LINEを利用されている方は多いのではないでしょうか?

令和3年度の総務省の調査では、全年代におけるLINEの利用率は92.5%となっており、10代から50代の各年代でも90%以上のユーザーが利用していると発表されています。(参照元:令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書

また、LINE利用者のうち86%のユーザーが1日1回以上利用(2023年3月末時点 )しており、各種SNSやWEBサービスでは接点をもつことができないユーザーも多く存在していると発表されています。(参照元:LINEの特徴やユーザーを知る

今回は、LINE広告の特徴からメリット・デメリット、成果を上げるためのポイントについてご紹介いたします。

LINE広告とは

LINE広告とは、メッセージアプリのLINEを利用した広告プラットフォームで配信する広告のことです。

LINEは、ユーザー間でテキストメッセージや音声通話、ビデオ通話などのコミュニケーションを行うだけでなく、ゲームやニュース、ショッピングなどの機能を提供しております。

LINE広告では、LINEを利用しているユーザーの属性や行動データを活用し広告を配信することができ、ブランドの認知度を高めたり製品やサービスの販促を行うことが可能です。

掲載イメージ
画像引用元:LINE Business Guide 2023年10月-2024年3月期

LINE広告のメリットデメリット

ここからは、LINE広告を導入するうえでのメリットとデメリットについてご紹介していきます。

メリット

日本の人口の約8割が利用

2023年3月現在、LINEのユーザー数は9,500万人以上となっており、日本の人口の約8割をカバーしていることになります。
毎日LINEを使うというユーザーの割合はすべての年代で6割以上にのぼり、女性の20~29歳、35~39歳では9割以上となっています。

LINEをどの程度利用してるか年代別に表したグラフ
画像引用元:LINE Business Guide 2023年10月-2024年3月期

そのため、ほかのプラットフォームではリーチできないユーザーや、幅広い年齢層のユーザーにアプローチすることが可能です。

精度高い細かなターゲティング

LINEは、ユーザーの属性や行動データを収集しています。
広告主は、これらのデータを活用して精度の高いターゲティングを行うことができます。

例えば、性別、地域、年齢、OSなどの情報に沿ったターゲティングはもちろん、ユーザーの行動履歴、LINE内でのコンテンツの閲覧傾向や広告接触情報を元にターゲティングすることが可能であり、膨大なユーザーの中からより関心のあるユーザーにアプローチすることができます。

オーディエンスセグメント詳細
属性セグメント配偶者・子供・携帯キャリア・推定収入・職業・誕生日などを設定して配信することができます。
行動セグメントテレビ視聴頻度・ゲームプレイ・コンバージョン・ネットワーク利用・キャリア・モバイル端末の変更状況、転居、住宅展示場の来訪、購買経験などを設定して配信することができます。
年齢セグメント14歳以下から65歳以上まで年代ごとに切り分けて配信することができます。
(例)-14歳,15-19歳,20-24歳,25-29歳,30-34歳,35-39歳,40-44歳,45-49歳,50-54歳,55-59歳,60-64歳,65歳
性別セグメント男性・女性の指定配信ができます。
趣味・関心セグメント多数のインタレストカテゴリより指定配信ができます。
(例)美容・コスメ:香水/ヘアケア/スキンケア/スパ/バス・ボディー商品 化粧品:ブランドコスメ/コスメ/メンズコスメ
購買意向セグメント多数のカテゴリより指定配信ができます。
(例)金融:株式・投資/電子マネー/クレジットカード   ローン:消費者ローン/住宅ローン
保険:火災保険/医療保険/自動車保険/生命保険/学資保険  投資:NISA/為替/投資信託
地域セグメント47都道府県別に加え、市区町村の指定配信ができるようになりました。
参照元:LINE Business Guide 2023年4月-9月期

豊富な配信面

2023年6月現在、LINE広告には13の掲載面があり、静止画や動画のクリエイティブで広告の配信を行うことが可能です。

なお、LINE広告は特定の配信面を選んで配信することができません。
入稿したクリエイティブフォーマットに対応した配信面へ、広告の配信が行われます。

LINE広告掲載面:
トークリスト、LINE NEWS、LINE VOOM、ウォレット、LINEポイントクラブ、LINEショッピング、LINEショッピングチラシ、LINEマイカード、ホーム、LINE Monary、LINE オープンチャット、LINEフォミリーアプリ、LINE広告ネットワーク

LINE広告で配信可能な静止画クリエティブ:
「Card(1200 x 628)」「Square(1080 x1080)」「Carousel(1080 x1080)」「画像(小)(600 x 400)」「画像(アニメーション)(600 x 400)」の5種類
Carousel:ひとつの広告枠に複数商品を表示させることができるフォーマット
画像(アニメーション):イラストやテキスト等のモーション再生が可能なフォーマット
LINE広告で配信可能な動画クリエティブ:
「Card(16:9)」「Square(1:1)」「Vretical(9:16)」の3種類

1.トークリスト

「LINE」アプリ内のトークリスト最上部に広告が表示されます。
1日で6,500万UU以上 のリーチ力があり、普段SNSを見ないユーザーにもアプローチすることができます。

<配信可能クリエイティブ>
●静止画クリエイティブ
Card、Square、画像(小)、画像(アニメーション)
●動画クリエイティブ
なし


2.LINE NEWS

「LINE」アプリ内のニュースページに広告が表示されます。月間利用者数6,800万人以上と非常に多いユーザーが利用しており、新商品発売情報や即時性のあるコンテンツとの相性が良いとされております。

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card、Square、Carousel、画像(小)
●動画クリエイティブ
Card、Square、Vertical

3.LINE VOOM

おすすめ動画やフォロー中のコンテンツを閲覧するページになります。
月間6,800万人以上のユーザーが訪問しており、4,900万人以上がLINE VOOMの広告に触れております。

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card、Square、Carousel
●動画クリエイティブ
Card、Square、Vertical

4.ウォレット

「LINE Pay」などのLINEが提供するウォレットタブに広告が表示されます。
月間利用者数は5,400万人以上で10代から50代以上と幅広い世代から利用されております。

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card、Square
●動画クリエイティブ
Card、Square

5.LINEポイントクラブ

指定条件をクリアすることで、ポイントがもらえるサービスになります。
月間約2.8億PVと非常に多くを幅広くニーズに沿ったユーザーへ広告を配信することができます。
2022年8月~2022年10月平均値

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card、Square、Carousel
●動画クリエイティブ
Card、Square

6.LINEショッピング

幅広い商品をLINEアプリ上で購入できるショッピングサービスです。
会員登録数は3,000万人以上で、登録者の74%が女性で20代後半〜40代前半と大人の女性に多く利用されております。

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card、Square
●動画クリエイティブ
Card、Square

7.LINEチラシ

地域の店舗のセール・特売情報を閲覧できるチラシメディアのサービスになります。ユーザー数は1,500万人でスーパーやドラッグストアなどの店舗での購入を検討している購買意欲の高いユーザーにアプローチが可能です。
参照元:LINE for Business LINEのデジタルチラシ「LINEチラシ」、 新たにLINEの「トークリスト」との連携開始

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card、Square
●動画クリエイティブ
Card、Square

8.LINEマイカード

お店のポイントカードや会員証などをまとめて管理できるサービスです。登録ユーザー数約1,800万人で暮らしの情報などの関心の高い幅広い世代への広告リーチを実現します。
参照元:LINE for BusinessLINEの運用型広告プラットフォーム「LINE広告」、新たに「LINEマイカード」での広告配信を開始

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card
●動画クリエイティブ
Card

9.ホーム

友だちやサービスなど、LINEの様々なコンテンツへの入り口になっているため、非常に多くのユーザーに広告配信することが可能です。

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card、Square、Carousel、画像(小)
●動画クリエイティブ
Card、Square

ホーム画面広告配信イメージ
画像引用元:LINE for Business ホーム

10.LINE Monary

おトクな情報やお金に関するコンテンツを提供するサービスです。月間利用者数は5,400万人以上のウォレットタブからアクセス可能となっており、暮らしに役立つ情報やお金に興味のある幅広い世代の男女にアプローチすることができます。

参照元:LINEの運用型広告プラットフォーム「LINE広告」、新たに「LINE Monary」での広告配信を開始

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card、Square
●動画クリエイティブ
Card、Square

11.L1NEオープンチャット

年代や趣味など共通点がある人同士でトークや情報交換ができるチャットサービスです。利用者数は2,200万人と多くのユーザーに利用されてます。

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card、Square、画像(小)
●動画クリエイティブ
なし

12.LINEファミリーアプリ

LINE冠のつく「LINEマンガ」「LINE Camera」、その他占いや各種ゲーム等のアプリをダウンロードして楽しむサービスになります。
「LINEマンガ」の日本国内におけるアプリダウンロード数は2,300万以上で、スマホマンガアプリダウンロード数ではランキング1位を記録しています。

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card、Square、画像(小)
●動画クリエイティブ
Card、Square、Vertical

13.LINE広告ネットワーク

10,000を超える様々なアプリメディアに幅広いユーザーへ配信が可能なネットワーク広告です。
代表的なアプリカテゴリとして、電子書籍、ゲーム、SNS、ニュース・天気、カメラ、金融、健康、便利ツールなどの アプリが挙げられます。

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card、Square、画像(小)
●動画クリエイティブ
Card、Square、Vertical

14.LINEレシート

レシートを登録することにより家計の支出管理やお店の価格比較ができる日々のお買い物をサポートするサービスです。累計登録者数は300万人以上、主婦を中心に節約やポイ活に興味関心が高い層をターゲットにした広告配信がおすすめです。
参照元:LINE for Business LINEの運用型広告プラットフォーム「LINE広告」、新たに「LINEレシート」での広告配信を開始

<配信可能クリエイティブ>
静止画クリエイティブ
Card、Square、Carousel
●動画クリエイティブ
Card、Square、Vertical

デメリット

ここからは、LINE広告のデメリットについてご紹介していきます。

拡散力が乏しい

LINE広告のデメリットとして、まず挙げられるのが拡散力が乏しいことです。

例えば、他のソーシャルメディアプラットフォームであるFacebookやTwitterなどは、ユーザーのタイムライン上やフィード内で表示され広告がシェアやリツイートされることにより、より多くの人に広告が届けることができます。

しかし、LINEには、ほかのユーザーに投稿記事を拡散するという機能がないため、ほかのSNSに比べると拡散力が弱い傾向にあります。

LINE広告で成果を出すためのポイント

ここからは、LINE広告で成果を出すためのポイントについてご紹介していきます。

LINE面のみに絞らず全面配信にする

LINE広告で成果を出すためのポイントの1つ目は、LINE面のみに絞らず全面配信にすることです。

「LINEマンガ」や「LINE ミュージック」などのLINEファミリーアプリや、「ウェザーニュース」「クックパッド」など11,000を超えるさまざまなテーマのアプリメディアに配信を広げることで、より多くのユーザーにアプローチすることが可能です。

LINEネットワークの概念、月刊増加数、ユーザー男女比率、カテゴリ別配信在庫比率の図やグラフ
画像引用元:LINE Business Guide 2023年10月-2024年3月期

オーディエンスネットワークも含めて配信することで、自動入札の学習が進みより最適な運用を行うことが可能となります。

クリエイティブパターンを複数用意する

LINE広告で成果を出すためのポイント2つ目は、クリエイティブパターンを複数用意することです。

クリエイティブパターンを複数用意する理由は大きく以下2つに挙げられます。

  1. ユーザーアプローチの多様化
  2. 配信面の拡大
1.ユーザーアプローチの多様化

ユーザーアプローチの多様化は、クリエイティブを広告として配信する媒体としてはどの媒体でも必要不可欠な視点です。

クリエイティブパターンを複数用意することにより、異なるバリエーションの広告をユーザーに提示することで、ユーザーの興味や嗜好に合わせたアプローチの精度が上がり、より効果的な広告を提供することができるからです。

2.配信面の拡大

入稿したクリエイティブフォーマットに対応した配信面へ広告の配信が行われるため、複数のクリエイティブフォーマットを用意することで様々な配信面に露出することが可能です。

LINEの様々な配信面に対して各フォーマットに沿ったクリエイティブを複数用意することで、様々な配信面に露出することが可能です。

また、配信面の数と縦長動画などクリエイティブの数や種類が多いほど、自動入札において学習が回りやすくなり、より成果の出やすい最適なアプローチが行われます。

画像と動画は広告セットを分けて配信する

クリエイティブフォーマット(画像と動画)は、広告セットを分けて配信することをおすすめいたします。

同じ広告セットに入複数のクリエイティブフォーマットを入れて配信してしまうと、どちらのクリエイティブフォーマットの成果が優れているのかを適切に評価できなくなってしまうためです。

コントロールしたい入札(目的)に合わせたキャンペーン目標設定の実施

LINE広告のキャンペーン目標は、大きく以下の6つになります。

自社が広告配信においてどのような目標を達成したいのかにより、その目標にそったキャンペーン目標を設定するようにしてください。

  1. Webサイトへのアクセス数増加
  2. WebサイトのCV数増加
  3. アプリのインストール数増加
  4. アプリのエンゲージメント増加
  5. 動画の再生数増加
  6. 友だち追加数の増加

コンバージョンが少ない場合は、マイクロコンバージョンを設定

マイクロCVとは、主要なCV目標(商品購入、登録など)以外の小さな成果地点のことを指します。
例えば、メッセージの開封や入力フォームの記載など最終的なコンバージョンに至るまでの重要なプロセス地点です。

このような成果地点に至る直前の地点をマイクロコンバージョンとして設定することで自動入札の学習が進み、獲得見込みのあるユーザーへ広告の配信が行われることでパフォーマンスの向上を見込めることが可能となります。

オーディエンスを活用する

LINE広告では、サイト訪問者やアプリ内アクションデータ、LINE公式アカウントの友だち情報、カスタマーデータなどをオーディエンスとして広告配信に活用することが可能です。

オーディエンスを利用して広告配信を行うことにより、より的確なユーザーに対して広告の配信を行うことが可能となります。

▼作成できるオーディエンス

オーディエンスタイプ内容
ウェブトラフィックオーディエンスLINE Tagのトラッキング情報を基に、サイト訪問ユーザーのオーディエンスを作成できます。また、サイト内購入などのイベントに基づいたオーディエンスを作成することもできます。
モバイルアプリオーディエンスアプリを開いた人やアプリ内で購入をした人など、アプリ内で発生したイベントに基づいてオーディエンスを作成できます。
IDFA/AAIDアップロード保有しているIDFA/AAIDデータを用いてオーディエンスを作成できます。編集ページで後からオーディエンスの追加や更新ができます。
電話番号アップロード保有している電話番号を用いてオーディエンスを作成できます。編集ページで後からオーディエンスの追加や更新ができます。
メールアドレスアップロード保有しているメールアドレスを用いてオーディエンスを作成できます。編集ページで後からオーディエンスの追加や更新ができます。
LINE公式アカウントの友だちオーディエンスLINE公式アカウントの友だち、またはブロック中の友だちのオーディエンスを作成できます。
類似オーディエンスすでに作成したオーディエンスと似ているユーザーを探し、オーディエンスサイズを拡張します。類似度は1〜15%、または自動から選択できます。
動画視聴オーディエンス指定した動画素材の視聴ユーザーのオーディエンスを作成できます。視聴ユーザーの再生率を指定することができます。
画像クリックオーディエンスキャンペーンIDを指定して、そのキャンペーンで使用されている画像をクリックした人のオーディエンスを作成できます。
引用元:LINE広告(LINE Ads) オーディエンスを使って配信するマニュアル|LINE for Business

まとめ

LINE広告は、日本最大のメディアであるLINEとその提携メディアに掲載できる広告です。

LINE広告は、他のSNS媒体であるTwitterやFacebookにない利点があります。
まだLINE広告を導入していないという方は、検討してみられてはいかがでしょうか?

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