TwitterやInstagram、LINEやYouTubeなど、SNSを利用しているという方は多いのではないでしょうか?
2011年からスマートフォンの普及が急速に進みはじめるとともに、SNSの利用者も増加傾向となっています。
そのため、自社のサービス・商品の認知拡大や販売につなげるためには、 各SNSへの広告掲載は非常に重要となってきています。
その中でもTwitterは、2023年4月時点で、全世界で3億3,300万人、日本国内では4,500万人のアクティブユーザーを抱える巨大なSNSサービス。
日本は全世界で二番目にアクティブユーザー数が多いSNSとなっており、Twitter広告を効果的に運用することで多くのユーザーにサービスやプロダクトを訴求することが可能です。
今回は、Twitter広告の運用を検討している企業の担当者向けに、メリットやデメリット、成果を出すためののポイントについて解説いたします。
Twitter広告とは
まずは、Twitter広告の特徴についてご紹介していきます。
Twitter広告とは、Twitterのアプリやブラウザ上のタイムラインやツイートの検索結果に広告を掲載することができるサービスです。
画像、動画など複数ある広告のフォーマットを利用し、ユーザーの興味や関心、著名なアカウントのフォロワーやキーワード、多彩なターゲティングなどを利用し広告の配信を行うことが可能です。
Twitter広告を開始するには、まずは、Twitter広告アカウントの開設を行う必要があります。
作成した広告アカウントは、出稿したいTwitterアカウントに紐づけを行ってください。
企業の公式アカウントが複数存在する場合は、注意して紐づけを行うようにしてください。
Twitter広告のメリットとデメリット
広告配信では、Twitter広告に限らず、メリットやデメリットをしっかりと把握したうえで適切な配信戦略を練ることが重要です。
ここからは、Twitter広告のメリットとデメリットについてご紹介していきます。
Twitter広告のメリット
目標別の広告運用が可能
自社で運用するTwitterアカウントのフォロワー獲得やWebサイトへの送客など、Twitterでは自社のマーケティング目標に合わせた広告運用が可能です。
目標 | 説明 |
---|---|
リーチ | 広告をより多くのユーザーに表示します。 |
エンゲージメント数 | いいね、RT、返信、リンククリックをより多く獲得します。 |
フォロワー数 | フォロワーをより多く獲得します。 |
Webサイトの訪問者数 | 自社サイトへの訪問者数を増やします。 |
キーワード(2023年6月時点ベータ版) | 指定のキーワードや、トレンドに強い興味を示しているユーザーにリーチできます。 |
細かいターゲティングが可能
細かいターゲティングができることが、Twitter広告の魅力です。
まずは「オーディエンス」という、ユーザーの性別や年齢などの特性で絞り込みを行います。
ターゲティング手法 | 説明 |
---|---|
性別ターゲティング | すべて、男性、女性という三つの分類から性別を設定します。 |
年齢ターゲティング | すべて、または、年齢の範囲で設定できます。(例:13歳~26歳、30歳以上など) |
地域ターゲティング | 国の指定はもちろん、都道府県で単位での設定ができます。また、特定の場所を中心とした半径でも設定が可能です。 |
言語ターゲティング | 日本語や英語、スペイン語をはじめ20カ国語の言語の設定が可能です。 |
デバイスターゲティング | iOSやAndroid端末、デスクトップやノートパソコンなどのデバイスの設定が可能です。 |
次に、そのオーディエンスが使っているキーワードや興味関心などにもとづいてターゲティングを行うことが可能です。
ターゲティング手法 | 説明 |
---|---|
キーワードや絵文字 | ユーザーが検索、ツイートしたキーワードや、エンゲージメントしたツイートに含まれているキーワードと、それに関連する用語を追加、除外することができます。絵文字によるターゲティングも可能です。 |
フォロワー | 特定アカウントをフォローしている利用者および似た利用者にリーチすることができます。 |
類似ユーザー | 自身のアカウントのフォロワーに似た利用者にリーチすることができます。 |
興味関心 | イベント、キャリア、ゲームなどユーザーがツイートまたはリツイートした内容、クリックした内容などにリーチすることができます。 |
会話トピック | Twitter利用者が関心のある会話トピックを指定のリストから選択してターゲティング設定をすることができます。 |
ツイートエンゲージャー | 特定のツイートにエンゲージメントした利用者をターゲティングして、再度広告配信をすることができます。 |
テイラードオーディエンス | 自社のウェブサイト訪問者データやメールアドレス、モバイルIDを基に、特定のお客さまのみにリーチすることができます。 |
二次拡散が期待できる
Twitterは、拡散に優れているプラットフォームです。
その特性上、広告のツイートをユーザーによってリツイートやいいね、リプライでさらに多くのユーザーに届けることができます。
また、これらのユーザーのアクションに対する料金は無料であり、結果的に低いクリック単価( CPC / Cost Per Clik)で運用することができます。
自社アカウントを強化できる
Twitterのアカウント自体の露出度、フォロワーを広告によって獲得できるのもTwitter広告のメリットでしょう。
広告は通常のツイート同様、タイムラインに表示されるため、広告から自社に興味を持ったユーザーがプロフィールまで遷移し、フォロワーになることもあります。
その結果、広告でない自社のツイートを日々目にすることで、自社のファンになる、サービスやプロダクトを購入してくれる可能性が高まり、SNSからの流入を強化することができます。
Twitter広告のデメリット
ターゲティングの精度が低い場合がある
Twitterは、生年月日、性別の登録が必須ではありません。
そのため、Twitterはユーザーがフォローしているアカウントや日常のツイート内容などから、性別や年齢を推測しています。
そのため、アカウントの正確な情報が読み取れているとは断言できません。
非公式リツイートは削除できない
Twitterのその拡散力は、時にマイナスに働く事もあります。
リツイートには「公式リツイート」と「非公式リツイート」があります。
この「非公式リツイート」は、Twitter広告ではどのようなデメリットとして働いてしまうのでしょうか?
引用リツイートを含む、ユーザーが通常行うリツイートを「公式リツイート」と呼び、他人のツイート文章をそのままコピーし、自分のツイートとして扱うものは「非公式リツイート」と呼びます。
この場合、他のアカウントの投稿となってしまい、削除することができません。
●非公式ツイートと引用リツイート
以上のように、ユーザーにとってマイナスな表現のある広告ツイートはたとえその投稿を削除したとしても、非公式リツイートをされてしまうとタイムライン上に残り続けてしまうのです。
炎上のリスクが高い
ユーザーにとって好ましくない広告を配信してしまった場合、否定的な意見はすぐに広まり、自社のイメージを下げてしまうことも。
広告配信を行う際は、徹底的なクリエイティブとテキストの精査が必要でしょう。
Twitter広告で成果を出すための4つポイント
それでは、Twitter広告で成果を出すための4つのポイントを解説いたします。
最適なターゲティングを実施
Twitter広告の多彩なターゲティング機能を活用することは、Twitter広告で成果を出すためには重要となります。
そこで大きな役割を果たすのが、「細かいターゲティングができる」でも解説した「ターゲティング」と「オーディエンス」に「制限的ターゲティングオプション」、「付加的ターゲティングオプション」という概念を考慮しターゲティングを設定することです。
制限的ターゲットティングオプションで主とする配信母体を絞った後、付加的ターゲティングオプションにて自社のサービスやプロダクトに関連が高いキーワードやインフルエンサーなどのかけ合わせを行うことでターゲティングを絞り込み、最適なメッセージを届けることで効果的な広告配信ができるようになります。
制限的ターゲティングオプション
制限的ターゲティングとは、「AND条件」でのターゲティングとなります。
指定したすべてのターゲティングを満たすユーザーに広告の配信を行うため、ターゲティングを追加するたびに広告の配信を行うユーザーが小さくなる特徴があります。
例)「全世界のユーザー」から性別を「男性」、年齢を「20代」、地域を「日本」で制限的ターゲティングを行うことで、最初の「全世界のユーザー」から総数が減少します。
付加的ターゲティングオプション
付加的ターゲティングとは、「OR条件」でのターゲティングとなります。
指定したターゲティングが付加的に適用されるため、ターゲティングを追加するたびに広告の配信を行うユーザーがが大きくなる特徴があります。
例)Aというキーワードに関連性が高いユーザーに、Bというキーワードに関連性が高いユーザーをターゲティングに加えることで、ターゲティングするユーザーの総数は大きくなります。
広告スコアを上げる
Twitter広告において、どの広告を優先的にタイムラインに表示させるかという判断は、オークション形式によって決定します。
オークション結果には、「入札単価」だけではなく「品質スコア」という要素が考慮されます。
この品質スコアは、「共感度」、「関連性」、「リーセンシー」によって決定されるため、トレンド性の高い情報や、ユーザーの興味を引くようなものは、品質スコアの向上に寄与し、広告の優先表示に貢献します。
共感度 | ユーザーが広告に反応しているか。クリック、いいね、リツイートが頻繁に行われているか。 |
関連性 | ツイートの内容がオーディエンスの興味関心に合っているか。 |
リーセンシー | 鮮度のようなもの。最新の話題をツイートしているか。Twitterは「いま」起きていることを見つける場所です。オークションでは新しさが評価されます。 |
この品質スコアと、入札単価の合計が広告スコアとして評価され、Twitter広告の優先表示に影響するのです。
クリエイティブパターンを複数用意する
広告を配信する際、一つではなく、複数の広告の種類を用意しておくようにしてください。
これは広告配信のアルゴリズム最適化のためです。
クリエイティブは重要な意味を持ち、画像のみでなく、動画も用意しておくと良いでしょう。
動画は視覚に訴えかける情報量が画像よりも多く、映像、テキスト、音声で、ユーザーの注目を集めることができます。
また、ユーザーを自社のアカウントや、Webサイトをより促す為にも3~5種類ほどのクリエイティブパターンを用意しておくと良いでしょう。
複数のツイートを展開してクリエイティブに変化を付けることが広告のパフォーマンス向上においては重要です。
ここからは、Twitterが推奨するクリエイティブのポイントについてご紹介いたします。
ぜひ、参考にしていただき、クリエイティブの作成を行って見られてはいかがでしょうか?
ツイート本文は短く、25文字~50文字が推奨
現在ツイートできる文字数の限度は140文字。
これを全て使って訴求したくなりますが、Twitterの公式ブログにおいては、「ツイートは本文がわずか25~50文字の場合に最も優れたパフォーマンスを発揮します」との記載があります。
参照ページ:広告のベストプラクティス~Twitterの広告キャンペーンで成功を収める実用的なヒント~
ツイート本文は、端的にまとめられた簡潔なメッセージを利用し、詳細な内容はクリエイティブで伝えることがTwitter広告での勝ちパターンといえます。
訴求力のある動画を活用
動画広告を効果的に活用するために、Twitterが下記のポイントを推奨しています。
動画作成の際に、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?
- 動画の長さを15秒程度に抑える
- 動画は最初の3秒間に伝えたいポイント、インパクトのあるイラストを入れる
- 無音で再生されることを考慮し、字幕を入れてメッセージを届ける
参照ページ:広告のベストプラクティス~Twitterの広告キャンペーンで成功を収める実用的なヒント~
マイクロコンバージョンを設定する
マイクロコンバージョンとは最終的なCVまでに設定する中間コンバージョンのことを指します。
最終的なコンバージョンに至るまでの、広告のインプレッション数、リンクのクリック数、いいね数などのエンゲージメント数をマイクロコンバージョンとして細かく設定することで、どの段階で上手くユーザーにリーチできていないのかが明確になります。
広告の改善の際、どこにテコ入れをするべきかしっかりと判断することができるのです。
またマイクロコンバージョンの設定は自動入札の最適化にも繋がります。
自動入札には一定のコンバージョン数が必要ですが、コンバージョンに最も関連性の高いページ(申し込みページなど)にマイクロコンバージョンを設定することにより、必要なコンバージョン数を補完することができ自動入札の精度を高めることが可能となります。
フォロワーの獲得を目的とした広告は下記の記事をご参考ください。
まとめ
今回は、Twitter広告で成果を出すためのコツについてまとめました。
Twitter広告は、ターゲット設定など多彩なバリエーションがあるため、自社がターゲットとするユーザーに最適なターゲット設定やクリエイティブを設定することが重要です。
クリエイティブにおいては、広告の効果を最大限発揮することができるように、情報鮮度の高いツイートを利用するようにしてください。
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