GA4を使用した分析で、セッションの数値をご確認なさる方は非常に多いと思います。
本稿ではGA4のセッションの仕様を、ユニバーサルアナリティクス(UA)との違いも交えながら解説いたします。

セッションとは

セッションとは、「一定期間内に行われる、ユーザーによる一連の操作」のことです。
こうした操作にはページビューやeコマースのトランザクションなどがあります。

【参照】ユニバーサル アナリティクスでのウェブ セッションの算出方法

ユーザーとの違い

セッションと混同しやすい指標として「ユーザー」がありますが、ユーザーは「訪問者数」、セッションは「訪問回数」という風に捉えることができます。

例えば、同じ人物のセッションが3回あった場合、
ユーザー:1
セッション:3
とカウントされます。

GA4のセッションが開始される条件

ここからはGA4のセッションの仕様についてご紹介していきます。
GA4では、次の操作が実施された際にセッションが開始されます。

  • アプリをフォアグラウンドで開く
  • 現在アクティブなセッションがないとき(以前のセッションがタイムアウトした場合など)にページまたはスクリーンを表示する

[GA4] アナリティクスのセッションについて

継続時間とタイムアウトの時間

開始したセッションの継続時間と、どれくらいの時間操作がないと切れるか(タイムアウト時間)は以下の通りです。

継続時間:無制限
デフォルトのタイムアウト時間:30分

上記で「デフォルトの」と記載しておりますが、タイムアウト時間は下記手順で変更が可能です。

タイムアウト時間の変更方法

1.管理 > データストリーム > データストリームを選択

GA4-セッションのタイムアウト時間変更-管理-データストリーム
GA4-セッションのタイムアウト時間変更-データストリーム

2.タグ設定を行うをクリック

GA4-セッションのタイムアウト時間変更-タグ設定を行う

3.「セッションのタイムアウトを調整する」をクリック

GA4-セッションのタイムアウト時間変更-セッションのタイムアウトを調整する

4.セッションのタイムアウト時間を変更して保存

セッションのタイムアウト時間を変更して保存
GA4-セッションのタイムアウト時間変更-セッションのタイムアウトを調整する-保存

セッションが変わるタイミング(UAとの違い)

ここまでGA4でのセッションの仕様についてご紹介してきましたが、ここでUAとの違いにも触れていきたいと思います。
UAとGA4の数値を比較した際に、セッション数や流入元別の数値に差があると感じられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。UAとGA4では、後述のようにセッションが変わるタイミングが異なるため、数値に差が生じる場合があります。

UAGA4
・無操作で30分以上経過したとき
※デフォルトのタイムアウト時間
・日をまたいだとき
・流入元が変わったとき
・無操作で30分以上経過したとき
※デフォルトのタイムアウト時間
セッションが変わるタイミング


日をまたいだとき
8月21日の23時55分にサイトにアクセス、8月22日の0時5分にサイトを離脱した場合
UA:2セッション
GA4:1セッション
としてカウントされます。

流入元が変わったとき

以下のような行動を取った場合
※タイムアウト時間はデフォルトの30分を想定

google / organicでサイトを訪問

サイトを離脱

30分以内にgoogle / cpcでサイトを訪問

UAでは
セッション数:2
参照元/メディア google / cpc

GA4では
セッション数:1
セッションの参照元/メディア google / organic
としてカウントされます。

上記のようにUAとGA4では仕様が異なるため、セッション数や参照元/メディアに差異が発生します。同じ行動でも計測内容が異なる場合があるため、UAとGA4の数値を比較する際は気をつける必要があります。

【参照】
[UA→GA4] 指標の比較: Google アナリティクス 4 とユニバーサル アナリティクス
[GA4] アナリティクスのセッションについて
ユニバーサル アナリティクスでのウェブ セッションの算出方法

おわりに

GA4を利用して分析する際にセッションという指標を使用することは多いと思いますが、UAとは仕様が異なっているため、困惑する場面もあるかと思います。そうした際に、少しでも参考になりましたら幸いです。

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