「Googleカスタマーマッチって言葉を知ったけどいったい何?」
「Googleカスタマーマッチを調べたけどよくわらかない…」
「Googleカスタマーマッチを活用したいけど知識がない…」
今回はそんな方のためにGoogleのカスタマーマッチをシンプルにかつわかりやすく説明していきます。
Googleカスタマーマッチという言葉自体難しく、Googleのヘルプページの説明もはじめて聞いた方にはわかりにくいかとは思います。
しかし、カスタマーマッチを活用することで、より多くのユーザーに効果的に商品やサービスを届けることができるようになりますので、ぜひ活用したいツールとなっております。
今回は、今後必須のツールになる可能性が高い「カスタマーマッチ」について、ご紹介いたします。
カスタマーマッチとは?
カスタマーマッチとは、Google 広告が提供している広告ツールのうちの一つです。
カスタマーマッチは、広告主が保持しているメールアドレスや電話番号などのユーザーから提供されたデータをもとに、データがマッチするユーザーに対して広告を配信することができるGoogle 広告のターゲティング機能のひとつです。
どのようなユーザーがどのような商品やサービスを必要としているのかを知ることができ、既存のユーザーに再アプローチをすることができます。
具体的には、Googleが持っている顧客情報を元に、その顧客がどのような商品やサービスを必要としているのかを細かく調べることができます。
さらにはすでに商品やサービスを知っている、またはすでに購入しているユーザーをターゲティングし、広告を表示させることも可能です。
カスタマーマッチを駆使することで、GoogleやGmail、Youtubeなど様々な配信面に広告を出稿できるため、より簡単に、より最適なデモグラフィック※のユーザーへのアプローチを行うことが可能になります。
デモグラフィックとは、性別や年齢、居住地域を指します。
カスタマーマッチの仕組み
カスタマーとのマッチングの仕組みは、ユーザーから提供されたデータと自社のデータを照らし合わせ、マッチしたユーザーリストに広告を配信する仕組みとなっています。
マッチングには定められた数以上のデータが必要になっており、マッチング率は平均で20〜30%となっています。
カスタマーマッチの配信面
自社が保有しているユーザデータとマッチしたGoogleアカウントは、5つの配信面でカスタマーマッチを利用することができます。
カスタマーマッチを利用することができる配信面は、Google 検索広告、Google ショッピング広告、Gmail広告、Youtube広告、Googleディスプレイ広告の5つです。
Google 検索広告・Google ショッピング広告
Google 検索広告・Google ショッピング広告は、どちらもGoogleで検索した際に上位に表示される広告メニューです。
Google 検索広告は、リスティング広告とも呼ばれます。
これらの広告サービスは、Google内で検索した際に優先的に上位表示されるため、サービスや商品を積極的に求めているユーザー、つまり顕在顧客に対して高い効果を発揮することが見込むことができます。
このGoogle 検索広告とショッピング広告においてカスタマーマッチを使用することで、顧客の行動に関する様々な情報に基づいて入札単価を調整することができます。
つまり、より購入率が高いターゲットに効率的にアプローチできるようになります。
Google ショッピング広告の詳細は、下記記事をご確認いただけますと幸いです。
Gmail広告
Gmail広告とは、Gmailの受信トレイ最上部に配信される広告です。
広告と明記されていますが、メールと同一のフォーマットで設置されており、Googleが保有するユーザーデータに基づいて、パーソナライズド広告を配信します。
パーソナライズド広告とは、ユーザーのデモグラフィックや行動データに基づいて最適化(関連性がより高められた)された広告のことを指します。
Youtube広告
Youtube広告とは、動画視聴前、視聴中、視聴後に配信される動画広告のことです。
Youtube広告のカスタマーマッチは、Googleが最も配信先として適したユーザーをターゲティングし、そのユーザーのデモグラフィックに近しい類似ユーザーにも配信することができます。
潜在顧客の発掘に向いているため、Youtube広告のオーディエンス※を拡大したい際に有効です。
オーディエンス:広告の配信先であるターゲットの名称
Googleディスプレイ広告
Google ディスプレイ広告はGDN(Google ディスプレイネットワーク)とも呼ばれており、WEBサイトやアプリ内に用意されている広告スペースに表示される広告です。
Gmail広告のようにパーソナライズド広告を利用し、すでに顧客であるターゲットや、まだ顧客ではないが興味関心があるターゲットに配信します。
カスタマーマッチのメリット
カスタマーマッチを利用することで得られるメリットは、ターゲティングの精度が高まることで、費用対効果が向上したり、楽に高精度なターゲティングを利用できることなどが挙げられます。
収集が困難なGoogleがもつ詳細な顧客データを利用し、自動で最適なターゲティングを提案してくれるため、広告主には大きなメリットを得ることができます。
メリットは以下の通りです。
- カスタマーマッチによる顧客リスト作成
- 高精度なターゲティングによるロイヤリティの強化や新規顧客の獲得
- スマート自動入札x高精度なターゲティングによる費用対効果の向上
ここからは、それぞれのメリットについてご紹介いたします。
顧客リストとして活用する
カスタマーマッチを利用することで、顧客リストを作成することができます。
「新規顧客」と「リピーター」どちらのほうが購入率が高いでしょうか?
もちろん、リピーターのほうが購入率は高くなる傾向にあります。
例えば、新商品を既存の顧客にもう一度売り込みたい際にカスタマーマッチを利用することで、より購入確率の高いユーザーにリーチすることができます。
現在は、cookie非対応環境の増加によって顧客リストの構築が難しくなっています。
しかし、カスタマーマッチはcookieが廃止されたとしても問題なく利用することができるため、価値の高い顧客リストになると考えられています。
精度の高いリターゲティングに利用する
カスタマーマッチを使用することで、精度の高いリターゲティングを行うことができるため、顧客になり得ないターゲットに対する配信を減らすことが望めます。
つまり、費用対効果を向上させることができる可能性を持っています。
リターゲティングとは、潜在顧客へ何度も同一商品やブランドの広告を表示させることで購入確率を高めることができる配信設定です。
また、一度サイトに訪れたユーザーを追跡し、サイトを離脱した後でもさまざま箇所で広告を表示することができます。
顧客が何かを購入する際にはさまざまな商品やサービスと比較し、時間をおいて購買の意思決定をするといったパターンが多く見られます。
みなさんも「衝動買い」よりも「比較検討」することが多いのではないでしょうか?
つまり、ユーザへの接触回数を増やすことで、ユーザーに商品やサービスを比較検討するための状況を作り出すことができます。
また、カスタマーマッチは新規ユーザーを獲得したい際にも役立ちます。
カスタマーマッチを利用することで、過去に購入したユーザーのデモグラフィックに近い、類似ユーザーを見つけることも可能です。
スマート自動入札x高精度なターゲティングによる費用対効果の向上
スマート自動入札とカスタマーマッチの高精度なターゲティング(リスト)を利用することで、広告のパフォーマンスを改善することができます。
スマート自動入札:「機械学習に基づいてコンバージョン数重視またはコンバージョン値重視の最適化をオークションごとに実施できる入札戦略」
引用元:Google広告 ヘルプ スマート自動入札について
カスタマーマッチの注意点
カスタマーマッチを利用するにあたって、3つの注意点があります。
ここからは、注意すべきポイントについてご紹介いたします。
データのハッシュ化
カスタマーマッチでは、機密情報の含まれるデータを扱うことから、安全に保管するためにユーザーデータをハッシュ化します。
ハッシュ化とは、特殊な数式を使い、一般的なテキスト文字列から値を生成するプロセスのことを指します。
ハッシュ化は不可逆的なものであり、ハッシュ化した値から元のデータを復元させることは99%不可能です(厳密には可能だが現実的ではない)。
なお、データを送信する際にハッシュ化されるのは全てではなく、機密性の高いユーザーデータ(メールアドレス、電話番号、姓、名)のみです。
国と郵便番号のデータはハッシュ化されません。
そのため、ハッシュ化データのファイルをカスタマーマッチにアップロードする際は、国と郵便番号のデータはハッシュ化せずに送信するよう注意しましょう。
データ件数の制限
カスタマーマッチを活用するためには一定量のデータ件数が必要となります。
マッチングには、最低でも1000件以上のデータ数が必要ですので注意しましょう。
しかし、例え1000件のデータを送信したとしても、1000件のGoogleアカウントとマッチする保証はありません。
冒頭でも話したようにデータのうちマッチング率は平均して20〜30%となっているのでこちらも注意が必要です。
利用条件を満たしているか確認
カスタマーマッチには利用条件が存在します。
また、そのアカウントが満たしている条件によって利用できる機能が異なりますので、しっかり確認しておきましょう。
利用条件
- これまでポリシーを遵守してきた実績があること
- これまでお支払いに関して問題が発生していないこと
引用元:Google広告 広告ポリシー ヘルプ カスタマー マッチのポリシー
まとめ
いかがでしたか?
現在、Cookieの規制が強まりつつあり、非対応環境が増えることで顧客リストの獲得やリターゲティングの精度向上はこれまでの比にならないほど高難易度になると予想されます。
しかし、Googleカスタマーマッチでは自社の顧客データを利用して、一層効果的かつ費用対効果の高い広告配信が期待できるため、今後のIT業界や広告業界でも注目される広告ツールになると思われます。
データのハッシュ化や利用条件等、多少複雑な部分もございますので、カスタマーマッチを使用してみたいが不安があるという方は、ぜひ弊社までご相談いただければと思います。
パーソナライズド広告やスマート自動入札など、非常に便利な機能も存在しますので、ぜひこの機会にGoogleカスタマーマッチを試してみてはいかがでしょうか。
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