Salesforceでは、顧客管理や営業活動の効率化を図るために業務を自動化する機能が提供されています。
自動化したい業務が単純であればこれらの機能を使えば問題ないのですが、やはり企業や業界によって業務フローが異なるため、自動化をすることが難しい場合があります。

そのような場合、セールスフォース社が提供するSalesforceのためのプログラミング言語のApex(エーペックス)を利用するのはいかがでしょうか。この記事では、フローと比較して出来ることが多いApexについて解説し、その基本的な特徴やメリット、使用例を紹介します。

Salesforceのためのプログラミング言語Apex(エーペックス)とは?

Apexは、セールスフォース社が提供するSalesforceのためのプログラミング言語です。
Javaに似た構文を持ち、Salesforce上のデータベースやビジネスロジックにアクセスするための言語として、開発者に幅広い機能を提供しています。

Apexの特徴

Apexを使用することで、ボタンクリック、関連レコードの更新、Visualforceページなどほとんどのシステムイベントにロジックを追加することができます。

具体例をあげると、取引先や商談などレコードが作成・更新される前後で、特定のアクションを行うように設定し、業務を自動化することができるようなイメージです。
また、Salesforceは数多くの外部サービスやアプリケーションと連係することが可能ですが、Apexを利用することでこれらの外部アプリケーションとの連係をより柔軟にカスタマイズすることもできます。

ApexとSalesforce フロー、どちらを使うべきか

Salesforceの業務自動化のもう一つの手段として、「Salesforce フロー」があります。

Salesforceフローは、Salesforce上での同じ作業の繰り返しや、一定のルールに基づいて人が作業していたところを自動化することで、業務を効率化することができる機能です。

ここだけ聞くと、Apexと同じでは?と思われる方もいるかと思います。
そこで、この2つの手段の特徴を比較してみました。

Apex

Apexのメリット

  • フローでは対応できない複雑なロジックやカスタマイズが可能です。
  • フローよりも高速に実行されるため、大量のデータを扱う場合や高速な処理が求められる場合に適しています。

Apexのデメリット

  • ApexはJavaをベースとしたプログラミング言語なので、プログラミングの知識が必要です。
    そのため、フローと比較すると一般的には開発に時間がかかる傾向があります。
  • Apexはプログラミングで処理が構築されているため、運用時のメンテナンスが比較的難しい傾向があります。
    仮に開発の担当者が離れたりした場合、修正する前にまずコードを理解する必要があるため、その工数も含めて運用・メンテナンスを計画する必要があります。

フロー

フローのメリット

  • コーディングが不要なため、開発時間をそれほど掛けずに自動化を進めることができます。
    Apexでの実装と比べると、実装した内容のメンテナンスなども簡単です。
  • 実装画面のインターフェースが使いやすく、プログラミングに詳しくない人でも自動化を始めやすいと言えます。

フローのデメリット

  • フローと比較すると、同時に実行できる数に制限があったり、一つのフローで取得できるレコード数に制約があるため、複雑かつ大量のフローを自動化するような場合にはあまり向いているとは言えません。

SalesforceフローとApexは、どちらも業務フローを効率化するという点では似ていますが、どちらを使うべきかはケースバイケースです。
メンテナンス性に優れるフローを使うべきか、制約が少なくより自由度の高いApexを使うべきか、どんな業務を自動化したいかから逆算してツールを選定する必要があります。

さいごに

今回は、Salesforceで提供されている様々な自動化ツールのひとつ、Apexについて解説いたしました。

プログラミングの知識が必要なツールなので、Apexで業務の自動化に取り組む際はメンテナンスの工数がある程度かかることを見据えて計画を進める必要があります。
ただ、フローと比べると大規模で複雑な業務の自動化が出来ることは大きなメリットなので、運用できるリソースが確保出来そうであれば、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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