LINE公式アカウントは、企業やブランドが顧客と直接コミュニケーションを取るための強力なツールです。
LINEの普及により、多くの企業がこのプラットフォームを活用して、情報発信やプロモーション、顧客サポートを行っています。
しかし、誤った運用方法や過剰なメッセージ配信は、ユーザーにとって迷惑となり、ブロックされる原因となります。
本記事では、LINE公式アカウントのブロック防止対策について詳しく解説いたします。
LINE公式アカウントのブロックとは?
LINE公式アカウントのブロック
LINE公式アカウントの「ブロック」とは、ユーザーが特定のアカウントからのメッセージを受信しないようにする行為のことです。
ユーザーがブロックすると、そのアカウントから送られるメッセージは一切表示されなくなり、通知も届かなくなります。
ブロックのデメリット
公式アカウントがブロックされると、企業側にとって下記のようなデメリットがあります。
- 顧客との接点喪失
ブロックされた場合、そのユーザーに対して今後の情報を伝える手段を失います。 - マーケティング効果の低下
情報発信の到達率が低下するため、キャンペーンやプロモーションの効果が減少します。
ここからは、LINE公式アカウントがブロックされる原因とブロック率を下げるための方法についてご紹介いたします。
ぜひ参考にしていただき、公式アカウントを通して顧客との関係の構築を行っていってください。
LINE公式アカウントがブロックされる原因とは?
LINE公式アカウント登録者1,000人を対象にした利用実態調査2023において、INE公式アカウントを「ブロックしたことがある」方は76.5%となっております。
平均ブロック率は、男性68.3%、女性78.9%となっており、ブロック率は女性の方が高い傾向にありました。
▼LINE公式アカウントのブロック原因
公式アカウントをブロックした原因は、「不要な情報が多かった」が51.6%、「配信が多かった」が48.9%となっています。
不要な情報が多かった | 516 |
配信が多かった | 489 |
店舗やサービスを使わなくなった | 278 |
クーポン目的で登録したから | 253 |
いつも同じような内容で飽きた | 192 |
配信時間が適切でないと感じたため | 14 |
配信が少なかった | 10 |
不要な情報が多い
「ユーザーが求めていない情報や、ユーザーに関係のないコンテンツの送信」と、LINE公式アカウントブロックの1番の原因となっています。
ユーザーにとって関心のない内容や一方的な宣伝メッセージは、逆効果となってしまいます。
▼期待している配信内容
ユーザーの92.4%は、「クーポンやセールなどオトクな情報」な情報を期待しているとの結果が出ています。
そのほか、ユーザーがLINE公式アカウントを登録しているからこそのメリット「LINE登録者限定の情報」を配信することで、ブロック率の低下を見込むことが可能になります。
クーポンやセールなどオトクな情報 | 924 |
LINE登録者限定の情報 | 399 |
商品やサービスの使い方などお役立ち情報 | 251 |
営業時間や定休日のお知らせ | 200 |
新商品やセミナーの案内など最新情報 | 176 |
その他 | 10 |
配信が多い
頻繁にメッセージを送ることで、ユーザーが煩わしさを感じてしまうためブロックされてしまう可能性が高まります。
ユーザーが適切だと考える配信頻度は、「週1回」が一番多い結果となっています。
▼適切な配信頻度
週1回程度 | 392 |
2週間に1回程度 | 264 |
月に1回程度 | 186 |
有益な内容なら何回でも構わない | 158 |
LINE公式アカウントのブロック数の確認方法について
LINE公式アカウントのブロック数を確認するためには、管理画面の分析機能を活用します。
LINE Official Account Managerにログイン
LINE Official Account Managerにログインします。
ここでは、アカウントの詳細な統計情報やユーザーの動向を確認できます。
分析タブを開く
管理画面の「分析」タブをクリックします。
このセクションでは、メッセージの開封率やブロック数などの詳細なデータを見ることができます。
ブロック数の確認
「友だち」のセクションで、ブロック率を確認します。
ここで、どのくらいのユーザーがブロックしたのかを数値で把握できます。
トレンド分析
ブロック率が増加している場合、どのタイミングでブロックが増えたのかを確認します。
特定のキャンペーンやメッセージ配信後にブロックが増えている場合、それが原因である可能性が高いです。
LINE公式アカウントのブロック率を下げる対策について
ブロック率を下げるためには、ユーザーにとって価値のある情報を適切に提供し、良好な関係を維持することが重要です。
以下に具体的な対策を紹介します。
適切なコンテンツ配信
ターゲットを絞る
ユーザーの興味やニーズに合わせた情報を配信することで、関心を引きやすくなります。
セグメント化を行い、特定のユーザーグループに向けたカスタマイズされたメッセージを送信します。
LINE公式アカウントでは、「属性」と「オーディエンス」という絞り込みを行うことで、興味関心に合わせたユーザーに配信を行うことが可能です。
▼属性
LINE公式アカウントでは、5つの属性が用意されています。
この属性は、LINE公式アカウントが自動で分類したデータであり推定されたデータとなっています。
- 友だち期間
- 性別
- 年齢
- OS
- エリア
▼オーディエンス
オーディエンスタイプ | 内容 |
---|---|
メッセージクリック | 過去に配信したメッセージに含まれるリンクをクリックしたユーザーを対象にしたオーディエンス ※配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要です |
メッセージインプレッション | 過去に配信したメッセージを開封したユーザーを対象にしたオーディエンス ※配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要です |
リッチメニュークリック | リッチメニューをクリックしたユーザーを対象にしたオーディエンス ※配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要です ※リッチメニューを編集すると、編集したリッチメニューに関連する分析およびオーディエンスの集計対象が変更される場合があります。 |
リッチメニューインプレッション | リッチメニューを表示したユーザーを対象としたオーディエンス ※配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要です ※リッチメニューを編集すると、編集したリッチメニューに関連する分析およびオーディエンスの集計対象が変更される場合があります。 |
友だち追加経路 | 特定の経路で友だち追加したユーザーを対象にしたオーディエンス ※経路のデータは[分析]>[友だち]>[追加経路]から確認できます ※「その他」の経路は対象外です ※配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要です ※90日以内の選択が可能です |
チャットタグ | チャットに付けたタグを対象にしたオーディエンス ※チャットでユーザーへのタグ付けが必要です。設定方法はチャットのマニュアルをご確認ください。 |
予約 | LINEで予約経由で予約したユーザーを対象としたオーディエンス ※配信に利用するには、連携済の予約データが必要です ※性別、年代などと掛け合わせる絞り込み配信には、選択後の推計対象ユーザーが50人以上必要です |
ユーザーIDアップロード | TXT、CSV形式のファイルでユーザーIDをアップロードして作成するオーディエンス |
ウェブトラフィック | LINE Tagのトラッキング情報を基にしたオーディエンス ※LINE tagの利用を開始するとオーディエンスが作成可能になります ※配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要です |
その他 | ビジネスマネージャーを活用することで、LINEヤフーの各プロダクトのデータやクライアント企業が持つデータを使ってオーディエンスの共有や作成をすることができます。 更にそのオーディエンスを活用してLINE公式アカウントでメッセージ配信することができます。 |
タイミングを工夫する
ユーザーがアクティブな時間帯にメッセージを送ることで、読まれる可能性が高まります。
競合他社の配信タイミングを参考にしたり、アンケートやヒアリングを実施することで、最適な送信時間を選定します。
▼曜日
メッセージを確認しやすい時間帯は、いつでもが一番多い結果となりました。
曜日では、土曜日・日曜日が多い結果となりました。
曜日 | 回答数 |
---|---|
月曜日 | 86 |
火曜日 | 61 |
水曜日 | 64 |
木曜日 | 62 |
金曜日 | 103 |
土曜日 | 208 |
日曜日 | 204 |
祝日 | 117 |
いつでも | 645 |
▼時間帯
アンケートでは、メッセージを確認しやすい時間帯は21時という結果もでております。
時間 | 回答数 |
---|---|
6時 | 57 |
7時 | 91 |
8時 | 95 |
9時 | 101 |
10時 | 119 |
11時 | 81 |
12時 | 223 |
13時 | 120 |
14時 | 92 |
15時 | 102 |
16時 | 89 |
17時 | 6 |
18時 | 147 |
19時 | 223 |
20時 | 303 |
21時 | 352 |
22時以降 | 308 |
いつでも | 230 |
コンテンツの質を高める
実際に役立つ情報や限定オファーなど、ユーザーにとって有益な情報の提供が効果的です
下記は、ユーザーがどのような内容の配信を期待しているかのアンケート結果となります。
オトクな情報を最も求めていることがわかります。
ほかに、営業時間や定休日などの情報に関するニーズもあります。
自社の配信内容として、参考にされてみてはいかがでしょうか?
クーポンやセールなどオトクな情報 | 924 |
新商品やセミナーの案内など最新情報 | 200 |
LINE登録者限定情報 | 399 |
商品やサービスの使い方などお役立ち情報 | 176 |
営業時間や定休日のお知らせ | 251 |
その他 | 10 |
メッセージの頻度に注意
過剰なメッセージ送信を避ける
頻繁にメッセージを送ると、ユーザーに迷惑がられブロックされる可能性が高まります。
情報を厳選して、週に1回程度の頻度で送信するようにしましょう。
メッセージ送信後は、開封率やクリック率を確認しどのような内容がユーザーに届きやすいかの確認を行ってください。
エンゲージメントを促進する
アンケートやクイズ
ユーザーが参加できるコンテンツを提供することで、アクティブに関わってもらうことができます。
LINE公式アカウントのリサーチ機能を活用し定期的にアンケートやクイズを実施することで、
ユーザー視点の意見や商品・サービスの改善点も収集することができるため、商品の改善や顧客満足度を高めることが可能となります。
パーソナライズされたコミュニケーション
個別対応
名前を含めたパーソナライズドメッセージや、ユーザーの過去の行動にもとづいたメッセージを送ることで、特別感を演出することが可能
セグメント化
ユーザーを特定のグループに分類し、それぞれに適したメッセージを配信することにより、
ユーザーの関心に応じた情報提供が可能となり、エンゲージメントが向上します。
<セグメントの例>
- 誕生日月の方にクーポンを配信
- メッセージに対しての反応をよくしてくれる方にだけ特別なご案内を送信
- 商品を購入したことがある方にアップセルのご案内を送信
まとめ
LINE公式アカウントのブロック防止対策について、基本的な概念から具体的な対策まで詳しく解説しました。
ブロック率を下げるためには、ユーザーに価値のあるコンテンツを提供し、適切なコミュニケーションをはかることが重要です。
過剰なメッセージ送信や関連性の低いコンテンツは避け、ユーザーの興味やニーズに応じた情報発信を心がけましょう。
LINE公式アカウントを効果的に運用することで、顧客との良好な関係の維持を目指すことが可能です。
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