自社の商品やサービスを知ってもらうために、WEB広告の利用を検討している方がいらっしゃるのではないでしょうか?
WEB広告には、主に検索結果に出てくる検索広告と、様々なWEBサイトに出てくるディスプレイ広告の2種類がありますが、それぞれの特徴を理解することで、より効果的な広告の配信を行うことが可能です。
今回は、WEB広告の検索広告とディスプレイ広告について、どのような種類があり、どのような特徴があるのかをご説明いたします。
これからWEB広告を利用してみたいと思われていらっしゃる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
検索連動型広告とは?
検索連動型広告とは、「Google」や「Yahoo!JAPAN」の検索結果に表示される広告のことです。
検索キーワードに連動した広告を表示させ、興味を持ったユーザーが広告をクリックすることにより自社のサイトに誘導することができます。
検索エンジンを使って商品やサービスを検索しているということは、ユーザーがその商品やサービスに高い興味関心があるということです。
したがって、検索結果に表示される検索広告は、効果が高い傾向にあります。
検索連動型広告の種類
日本では、「Google」と「Yahoo!JAPAN」の媒体において検索広告を出稿することができます。
「Google」も「Yahoo!JAPAN」も、検索アルゴリズム自体はGoogleのものを使っていますが、広告はまったく別のメニューとなっています。
検索アルゴリズム:ウェブ上に存在する膨大な数のウェブページを分類し、最も関連性の高い有用な結果を瞬時に検索して、探している情報を見つけやすい形でユーザーに表示する仕組み
Googleの検索結果画面に広告を表示させたいのであれば、Googleの検索広告を使う必要があります。
一方、Yahoo!JAPANの検索結果画面に広告を表示させたいのであれば、Yahoo!JAPANの検索広告を使わなければならず、両方の媒体に広告を出したいときはGoogleとYahoo!JAPANのそれぞれの検索広告で出稿が必要です。
ここからは、「Google」と「Yahoo!JAPAN」のそれぞれの検索広告について詳しく説明します。
Google 検索広告
Google 検索広告とは、Googleで検索されたとき、検索キーワードに連動してGoogleの検索結果画面に表示される広告のことです。
日本における2022年2月の検索エンジンシェアはGoogleが77.02%であるため、Googleに検索広告を出すことで検索ユーザーの大半をカバーすることが可能です。
また、Google 検索広告はGoogleの検索結果のみならず、提携しているさまざまな検索サイトの検索結果にも広告の表示が可能です。
この中には、YoutubeのようなGoogleが提供しているサービスサイトはもちろん、価格.comやgooなどの検索サイトも含まれており、より幅広い検索ユーザーに広告訴求をすることが可能です。
Yahoo!検索広告
Yahoo!検索広告とは、Yahoo!JAPANで検索されたときに、検索結果画面に表示される広告のことです。
Yahoo!JAPANの日本での検索エンジンシェアは、2022年2月現在17.37%となっています。この数字だけ見ると、検索広告はGoogleのみで事足りるようですが、実はそうではありません。
少ないとはいえ2割弱のシェアがあることや、PCブラウザを立ち上げたときの最初の画面がYahoo!JAPANである人も多いことなどから、検索ユーザーに漏れなく訴求したい場合はYahoo!検索広告への出稿も検討するのがおすすめです。
また、Yahoo!検索広告もGoogleと同様、提携検索サイトを持っています。
Yahoo!JAPANは、朝日新聞やbingなどと提携しており、これらのサイトで検索するとYahoo!検索広告を表示することができます。
検索連動型広告の表示場所
検索連動型広告の表示場所は、主に下記の3つがあります。
- 検索結果画面
- 提携検索サイトの検索結果画面
- ディスプレイネットワーク面
1.検索結果画面
検索されたキーワードに基づき、各検索エンジンの検索結果画面で広告が表示されます。
2.提携検索サイトの検索結果画面
GoogleとYahoo!JAPAN各々の提携サイトで検索されたキーワードに基づき、検索結果画面で広告表示されるものです。
3.ディスプレイネットワーク面
ディスプレイネットワーク面は、Google 広告について、通常バナーなどの画像広告が表示されるコンテンツページに検索広告が表示されることがあります。
これは、検索結果への広告で費用に余剰が出る場合に、設定キーワードに内容が合致するコンテンツページの広告枠に、テキストで検索連動型広告の広告文が表示されるものです。
通常、検索広告は検索したユーザーにのみ訴求することができますが、ディスプレイネットワーク面への広告配信も行うことで、設定しているキーワードに興味関心のある人が見るページまで広告表示範囲を広げることができます。
つまり、より幅広いユーザーへのアプローチが可能となるわけです。
なお、ディスプレイネットワーク面へは配信しないように設定することも可能です。
検索連動型広告のターゲティング
検索連動型広告のターゲティングは、GoogleとYahoo!JAPANとで異なります。
共通しているターゲティング項目は、「地域」「デバイス」「曜日・時間帯」「リターゲティング」です。
ターゲティング | 設定 |
---|---|
地域 | 県もしくは市郡単位まで設定が可能 |
デバイス | PC・スマートフォン・タブレットの全てか各々かを選択可能 |
曜日・時間帯 | 指定の曜日・時間帯のみ配信や停止を指定することが可能 |
リターゲティング | WEBページに訪れた人が検索を掛けた時に、広告が表示されやすくなる機能 |
一方、Google 広告では上記に加え、年代や性別、オーディエンスデータなどでもターゲティングすることができます。
オーディエンスデータとは、検索ユーザーのサイト閲覧履歴や購入履歴など個人を特定しないユーザーデータのことです。
オーディエンスは、アフィニティ(強い興味関心)や購買意向の強いユーザーなどの項目で指定することができ、細かなユーザーの属性や興味関心などでもターゲティングを行うことが可能です。
検索連動型広告の課金形態
検索連動型広告の課金形態は、広告がクリックされる課金されるクリック課金(CPC課金)です。
広告が表示されるだけでは費用はかからず、クリックされて初めて課金されるというものです。
1クリック当たりの単価は固定されているものではなく、同じキーワードで広告を出したい競合の広告主の入札によって、設定キーワードが検索されるたびに都度決定されます。
入札:広告1クリックあたりに支払う金額を指定
入札は、高い単価で入札すれば勝てるというわけではなく、推定クリック率やランディングページの品質などの指標を考慮され決定される「広告ランク」によって競われます。
なお、入札単価は上限の設定を行うことができるため、上限で設定した範囲内でクリック単価を決定することができます。
検索連動型広告のメリット
検索連動型広告のメリットは、なんといっても成果につながりやすいことです。
自ら検索をしているニーズのあるユーザーにアプローチできるため、広告効果が表れやすい傾向にあります。
また、広告クリック数や広告経由での獲得数などの計測もできるため効果が測定しやすいのもメリットです。
さらに検索連動型広告は、費用や時期を自由に決められるのも大きなメリットといえます。
TVや新聞などのマスメディアの広告と違い、いくらからでも出稿でき少額から始めることが可能です。
配信期間も自由に設定できるので、広告の配信の開始と終了を任意に設定することができます。
年間通じての出稿はもちろん、特定のキャンペーン時期のみ出稿する、といったことも可能です。
検索連動型広告のデメリット
一方、検索連動型広告のデメリットは、基本的に検索結果画面にしか広告表示されないため、検索ユーザー以外へのアプローチが難しいことです。
Google 検索広告は、ディスプレイネットワーク面で検索ユーザー以外へのリーチも可能ですが、検索結果への表示のみで費用を使ってしまうと表示はされません。
検索連動型広告は検索を前提としているため、検索行動を起こしていない商品・サービスの潜在層へのアプローチを苦手としています。
さらに設定するキーワードによっては、1クリック当たりの費用が高騰し、結果少ないクリック数しか得られない可能性もあります。
特に人気の高いキーワードは、大手企業を含め競合企業が多く、結果的にクリック単価が高騰していることもあります。
潜在層にアプローチする場合は、次にご紹介するディスプレイ広告を使ってのアプローチが効果的です。
ディスプレイ広告とは?
ディスプレイ広告とは、WEBサイトやアプリ上に表示される広告のことです。
以前はテキストのみの広告や画像によるバナー広告が主流でしたが、最近ではテキストと画像や動画などを組み合わせたレスポンシブ広告もよく見られるようになりました。
ディスプレイ広告は、WEB上の行動履歴や登録履歴を元に属性やエリア、興味関心を割り出した上で、絞り込んだターゲットに対して広告を配信することができます。
また、自社のWEBサイトに訪れたユーザーに再度アプローチするリターゲティングや、自社の顧客情報を元に配信するカスタムオーディエンス、位置情報を使ったジオターゲティングなどさまざまなターゲティング手法で、狙ったターゲットに訴求することが可能です。
ディスプレイ広告の種類
日本の代表的なディスプレイ広告は、Google ディスプレイ広告とYahoo!JAPANディスプレイ広告の2種類があげられます。
ともにGoogleやYahoo!JAPANのサービスサイトはもちろん、広告枠が設置されたさまざまなWEBサイトで広告表示させることができる、アドネットワーク(複数の広告媒体に広告を配信する仕組み)を形成しています。
なお、GoogleとYahoo!JAPAN以外にもさまざまなアドネットワークがあります。
また、アドネットワークを束ねたプラットフォームをDSPといいます。
DSPもディスプレイ広告のひとつといえるでしょう。
今回はその中でも、Google ディスプレイ広告とYahoo!JAPANディスプレイ広告について、詳しく説明します。
Google ディスプレイ広告
Google ディスプレイ広告は、Googleのアドネットワークでディスプレイ広告が配信できる広告メニューです。
別名GDN(Googleディスプレイネットワーク)と呼ばれています。
Googleが運営しているGoogleアプリ内のファインド面やYoutube、Gmailなどはもちろん、Google 広告の広告枠が設置された何百万ものサイトやアプリを閲覧しているユーザーに、画像や動画、レスポンシブ広告を使って訴求が可能です。
Google広告はさまざまなサイトに広告枠があるため、インターネット人口の9割程度をカバーできると言われています。
また世界中のWEBサイトやアプリに広告枠があるため、日本にいながら海外へも広告を出稿が可能です。
そのような非常に大きなネットワークを利用して、ターゲットを絞り込み少額から広告訴求できるのは、Googleディスプレイ広告の大きなメリットといえます。
Yahoo!ディスプレイ広告
一方、Yahoo!ディスプレイ広告は、Yahoo!JAPANのサービスサイトを中心にYahoo!広告の表示枠があるサイトやアプリに広告配信できます。
前に述べたように、Yahoo!JAPANは検索こそ20%弱のシェアですが、Yahoo!NEWSやYahoo!知恵袋、GYAOなど多彩なサービスサイトを持っており、スマートフォンユーザーの80%、PCユーザーの60%にリーチすることができます。
さらに、Yahoo!JAPAN以外のWEBサイトにも広告枠があるため、Google ディスプレイ広告同様に幅広いユーザーにターゲティングを行い訴求を行うことが可能です。
また、Google 広告同様少額での出稿も可能なので、Yahoo!JAPANを中心とした信頼性の高い配信面でディスプレイ広告を出したいときは、Yahoo!JAPANディスプレイ広告がおすすめです。
ディスプレイ広告の表示場所
ディスプレイ広告の表示場所は、ブログやニュースサイト、アプリなどWEBコンテンツの中のさまざまな場所に表示されます。
具体的な表示位置は広告枠の設置場所により異なりますが、WEBコンテンツの上部や下部、記事と記事の間などが多いです。
また、Yahoo!JAPANトップページのインフィード広告に代表されるように、最近では記事と同じ形式で表示させることで、記事になじませて広告表示させるネイティブ広告なども広告主に多く利用されています。
ディスプレイ広告のターゲティング
ディスプレイ広告のターゲティングは、主に2種類存在します。
ひとつは表示される広告枠「面」を指定する方法、もうひとつは表示されるターゲット「人」を指定する方法です。
配信サイトのターゲティング
表示される広告枠を指定する方法は、プレースメントと呼ばれる手法で、広告表示されるWEBサイトやアプリを指定する方法や、「ファッション」「旅行」といった各広告メニューで用意されたカテゴリを指定しカテゴリに属するWEBサイトに出稿できる方法があります。
インターネットユーザーのターゲティング
表示されるターゲットを指定する方法は、前述したユーザーの属性やエリア、興味関心を指定することで、それに合致するユーザーに絞って広告配信する手法です。
ユーザーを指定する方法なので、リターゲティングや自社が保有するリストを使ったカスタムオーディエンスもこの方法に分類されます。
これまでは表示されるターゲットを指定する方法が、WEB広告の大きな強みとされ多くの広告主に利用されてきました。
しかし、近年個人情報規制の強化の流れからターゲットを指定するために利用されるcookieの利用に制限が強化されています。
このためディスプレイ広告のターゲティング手法として、プレースメントにも注目が集まりつつあります。
ディスプレイ広告の課金形態
ディスプレイ広告の課金形態は、さまざまあります。
多くの場合は検索広告同様、クリック課金です。
すなわちクリックに対し課金されるので表示されるだけでは費用はかかりません。
一方、クリック課金だけでなく、1000回表示に対し課金されるCPM課金やコンバージョンに対して課金される課金形態などもあります。
これら課金形態は、目標に合わせて選ぶことが重要です。
例えば広告をとにかく露出させたい場合は、表示に課金されるCPM課金となります。
しかし、クリックさせたい場合やコンバージョンさせたい場合は、それが達成されたときに課金されるCPC課金やコンバージョン課金を選ぶのがおすすめです。
ディスプレイ広告のメリット
ディスプレイ広告のメリットは、顕在層と潜在層の両方にアプローチできる点です。
顕在層は、リターゲティング広告を使って自社サイトに訪れている人にアプローチしたり、顧客データを使って自社顧客にアプローチすることが可能です。
一方、潜在層へのアプロ―チは、自社商品やサービスに興味がありそうなユーザーを興味関心などでターゲティングしアプローチすることが可能です。
また、潜在的な見込み客が興味がある分野のWEBサイトに絞って広告表示もできます。
また幅広い配信面で、大量に広告表示ができることもメリットといえます。
前述の通り、Google ディスプレイ広告もYahoo!ディスプレイ広告も多くの配信面をもっているので、検索結果画面にしか主に表示されない検索広告よりも表示機会が多く、大量に広告を表示させることが可能です。
さらに、訴求方法も画像や動画、レスポンシブなど多彩なのも魅力といえるでしょう。
ディスプレイ広告のデメリット
一方、ディスプレイ広告のデメリットは、獲得につながる可能性が低いことです。
もちろんコンバージョン計測などは可能で、リターゲティングなどで顕在層にもアプローチはできます。
しかし、「今探している」リスティング広告に比べると、他のWEBコンテンツを見ているときにディスプレイ広告が出てくるので、検索広告に比べるとコンバージョンの獲得率が低い点は否めません。
またレスポンシブ広告のように画像(動画)とテキストとの組み合わせで広告訴求される場合、その広告の改善点がわかりにくいのもデメリットといえます。
さらに、ディスプレイ広告は、WEBコンテンツをユーザーが見ているときに表示されてしまうものなので、ユーザーの不快感を買う可能性もあります。
興味関心のある方をターゲティングしているとはいえ、何度も広告が出てくると、広告に対する印象が悪くなる恐れもあります。
一方このようなことを想定して、広告の表示頻度を制限する機能を使い、広告主側で広告の表示回数をコントロールしているケースもあります。
まとめ
この記事では、WEB広告の検索広告とディスプレイ広告にはどのような種類があり、どのような特徴があるのかを解説してきました。
検索広告はニーズが顕在化しているユーザーにアプローチすることができ、ディスプレイ広告は顕在層はもちろん、潜在的な見込み客にもアプローチできる広告手法となっています。
ともに、GoogleやYahoo!JAPANなどが広告メニューを持っており、多くのインターネットユーザーにアプローチすることができます。
しかも、安価な出稿費用で始められるのも魅力です。
ぜひこれらのWEB広告を利用して、WEBで自社の見込み客にアプローチしてみましょう!
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