飲食店や美容院、整体院、コインランドリーなど店舗型ビジネスでは、店舗周辺に住んでいる方やその周辺によく訪れる方が見込み客になるかと思います。
限られたエリアで効率的に自社情報をコアなターゲットに向けてアプローチしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめしたいのがYahoo!ディスプレイ広告の機能の一つである「半径指定ターゲティング」です。
半径指定ターゲティングを利用することで、自店舗から半径何km圏内に住むユーザーに対し効率的に広告を配信することができます。
そこで本記事では、半径指定ターゲティングの概要からメリット、設定手順、留意点について詳しく解説していきます。
商圏が狭い店舗型ビジネスを展開している方はぜひ本記事を参考にしてみてください。
半径指定ターゲティングとは?
半径指定ターゲティングは、Yahoo!ディスプレイ広告が提供する地域ターゲティング手法の一つで、特定の地点から半径何kmと距離を指定し、そのエリアに住むユーザーやそのエリアによく訪れるユーザーに広告を配信することができます。
例えば、「自社店舗から半径1km圏内にいるユーザーに広告を配信する」といった設定が可能で、その1km圏内に住むユーザーに広告を配信することができます。
また、そのエリアに電車の路線も含まれていれば、電車内にいるユーザーに広告を配信することも可能です。
商圏エリアが狭い店舗型ビジネスにとって、見込み確度の高いユーザーに広告を配信することができるので店舗来店への増加が期待できます。
ちなみに、半径指定ターゲティングで設定できる内容は以下の通りです。
内容 | 詳細 |
---|---|
区分 | 広告グループ |
対象地域を指定する方法 | 1.地図上からピン指定 2.スポット名、住所、郵便番号などいずれかを指定 |
距離範囲 | 最低1km〜最大80kmまで |
入札価格調整率 | ターゲティングした地域や半径エリアごとに調整可能 |
他ターゲティングとの組み合わせ | 1.他種別ターゲティングとの組み合わせは「AND条件」 2.地域名ターゲティングとの組み合わせは「OR条件」 |
半径指定ターゲティングのメリット
半径指定ターゲティングのメリットは下記の3つが挙げられます。
- 細かな地域ターゲティングができる
- 距離に応じて入札価格の調整ができる
- ターゲティングの組み合わせができる
それぞれ詳しく解説します。
細かな地域ターゲティングができる
Yahoo!ディスプレイ広告の地域ターゲティングには、「地域名指定」と「半径指定」の二種類の機能があります。
地域名指定は、地域の指定が「都道府県・市区郡単位」のみの範囲しか設定できないのに対し、「半径指定」は、数km〜数十kmの指定が可能です。
美容院や飲食店、整体院を探しているユーザーは、自分の住むエリアから近い場所でお店を探す人が多いため、地域名指定よりも半径指定ターゲティングが適しているといえます。
距離に応じて入札価格の調整ができる
半径指定ターゲティングは、指定した地域ごとに入札価格調整率(入札価格の増額率を指定して広告の比重を変える機能)を設定することができます。
例えば、半径指定ターゲティングで複数の地域を指定した場合、それぞれ設定した地域に応じて入札価格の調整率を変更することができます。
活用方法として、店舗近辺にいるユーザーの方が店舗来店につながりやすいビジネスであれば近い地域の入札価格調整率を引き上げたり、逆に店舗から遠い地域では入札価格調整率を引き下げるなどの強弱をつけます。
うまく調整率を変更しながら運用することで、低い予算で効率的な広告が行えるようになります。
ターゲティングの組み合わせができる
半径指定ターゲティングは、他種別のターゲティング(オーディエンスリスト、デバイス、性別・年齢、サーチキーワード、プレースメントなど)と組み合わせて配信することができます。
例えば、飲食店を運営する店舗サービスであれば、「〇〇(地名) 居酒屋」「〇〇(地名)イタリアン」と検索するキーワード(サーチキーワード)と半径指名ターゲティングを組み合わせることで、見込みとして高いユーザーを集めることができます。
しかし、ターゲティングを絞り込みすぎてしまうと広告の表示回数(インプレッション数)が大幅に減少してしまう可能性があるので注意が必要です。
また、ターゲティングの組み合わせ方によって「AND条件」「OR条件」の適用が変わるので、それぞれの設定パターンは下記の図を参考にしてください。
半径指定ターゲティングの設定手順
ここまで、半径指定ターゲティングの概要や設定詳細、メリットについて解説しました。
ここからは、設定手順について紹介します。
- Yahoo!広告にログイン
- 左側メニューバーから「地域」を選択し、「編集」をクリック

- 設定する「キャンペーン」と「広告グループ」を選択し、「決定して進む」をクリック

- 「地域を指定して配信」にチェックを入れる

- 「スポット名」「住所」「郵便番号」「緯度経度」での検索、もしくは地図上から「ピンで選択」のどちらかで場所を選択
- 半径を指定する入力欄が出てくるので、指定した場所からの半径何kmを設定し「追加」をクリック
指定場所は複数設定することができます、場所の指定は最大100件まで設定可能です。

- 指定した場所と距離に間違えがなければ「設定」をクリック。
設定は以上で完了です。
入札価格調整率の設定方法
ここでは、入札価格調整率の設定方法について紹介します。
- 左側メニューバーの「地域」をクリック、入札価格調整率の「ペンマーク」をクリック

- 「引き上げ率」「引き下げ率」を選択し、数値を入力、「適用」をクリック。

入札価格調整率は以上で完了です。
半径指定ターゲティングの留意点
店舗ビジネスにとって良いことばかりの半径指定ターゲティングですが、留意すべき点があります。
留意点は下記二つです。
- 自動入札の入札価格の最適化には利用されない
- 優先度は調整率が高い方の設定が優先される
それぞれ解説します。
自動入札の入札価格の最適化には利用されない
半径指定ターゲティングの留意点の一つ目は、自動入札を設定しているキャンペーンにおいて、指定した半径距離は自動入札として適用されないということです。
本来、自動入札戦略を選択すれば設定した目標や予算に応じて自動で入札価格を調整してくれます。
しかし、半径指定ターゲティングでは、手動で入札価格調整率を設定しないと入札価格の調整が行えません。
そのため、細かく調整を行いたい場合は入札価格調整率を設定する必要があります。
優先度は調整率が高い方の設定が優先される
半径指定ターゲティングの留意点二つ目に、配信される広告の優先度は入札価格調整率が高い方が優先されるということです。
設定した地域ごとに入札価格調整率は変更することができます。
複数の地域指定をしている場合、高い入札価格調整率で設定したものが優先的に配信されます。
半径指定ターゲティングの活用法
それでは最後に、半径指定ターゲティングの活用方法についてご紹介します。
半径指定ターゲティングに適しているビジネスは数多くありますが、今回は「フィットネスジム」に焦点を当ててご紹介します。
フィットネスジムに一度は通われたことがある人はご存知かもしれませんが、ジムに通うためには近くに店舗があることが非常に重要です。
遠くても2km圏内(自転車がある場合)が限界なのではないでしょうか。
それ以上遠いと、行くのが面倒くさくなったり、ジムに行くことを躊躇う人も多いと思います。
そのためフィットネスジムの商圏はせいぜい2km圏内だということがわかります。
半径指定ターゲティングでは、自店舗の住所を設定して半径2km圏内と設定しましょう。
さらに、フィットネスジムに関心のあるユーザーは、「〇〇(地名)ジム」「〇〇(地名)ジム 値段」「〇〇(地名) ヨガ」などのキーワードで検索する人が多いでしょう。
その場合は、Yahoo!ディスプレイ広告の「サーチターゲティング」を組み合わせて配信することで、より自店舗に対する関心が高いであろうユーザーに対して広告を配信することができます。
このように、ビジネスの商圏と見込み顧客の行動を把握することで、広告配信の最適化につながり広告予算を削減することにつながります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
半径指定ターゲティングはYahoo!ディスプレイ広告の機能の一つで、指定した場所から半径何km圏内までの設定が行え、そのエリア内に住んでいる人やそのエリアによく訪れるユーザーに広告を配信することができます。
飲食店や美容院、整体師などの実店舗を持っている方は、今まで地域(市区郡)でしか広告の配信できなかったのが、より細かな地域まで配信できるようになったので効率的な自社店舗のアプローチが可能になりました。
さらに、半径指定ターゲティングとその他のターゲティングと一緒に組み合わせることも可能なので、より自店舗への確度が高いユーザーへアプローチができます。
ただ、ターゲティングの組み合わせを絞りすぎると広告の表示回数(インプレッション)が大幅に減少してしまうので注意して運用するようにしましょう。
自店舗を持っている会社や地域に特化したビジネスを展開している会社はぜひYahoo!ディスプレイの半径指定ターゲティングを活用して、売上向上に役立ててみてください。
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