「失敗しないように計画的な広告戦略を立てたいけどどうすればいいかわからない…」
「広告戦略の下調べとしてキーワードに関する情報が知りたい…」
「穴場キーワードを見つけたい…」
検索連動型広告や、SEO対策において、キーワード選びは命といっても良いほど重要な要素です。キーワード選びがその成果の8割を占めるといっても過言ではありません。
とはいえ、キーワード選びと言われてもよくわからないですし、現実はなかなか手間のかかる作業です。
そのような作業を効率的に済ませることができるのが、Google・Yahoo!で設けられている「キーワードアドバイスツール」です。
これは広告運用のプロも必ずと言ってよいほど使っている必須ツールであり、これなしにSEOや検索連動型広告で成果を上げることは至難の業と言っても良いでしょう。
今回はそんなキーワードアドバイスツールという言葉を初めて知った方でも、言葉の意味から実際に使い始められる段階まで徹底的に解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
キーワードアドバイスツールとは?
キーワードアドバイスツールとは、主にYahoo!・Googleの検索広告におけるキーワード候補を今までのデータに基づいて表示してくれるもので、SEO対策における必須ツールです。
つまり、キーワードごとに詳しい推定データを確認できるので、より確実で効率的にキーワード選びができます。
むしろ、キーワードアドバイスツールを使用しない場合、検索連動型広告やSEO対策において「負け戦」に挑むことになる可能性が高まるとも言えます。
具体的には、あまりWEB関係の知見がない方や、これから参入しようと考えている初心者がやりがちな、
- 「こんなキーワードはよく検索されてそう!」
- 「このキーワードなら商品がたくさん売れそう!」
と自分の主観で無計画に突き進んでしまうケースがこの「負け戦」に該当します。
あまりピンとこない方のために、これがどれだけ危険な行為か、ひとつ例を挙げます。
例えば、あなたは「カードローン分野」においてSEO検索上位を狙おうと考えます。
すると、あなたはいくつもの大手の金融機関サイトがひしめく戦場で戦うことになるのです。
100%不可能ではないかもしれませんが、一般的に検索されるような「カードローン おすすめ」のようなキーワードで、誰もが知るような金融機関の大手メディアより上位表示されることはかなりの難易度と言えます。これがわかりやすい「負け戦」の例になります。
キーワードアドバイスツールはこんな場面で活躍します。
今回の例ですと、このキーワードアドバイスツールを利用することで、狙っているキーワードよりも競合が弱い類似のキーワードを探し出すといったことが可能になり、場合によってはカードローン分野において競合の存在しない、穴場なキーワードを見つけられるかもしれません。
そんな便利ツールであるキーワードアドバイスツールですが、実は検索エンジンごとにツール自体が分かれています。
今回は複数ある検索エンジンの中でも圧倒的なシェアを誇る、Yahoo!とGoogleのキーワードアドバイスツールをご紹介しますので、ぜひご一読いただきWEB広告の攻略に役立ててください。
Yahoo!:キーワードアドバイスツール
Yahoo!の検索広告で使用できるキーワードアドバイスツールは、その名の通りYahoo!広告から提供されています。
Yahoo!検索で過去に検索されたデータを元に、こちらが指定したキーワードに従ってさまざまな情報を提供してくれます。
キーワードに関する幅広いデータも提供してくれるため、検索連動型広告のみならずSEOサイトの戦略立てなどにも役立ちます。
Yahoo!広告アカウントを持っている方は無料で利用することができるため、気軽に使える点が特徴です。
Yahoo!検索広告を利用する前にキーワードアドバイスツールを用いず、感覚でキーワードを選定してしまうと
「思っていたよりクリックされない…」
「インプレッションすらされない…」
といった状況を引き起こすこともありますので、積極的に活用しましょう。
Google:キーワードプランナー
Googleにおけるキーワードアドバイスツールは、Googleキーワードプランナーと呼ばれます。
Google 広告が提供しており、Google検索エンジンにて使用可能なキーワードアドバイスツールです。
Yahoo!のキーワードアドバイスツールと同様に、Google検索で過去に検索されたデータを元に、こちらが指定したキーワードに従ってさまざまな情報を表示してくれます。Googleが持っている膨大なデータをもとに、検索連動型広告の戦略立てに役立つ便利ツールです。
こちらもYahoo!と同じく、Google広告アカウントを持っていれば誰でも無料で利用できます。
キーワードアドバイスツールでできること
キーワードアドバイスツールでできることは主に以下の3つです。
- 関連するキーワードを新しく見つけることができる
- 検索ボリュームを確認できる
- キーワードごとの競合性を知ることができる
関連するキーワードを新たに見つけることができるため、新しい読者にリーチし、サイトのPV数を増加させたり、新たな切り口のマーケティング施策を思いつくことにも繋がるかもしれません。
また、検索ボリュームを確認することで、そのキーワードを狙った場合に、自身のサイトにどれだけの読者が流入するかといったことも推定することができます。
さらに、キーワードごとの競合性を知ることができるため、そのキーワードで検索上位を目指せるかどうかを判断することができます。
広告であれば、どれだけの予算が必要かの目処をつける判断のひとつにもなります。
キーワードアドバイスツールの使い方
それでは、キーワードアドバイスツールの使い方をYahoo!とGoogleでそれぞれ解説していきます。
Yahoo!
まずはYahoo!広告におけるキーワードアドバイスツールの使い方を4STEPで順に解説していきます。
最初はキーワードアドバイスツールがどこにあるのか迷う方も多いので、ここで簡単にアクセス方法をご紹介いたします。
STEP1.アカウント開設
キーワードアドバイスツールを使うにはYahoo!広告アカウントにアクセスする必要があります。
すでにYahoo!広告アカウントをお持ちの方はログインをし、Yahoo!広告アカウントを作成していない方は、広告のお申し込みからアカウントを開設してください。定期的にキャンペーンも実施しているため、まだアカウントを開設していない方はタイミングを見計らっても良いかもしれません。
STEP2.Yahoo!広告にアクセス
アカウントの作成が完了したら、Yahoo!広告アカウントにログインしましょう。
STEP3.キーワードアドバイスツールを開く
Yahoo!広告にログインすると、画面上部に「ダッシュボード」や「スポンサードサーチ」などのメニューが表示されます。
「スポンサードサーチ」をクリックし、「ツール」の右にある矢印をクリックします。するとプルダウンの中に「キーワードアドバイスツール」がありますのでそちらをクリックしてください。
STEP4.キーワードの抽出方法
キーワードアドバイスツールを開いたら「キーワードまたはフレーズ」という入力欄に検索したい語句を打ち込みます。
画像内の注意書きの通り1ワード1行、しっかり改行して入力しましょう。
希望入札価格やマッチタイプなどかなり細かく設定できる項目はありますが、具体的に調べたいデータがない場合は入力せず、デフォルト設定で大丈夫です。
入力が完了したら「キーワードを抽出」をクリックしてキーワードの情報を抽出しましょう。
Yahoo!キーワードツールで設定可能な項目の詳細
ウェブサイトのURL | 広告掲載希望のウェブサイトのURLを入力します。入力したURL内から関連するキーワードの抽出が可能です。※本項目、もしくは「キーワードまたはフレーズ」のいずれかを必ず入力してください。 |
希望入札価格 | 1クリックあたりに支払うクリック料金の上限金額を1円~80,000円の範囲で設定可能です。※未入力の場合は、インプレッション数が最大限獲得できるように金額を算出して設定されます。 |
マッチタイプ | 部分一致・完全一致 の2つから選択可能です。※初期設定は「部分一致」が選択されています。 |
推定対象期間 | キーワード候補における、各種推定データの推定対象となる期間を選択します。 |
キーワードを拡張 | 「拡張する」にチェックを入れると、「キーワードやフレーズ」で入力した内容と関連性のあるキーワードが抽出されます。チェックを外すと関連性のあるキーワードは表示されず、入力した「キーワードやフレーズ」を対象にデータを抽出します。※「拡張する」をチェックした場合は、入力可能な「キーワードやフレーズ」は20行までです。チェックしない場合は100行までです。キーワード抽出結果の見方については、「キーワード抽出結果の見方」を参照してください。 |
広告を表示する検索画面 | 広告を表示する検索画面を選択可能です。初期設定は「全て」が選択されています。広告を表示する検索画面については「広告を表示する検索画面について」を参照してください。 |
Googleが提供するGoogleキーワードプランナーもYahoo!のキーワードアドバイスツールと同様に検索ボリュームや、特定キーワードの競合性の確認、広告を配信した際のクリック単価の確認などが行えます。
Googleキーワードプランナーを使い始めるには、こちらもYahoo!広告と同様にGoogle広告アカウントを作成していなければいけません。アカウント作成後からGoogleキーワードプランナーの利用までが少し複雑なので、使い方を解説する前に「Googleキーワードプランナーの始め方」を簡単4STEPで解説し、その後に使い方をご紹介します。
Googleキーワードプランナーの始め方
STEP1.Googleの広告アカウントを作成する方はGoogle広告からアカウントを開設しましょう。
右上のログインか、「キーワードプランナーに移動」のどちらかをクリックし、Googleアカウントでログインしましょう。
STEP2.Google広告アカウントの設定
初めて広告アカウントを利用する方は、広告を配信しない場合でも広告の作成を求められます。
設定する広告は後ほど停止できるのでご安心ください。
同時にお支払い方法を設定しますが、広告設定後にしっかりと広告を停止しないと、課金されてしまう場合もあるため注意しましょう。(STEP3で解説)
さまざまな情報を入力しますが、ひとまずGoogleキーワードプランナーだけを使いたいという方は基本設定のまま進んでしまって問題ありません。
すぐに広告を始めたい場合はしっかりと入力しましょう。
STEP3.広告配信を停止する
広告の設定が完了するとこのような画面が表示されますので、「キャンペーンを確認」をクリックしましょう。
キャンペーンを確認すると、先ほど設定した広告が表示されます。
キャンペーンが「有効」になっている場合は配信が開始されており、配信と共に課金されていく状態です。
「保留中」となっている場合も審査通過後に自動的に配信が開始されるため、クリックして「キャンペーンを一時停止する」というステータスに変更する必要があります。
画面が更新された後「一時停止」のステータスに変更されていれば配信が停止されている状態になります。
注意点として、ここで必ず「一時停止」の文字を確認することを忘れないでください。
「キャンペーンを一時停止する」をクリックしてすぐに画面を閉じたりすると、変更が保存されない可能性があります。
STEP4.エキスパートモードに切り替えてGoogleキーワードプランナーを開く
初期設定では「スマートモード」という簡易的な管理画面に設定されています。
このモードではGoogleキーワードプランナーが使用できないため、画面右上の設定を開き、「エキスパートモードに切り替える」をクリックし、エキスパートモードに変更しましょう。
変更が完了したら画面右上の「ツールと設定」を開き、「キーワードプランナー」をクリックします。これで初期設定とGoogleキーワードプランナーへのアクセスは完了です。
Googleキーワードプランナーの使い方
STEP1.Googleキーワードプランナーを開いたら、画面左の「新しいキーワードを見つける」をクリックしましょう。
STEP2.キーワード入力欄に調べたいキーワードを入力し、「結果を表示」をクリックしましょう。これだけで指定のキーワードのさまざまな情報が表示されます。
キーワードアドバイスツールの注意点
キーワードアドバイスツールを使っていく上で、注意しなければならない点が2つあります。
広告が必ず掲載できるわけではない
これは基本的にどんな広告媒体でも同様のことが言えますが、存在する全てのキーワードで好きな広告を出稿できるわけではありません。
各広告媒体が定めるガイドラインに抵触しているキーワードでは掲載ができないため注意が必要です。
キーワードアドバイスツールで検索したデータが表示されるからといってそのキーワードを広告に使って良いことになりませんので、必ず各広告媒体が定めるガイドラインやポリシーを確認しておきましょう。
キーワードだけではなく、業種や商材などがガイドラインに抵触しているといった場合もあるためこちらも確認するべきです。
無形商材や医薬品等は特に注意しましょう。
推定値は参考程度に
キーワードアドバイスツールで検索したキーワードに関するデータは、あくまでも推定値です。
たまたまそのキーワードに関する話題がテレビ番組で取り上げられていたため、一時的にキーワードボリュームが増えたなんてこともよくある話です。
推定値はあくまでも推定なので、鵜呑みにせず参考程度にしましょう。
もちろん自社の広告設計や戦略なども実数値には大きく関わってきますので、数値の振れ幅を加味した計画が必要です。
キーワードアドバイスツール以外のおすすめツール
これまで紹介してきた各検索エンジンの公式キーワードアドバイスツール以外にも、おすすめしたいツールが2つありますのでご紹介いたします。
どちらも登録、利用ともに無料のコンテンツなので、積極的に活用してみましょう。
Ubersuggest
Ubersuggestは、海外製のキーワードアドバイスツールです。
無料で使用できますが検索回数の制限があり、24時間ごとに検索回数がリセットされる仕組みになっています。
有料版にすると回数の制限がなくなりますが、無料版でも回数は制限されるとはいえ、十分に実用的ですので積極的に活用したいツールの一つです。
機能としては
- キーワード分析
- 競合レポート
- SEO探索
といった3つのツールが利用でき、広告はもちろん、SEO対策にも十分活用できる機能を備えています。
検索可能回数の制限はあれど、所定のキーワードを何度も検索するような場面はあまりないはずですし、難しい登録も不要ですぐに利用可能なので「今すぐにでもキーワードの情報が知りたい!」といった方はぜひ利用してみてください。
参照: NEILPATE
Googleトレンド
Googleトレンドとは、 Googleが提供しているオンライン検索ツールのひとつです。
これまで紹介してきたキーワードアドバイスツールとは少し異なり、指定の期間内に指定のキーワードがどれだけ検索されているのかの推移や、どういったキーワードがよく検索されているのかといったことが確認できるツールです。
しかしながら、キーワードに関する情報を得られる点では、キーワードアドバイスツールとして十分ためになるツールではあります。
キーワードの人気とその推移を確認できる点では Googleキーワードプランナーより優れており、さらにはトレンドを参考にすることで新しいキーワードを探すといったことも可能です。
Googleキーワードプランナーとの併用で、指定のキーワードが現在、または将来どれだけの需要があるかといった予測立てが可能になりますので、確度の高いキーワード分析をしたい場合はぜひ活用してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
キーワードアドバイスツールを使うことで、広告戦略やSEO戦略において、数値に基づいた計画的な設計が可能になります。
使いこなすことで、より効率的により正確なキーワード選びができるので、WEB運用の大きな手助けとなります。
ぜひこの機会に活用してみてください。
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