関する調査を簡単に実施することができます。
具体的な使用例としては、以下のような調査を行うことができます
- 人気メニュー投票
- クーポンプレゼント投票
- サービス満足度アンケート
- 認知度調査
これらの調査を通じて、ユーザー参加型の施策やサービス向上、効果的な広告戦略の立案に役立つデータを収集することが可能です。
利用対象
リサーチ機能は、LINE公式アカウントのすべてのアカウントタイプと料金プランで利用可能です。
アカウントタイプ
下記が、LINE公式アカウントのすべてのアカウントタイプとなります。
アカウントタイプ | 詳細 |
---|---|
プレミアムアカウント | 認証済みアカウントの中でも、特別な審査を通過したアカウントです。 申請方法などは公開されていません。 |
認証済アカウント | LINEが設けている審査を通過したアカウントです。 認証済みアカウントになると ・バッジの色が変わる ・LINEの関連サービスにクーポンを表示できる ・有料ノベルティが購入できる ・LINE広告を出稿できる ・販促用ポスターデータが無料でダウンロードできる ・ユーザーがアカウント名を検索することができる ・支払い方法として請求書結成が選択可能になる といったメリットがあります。 |
未認証アカウント | 誰でも取得できるLINE公式アカウントです。 認証済みアカウントにあるメリットは未認証アカウントにはありません。 |
料金プラン
下記が、LINE公式アカウントのすべての料金プランとなります。
料金プラン | 適している用途 | 月額固定費(税別) | 無料メッセージ通数(月) | 追加メッセージ料金(税別) |
---|---|---|---|---|
コミュニケーションプラン | 個人や小規模ビジネス、始めたばかりの企業 | 0円 | 200通 | 不可 |
ライトプラン | 中小企業、地域密着型ビジネス | 5,000円 | 5,000通 | 不可 |
スタンダードプラン | 大企業 | 15,000円 | 30,000通 | ~3円/通 2 |
※1 メッセージ通数は送付人数×メッセージ通数でカウントされます。1通あたり3吹き出しまで送付いただけます。
※2 追加メッセージの単価は配信数によって異なります。詳細はこちらからご確認ください。
LINEリサーチとの違い
LINE公式アカウントのリサーチ機能とは別に、「LINEリサーチ」という有料サービスも存在します。
主な違いは以下の通りです
機能の多様性
LINEリサーチはより多様な機能を提供し、専門リサーチャーによるカスタム調査が可能です。
調査対象
リサーチ機能は自社アカウントのフォロワー(友だち)のみが対象ですが、LINEリサーチでは非フォロワーへの調査も可能です。
費用
リサーチ機能は無料で使用できますが、LINEリサーチは有料サービス(9,800円~)となっています。
「LINEリサーチ」は、大規模な市場調査やトレンド分析、ブランド認知度調査や新製品・サービスの受容性調査などを行う必要がある時に使用すると良いでしょう。
リサーチ機能の設定方法
リサーチの基本設定
LINE Official Account Managerにログインし、以下の手順で設定を行います
左側メニューの「ツール」→「リサーチ」をクリック
「作成」ボタンをクリック
「リサーチを作成」をクリックし、リサーチの作成を行います。
リサーチの基本設定
リサーチには、基本設定があり下記項目がすべて必須となっています。
- リサーチ名
リサーチ名は、管理用の名前でありユーザーには表示されません。 - リサーチ期間
リサーチを行う期間を設定してください。
なお、期間は途中で変更することができませんのでご注意ください。 - メイン画像
メイン画像の画像形式は、JPG/JPEG/PNGとなります。
画像サイズは10MB以下、520px×340pxまたは780px×510pxとなります。 - リサーチの説明文
- 公開範囲
友だちのみ / すべてのLINEユーザーのどちらかを選択してください。
リサーチの紹介ページ設定
次に、紹介ページの設定を行います。
紹介ページは、ユーザーが「回答する」をクリックした次に表示されるページとなっています。
アイコン
アイコンは下記6種類から選択が可能で、ユーザーに表示されます。
トップページの画像
トップページの画像を設定します。
画像形式はJPG/JPEG/PNGに対応しており、10MB以下の画像をアップロードしてください。
お問い合わせ先
お問い合わせ先は任意項目となっており、お問い合わせ先を表示する際はチェックを入れてください。
「会社・事業者名」と「電話番号」を入力することが可能です。
ユーザーの同意
ユーザーの同意は任意項目となっており、チェックを入れることで「利用規約のURL」または「規約文」を入力することが可能です。
リサーチのサンクスページ設定
アンケート回答後に表示されるサンクスページを設定します
回答者へのお礼
ユーザーが、リサーチ回答後に受け取ることができるLINEで作成したクーポンを設定することが可能です。
回答者へのお礼は、任意項目となっています。
お礼メッセージ
ユーザーが、リサーチ回答後に表示することができる「お礼のメッセージ」を設定することが可能です。
お礼のメッセージは、必須項目となっています。
質問設定
質問形式は、以下の2種類から設定することが可能です。
ユーザー属性
ユーザー属性には、「性別」「年齢」「居住地」を設定することが可能です。
選択肢は、「テンプレートを使用する」または独自の「選択肢を作成する」から選択が可能です。
自由形式
自由形式には、「自由回答」「単一回答」「複数回答」の3種類があります。
そのうち、「自由回答」は未認証アカウントでは利用することができません。
質問は、最大7問まで作成することができ、各質問で最大10個まで選択肢を作成することが可能です。
また、質問ごと選択肢ごとに、画像を設定することができます。
配信方法
作成したリサーチは、以下のメッセージタイプで配信可能です。
- メッセージ配信(一斉配信)
- ステップ配信
- 応答メッセージ
- カードタイプメッセージ
- あいさつメッセージ
チャット、AI応答メッセージ、リッチメッセージ、リッチビデオメッセージ、リッチメニューでは使用することができません。
リサーチ機能の注意点
リサーチ機能を使用する際は、以下の点に注意が必要です
配信後の編集
作成したリサーチは再編集可能ですが、配信後の編集はトラブルの原因となる可能性があるため注意が必要です。
事前にリサーチ内容を決めたうえで、作成するようにしてください。
回答の確認とダウンロード
リサーチ結果はExcel形式でダウンロード可能です。
なお、リサーチ期間中でも、その時点で回答されている結果をダウンロードすることができます。
アンケートの回答者が20名以下の場合、結果のダウンロードや回答の進捗確認を行うことができません。
回答数の上限
ダウンロードできる結果は50,000行までです。
50,000以上の回答があった場合、それ以上の回答は確認することができません。
個人情報の取り扱い
LINE公式アカウントは個人の情報を取得しない方針のため、各友だちの個別の回答内容は取得できません。
リサーチ機能の効果的な活用法
コンバージョン率アップとブロック抑制
リサーチ機能を活用することで、以下のような効果が期待できます
ユーザーのニーズ把握
アンケートを通じて友だちのお悩みや関心事を把握し、それに基づいた情報提供を行うことで、コンバージョン率の向上につながります。
適切な情報提供
ユーザーにとって不要な情報の配信を避けることで、ブロックを抑制できます。
セグメント配信との組み合わせ
LINEのセグメント配信機能(友だち期間、性別、年齢、OS、エリア)と組み合わせることで、より効果的なリサーチが可能になります
属性別リサーチ
セグメントごとに異なるアンケートを配信することで、属性ごとの詳細な分析が可能になります。
ターゲット絞り込み
リサーチ結果に基づいて、より細かなセグメントを作成し、ターゲットを絞った配信を行うことができます。
まとめ
LINE公式アカウントのリサーチ機能は、ユーザーの声を直接聞くことができる強力なツールです。
無料で利用でき簡単に設定できることから、多くの企業やブランドにとって有用な機能といえるでしょう。
効果的な活用のポイントは以下の通りです
- 明確な目的を持ってアンケートを設計する
- ユーザーが回答しやすい質問内容と長さにする
- セグメント配信と組み合わせて、より詳細な分析を行う
リサーチ機能を活用し、ユーザーのニーズや意見を積極的に取り入れることで、LINEマーケティングの効果を最大化することができます。
定期的にアンケートを実施し、その結果をコンテンツ作成やサービス改善に活かすことで、ユーザーとの関係性を深め、ビジネスの成長につなげていくことが可能となるでしょう。
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