検索連動型広告を運用されたことのある方は「広告ランク」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

広告ランクは、検索連動型広告の掲載順位を決定する重要な指標の1つです。
広告ランクを意識して広告を作成することで、クリック率(CTR)やコンバージョン(CV)の増加につなげることができます。

そこで本記事では、広告ランクの概要から仕組み、品質スコアの概要、品質ランクを向上させるためのポイントについて詳しく解説していきます。
これからGoogle 広告の運用を検討している方はぜひ本記事を読み進めてみてください。

広告ランクとは

広告ランクとは、検索連動型広告における掲載順位を決めるための指標のことを言います。
検索連動型広告の順位は広告オークションによって決められますが、広告オークションで評価する指標は「広告ランク」になります。
そのため、広告運用者にとって広告ランクは重視すべき指標の1つと言えます。

広告ランクが決まる仕組み

広告ランクは、以下の計算式で求めることができます。

計算式:
広告ランク = 品質スコア × 入札単価(上限クリック単価) + 広告表示オプション

主に「品質スコア」と「入札単価」2つの指標を向上させることで広告ランクを高めることができます。

入札単価は、1クリックあたりの広告予算を増やすことで効果を上げることができますが、品質スコアは異なります。
品質スコアは、広告に多額の予算をかけたとしても向上させることはできません。

もう少しわかりやすいように「A社」「B社」「C社」それぞれの入札単価と品質スコアの比較を表を用いて解説します。

企業掲載順位入札単価品質スコア広告ランク
A社1位¥30092700
B社2位¥35062100
C社3位¥60031800

上表のA社とC社のように、入札単価に2倍差があったとしても品質スコアが低ければ掲載順位は大きく変わります。
入札単価だけを高くするのではなく「品質スコア」と「入札単価」の両方をうまく調整することで広告を最適化することにつながります。

ここからは、品質スコアと入札単価の詳細について解説します。

品質スコアとは

品質スコアは、出稿している広告の質を1〜10の数値(スコア)で診断する指標のことを言います。
Google 広告の管理画面上から確認することができ、主に以下の3つの指標で構成されています。

  1. 広告の関連性
  2. 推定クリック率
  3. ランディングページの利便性

上記3つの結果は「平均より上」「平均的」「平均より下」で表示され、競合他社の広告比較と過去に配信されたキーワードに基づいて判断されます。
「平均より上」が最も評価が高く、一方で「平均的」や「平均より下」は品質スコアが低下する要因になるので改善が必要になります。

品質スコア

ここからは、3つの指標についてそれぞれ解説していきます。

広告の関連性

広告の関連性は、ユーザーが検索したキーワードと広告タイトルや説明文がどれだけ一致しているかを示す指標になります。

例えば、「ヨガマット おすすめ」のキーワードで検索しているユーザーに対して「ヨガマットの人気ランキング10選」という広告文を設定することで品質スコアを高めることができます。

逆に、ヨガマットのキーワードに対して電化製品をすすめるような全く関係のない情報を広告文に入れてしまうと品質スコアが低下します。

推定クリック率

推定クリック率は文字通り、表示された広告をユーザーがクリックする可能性を予想した数になります。
推定クリック率は、過去のクリック率に基づいて算出されます。

推定クリック率が高ければ高いほど、ユーザーの関心が高い広告だと判断され、品質スコアの向上が期待できます。

ランディングページの利便性

ランディングページの利便性は、広告の遷移先であるランディングページ(LP)内にユーザーが検索したキーワードに関連した内容が含まれているかどうかを示す指標です。

例えば、キーワードに関連した商品・サービスを取り扱っているかやサイト内のページ速度が遅くないか、購入やお問い合わせなどの入力フォームの利便性が高いかなどが影響します。

ランディングページ内の直帰率や離脱率によってランディングページの利便性の評価に大きく影響するので、ユーザーにとって使いやすいサイトにすることが重要になります。

入札単価とは

入札単価は、広告1クリックあたりに対して最大いくらまで支払うことができるかの単価設定になります。

入札単価を100円と設定した場合、1クリックあたり100円以下で入札オークションがおこなわれるため100円以上超過することはありません。

ただ入札単価が低すぎると、オークションに競り負けてしまうため、広告がうまく配信されないといった事態が起こる可能性があります。
そのため、入札単価は低すぎない価格で調整することが重要です。

品質スコアを上げる4つの方法

ここまで、広告ランクの概要から品質スコアの詳細、品質スコアを決める3つの要素について解説しました。
品質スコアを向上させることで、多額の広告予算をかけずに掲載順位を高めることができます。

それでは最後に、品質スコアを向上させるための方法について解説します。

広告文を訴求力あるものにする

ユーザーの関心が高い広告タイトルや広告説明文にすることでCTR(クリック率)が向上し、結果的に品質スコアを高めることができます。

具体的に「10,000件の導入実績」といった数値的な訴求や「業界最安値クラス」などの権威性のある訴求をすることで、ユーザーに視覚的かつわかりやすくメリットを伝え、クリック数の増加が見込めます。

また、ユーザーが検索するキーワードを盛り込むことも重要です。
ユーザーが検索するキーワードを入れることで反射的に知りたい情報だと思わせ、クリック率を向上させることができます。

検索連動型広告では、広告タイトルや説明文ごとの表示回数やクリック率の成果を確認できるため、効果検証を行いながらニーズの高い広告文を作成するようにしましょう。

ランディングページ(LP)・キーワード・広告文を一貫性のあるものにする

ランディングページLP)やキーワード、広告文で設定する情報を一貫性のあるものにすることで、品質スコアに影響する「1.広告の関連性」「2.推定クリック率」「3.ランディングページとの利便性」を向上させることができます。

例えば、設定したキーワードが「ヨガ おすすめ」だった場合、広告文は「ヨガスタジオおすすめ10選」などにすることをおすすめします。

さらに、遷移先であるランディングページ(LP)では「それぞれスタジオの紹介や価格を解説するページ」にすることで、ユーザーの求めている情報とマッチし、サイト内のページ遷移や滞在時間が増え、品質スコアが向上します。

ページ速度を改善する

サイト内のページ速度の改善は、品質スコアを向上させる非常に重要な作業です。

ページ遷移による読み込みが遅いとユーザーにストレスを与え、離脱や直帰に繋がってしまいます。
結果、品質スコアに大きな影響を与えます。

Googleが提供するページ速度分析ツールを活用して、ページ速度の改善を心がけてください。

Googleページ速度分析ツール:PageSpeed Insights

除外キーワードを活用する

広告と関連性のないキーワードを除外することで、クリック率低下を避け品質スコアを向上させることができます。

例えば、足立区の地域に絞って広告を配信しているのに「荒川区」「板橋区」の検索キーワードで広告が表示されているとクリック数が下がることが予想できます。
この場合、「荒川区」「板橋区」などの関連しないキーワードを事前に除外しておくことで効率的な品質スコアの向上につながります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は検索連動型広告の重要な指標である「広告ランク」について解説しました。

広告ランクは、品質ランクと入札単価、広告オプションを掛け合わせて算出されますが、中でも「品質ランク」が掲載結果に大きな影響を与えます。

品質ランクを上げるためには以下の4つの方法を意識することで広告ランクを高めて、広告のクリック率の向上や購入やお問い合わせといったコンバージョン増加につなげることができるのでぜひ実践してみてください!

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