検索連動型広告(リスティング広告)を運用すると、キーワード選定や広告文の作成、地域配信、デバイス変更、入札単価、広告レポート作成など作業内容は多岐にわたります。
そこで本記事では、検索連動型広告(リスティング広告)をもっと効率的かつ効果的に運用してもらうために、「検索連動型広告(リスティング広告)運用に役立つ便利ツール」を一挙ご紹介します。
検索連動型広告(リスティング広告)運用を検討している方やもっと効率的に広告を運用したい方は、本記事を参考に作業効率化にお役立てください。
検索連動型広告(リスティング広告)運用に役立つツール10選
ここからは、主に、GoogleとYahoo!の2つの媒体に焦点を当て、リスティング広告運用に役立つ便利ツールをご紹介します。
リスティング広告を行う上で必要不可欠なツールだけを紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
Googleキーワードプランナー
Googleキーワードプランナーは、Googleの検索連動型広告(リスティング広告)を出稿する上で必要なキーワード調査やキーワード選定を支援するツールです。
こちらのツールは無料で利用することができます。
Googleキーワード:https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/
多くの方はGoogle検索連動型広告(リスティング広告)を出稿するとき、どれくらいのクリック率が期待できるのか、どれくらいの費用対効果が見込めるのかを把握したいと思います。
Googleキーワードプランナーを利用することで、広告の予測数値が把握できるだけでなく、さらに下記の内容も確認することができます。
- 検索キーワードの数
- 広告掲載結果の予測数値
- 関連するキーワード
- 競合性
検索キーワードの数
キーワードプランナーを活用することで、検索キーワードの数を把握することができます。
検索キーワード数を調べることができれば、選定したいキーワードのニーズが高いのか低いのかがわかるので、効果的なキーワード選定が行えます。
広告掲載結果の予測数値
広告掲載結果の予測数値は、キーワードに対する推定の「クリック数」「表示回数」「平均クリック単価」といった検索パフォーマンスを把握することができます。
検索キーワードの推定獲得数値が理解できれば、広告予算をより効果のあるキーワードに投資することができます。
関連するキーワード
関連キーワードでは、指定したキーワードに関連したキーワードをキーワードプランナーが自動的に提案してくれます。
それにより、こちらでは想定していなかったキーワードを発見することができ、効果的な広告運用を行うことができます。
競合性
検索連動型広告(リスティング広告)の費用単価は、競合性によって決まります。競合が多いとクリック単価は高くなります。
事前に競合が高いのかを理解することで、少ない予算で効果的なキーワード選定を行うことができます。
Yahoo!キーワードアドバイスツール
Yahoo!キーワードアドバイスツールは、Yahoo!の検索連動型広告(リスティング広告)を出稿する上で、キーワード選定やキーワード調査を支援してくれるツールになります。
要するに、上述で説明したGoogleキーワードプランナーのYahoo!バージョンです。
Yahoo!キーワードアドバイスツール:https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/ss/articledetail?lan=ja&aid=1147
キーワードアドバイスツールでは、Googleキーワードプランナーと同様の指標を確認することができます。確認できる指標は以下の通りです。
- 検索キーワードの数
- 広告掲載結果の予測数値
- 関連するキーワード
- 競合性
Yahoo!で検索連動型広告(リスティング広告)を出稿する場合は、こちらのキーワードアドバイスツールを活用するようにしましょう。
Googleトレンド
Googleトレンドは、キーワードの検索ボリュームの推移をグラフで把握できるツールです。
こちらのツールは無料で利用ができ、またアカウントを登録する必要もありません。
Googleトレンドでは、Googleが所有する膨大なデータからリアルタイムでデータが参照されるため、正確かつタイムリーな情報を得ることができます。
また、検索ボリュームの推移を、「過去1時間」「過去4時間」「過去30日間」「過去5年間」など細かに期間を指定することができ、細かな検索ニーズを調査することができます。
Googleトレンド:https://trends.google.co.jp/trends/?geo=JP
具体的にGoogleトレンドを活用することで、下記内容を把握することができます。
- 検索キーワードの需要
- 過去1日の需要
- トレンドキーワードランキング
検索キーワードの需要
Googleトレンドでは、検索キーワードの需要をグラフとして把握できます。
需要は「人気度」という指標で表され、最も検索需要が高い数値を「100」として表示されます。
Googleトレンドを活用することで、例えば、検索キーワードを「窓掃除」、検索期間を「5年間」で設定した場合、検索需要がどの時期に上がっているのかわかりやすく理解することができます。
需要の高い期間に合わせて、広告出稿を行ったりさまざまな集客施策に役立てることができます。
過去1日の需要
Googleトレンドでは、過去1日以内(24時間以内)の日別設定もできます。
1日の設定を行うことで、今まさにトレンドになっているトレンドキーワードを把握することができ、リスティング広告の新たなキーワード選定に役立てることもできます。
トレンドキーワードランキング
Googleトレンドでは、トレンドキーワードランキングも把握できます。
年単位でトレンドキーワードの把握ができるだけでなく、映画やゲーム、ドラマなどのカテゴリ別でランキングが掲載されます。
ラッコキーワード
ラッコキーワードは、検索エンジンの検索枠にキーワードを入力した際、自動的に表示される検索候補(サジェストキーワード)を取得してくれるツールになります。こちらも基本的に無料で利用することができます。
ラッコキーワード:https://related-keywords.com/
検索候補(サジェストキーワード)は、検索ユーザーが求めているであろうキーワードが表示されるため、検索候補となるキーワードを調査することで検索連動型広告(リスティング広告)のキーワード選定に大きく役立てることができます。
ラッコキーワードを活用するメリットとして、具体的に下記2つがあります。
- 検索候補(サジェストキーワード)の確認
- Q&Aの確認
検索候補(サジェストキーワード)の確認
ラッコキーワードは検索候補となるキーワードを表示することができます。検索候補は、検索ユーザーが求めるであろう情報に基づいて表示されるため、ニーズの高いキーワードの把握や新しいキーワードを発見することができます。
Q&Aの確認
ラッコキーワードでは、「Yahoo!知恵袋」や「教えて!goo」の媒体に掲載されている質問・回答をキーワードに沿って表示させることができます。
それによりユーザーのリアルな悩みを把握することができるため、広告文や説明文の作成やキーワード選定を見つけるのに役立ちます。
Google Ads Editor(グーグルアドエディター)
Google Ads Editor(グーグルアドエディター)は、Googleが提供する広告編集ツールになります。
Google 広告の作成や複数の広告を一括で編集することができ、さらに、オフライン環境でも操作できるという特徴があります。
こちらのツールは無料で利用することができます。
Google Ads Editor(グーグルアドエディター):https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/ads-editor/
具体的にGoogle Ads Editorを利用することで、下記の設定や変更が一括で行えます。
- キャンペーンや広告グループの変更
- キャンペーンのパフォーマンスデータを確認
- 複数のアカウント管理や編集
- 広告グループやキャンペーン間で項目のコピーや複製
- ファイルのエクスポートやインポート
- オフラインでの作業
- 変更内容の下書き保存
上記内容を、Google 広告管理画面上から行うとすると、設定作業に非常に時間がかかりますが、Google Ads Editorを使うことでこれら作業を一括化することができ、オフライン環境でも変更することが可能です。
Google 広告を運用する担当者にとって、このツールは必要不可欠なツールです。
Yahoo!広告キャンペーンエディター
Yahoo!広告キャンペーンエディターは、Google Ads Editor(グーグルアドエディター)のYahoo!バージョンです。
こちらもツールを無料で利用することができます。
Yahoo!広告キャンペーンエディター:https://ads-promo.yahoo.co.jp/dr/yce/
キャンペーンエディターでも、Google Ads Editorと同様に、広告管理画面での変更や編集作業をオフライン環境で操作できます。
Yahoo!で広告を出稿する場合は、こちらのキャンペーンエディターを活用するようにしましょう。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、Webサイトのアクセス状況やコンバージョンの数値を分析できるツールです。
Googleアナリティクス:https://analytics.google.com/analytics/web/?hl=ja
GoogleアナリティクスとGoogle 広告を連携することで、Googleアナリティクス上から広告のアクセス状況を把握することができるだけでなく、Googleアナリティクスで取得したユーザーデータを利用してリスト配信(リマーケティング広告)を行なうことができます。
また検索連動型広告(リスティング広告)運用をしていると、遷移先のランディングページだけに意識がいき、Webサイトへの流入を軽視してしまう傾向があります。
Googleアナリティクス上から分析することで、広告とWebサイトを含めた全体分析ができるので、リスティング広告による自然検索の増加や細かなターゲティングの調査が行えるようになります。
Googleタグマネージャー(GTM)
Googleタグマネージャーは、Webサイトを構成しているタグを一括管理することのできるツールです。頭文字をとってGTMとも呼ばれます。
Googleタグマネージャー:https://tagmanager.google.com/
Webサイト内の計測を行う場合、多くのタグをサイトに埋め込む作業が必要になります。
計測する内容が増えるとWebサイトに埋め込むタグも増えてしまうため「どのページにどのタグが貼付されているのかわからない」なんて状況になりかねません。
タグマネージャーを活用することで、複数のタグを一括管理し、「コンバージョンにいたったときの計測タグ」「商品ページに流入した際の計測タグ」を細かく設定することができ、ミスを未然に防ぐことができます。
Yahoo!タグマネージャー(YTM)
Yahoo!タグマネージャーは、2024年6月30日(日)をもって、サービスの提供を終了するとの発表がありました。
余裕をもってタグマネージメントサービスの移行を行うことをおすすめいたします。
参照URL:Yahoo!タグマネージャーのサービス終了について
Yahoo!タグマネージャーは、GoogleタグマネージャーのYahoo!バージョンです。
頭文字をとってYTMとも呼ばれます。
Yahoo!タグマネージャー(YTM):https://marketing.yahoo.co.jp/service/tagmanager/
ただGoogleタグマネージャーと違い、日本主流のツールや広告媒体のタグのテンプレートなど用意されているため、運用者にとってGTMよりも活用しやすいことがメリットになります。
どちらのツールがいいのかについては、正直好みの問題ですが、「クライアントに共有するならGTM」「共有しないのならYTM」の活用をおすすめします。
双方のツールを同時に利用することも可能ですが、タグの管理が複雑になるのであまりおすすめしません。
Clarity(ヒートマップツール)
Clarity(クラリティ)は、Microsoft社が”無料”で提供するWebアクセス分析ツールになります。
主に、リスティング広告の遷移先であるLP(ランディングページ)を解析する際に利用されます。
Clarity(クラリティ):https://clarity.microsoft.com/
Clarity(クラリティ)の代表的な機能として下記3つがあります。
機能 | 概要 |
---|---|
ヒートマップ | Webサイトに訪れたユーザーをサーモグラディのように色分けで行動を可視化 |
レコーディング | Webサイトに訪れたユーザーの行動ログを録画し、可視化 |
ダッシュボード | Webサイト内のクリック率やページセッション数などの動向を計測 |
リスティング広告を配信する際、縦長で完結する1ページのサイトを遷移先として設定するケースが多いかと思います。その場合、ユーザーがサイト内のどの部分に興味を持っているのか知りたいと思うでしょう。
Clarity(クラリティ)を活用することで、どの部分が最も見られているのかを「録画」や「ヒートマップ」を通じてユーザーの行動を可視化できるため、サイト課題の把握から改善、広告の最適化に繋がります。
また、権限付与の共有機能も備わっているため社内外でのデータ共有も簡単に行なえます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
リスティング広告運用に役立つ便利ツールをご紹介しました。
リスティング広告ツールを活用することで、大きく下記3つの課題を解決することができます。
- 効果的なキーワードを見つけることができる
- 異なる媒体の数値データを一括管理できる
- 広告レポートを簡単に生成することができる
ツールを使うことで、今まで膨大な時間を費やしていた作業を簡略化することができます。
取り扱うツールは多くありますが、時間をかけて慣れていくことで多くの時間の節約が望めます。
皆さんもぜひ本記事でご紹介したツールを試してみてください。
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