みなさんは、YDAのコンテンツキーワードターゲティングをご存知でしょうか?
コンテンツキーワードターゲティングは、「サイトカテゴリ」や「プレースメント」では対応できなかった配信面指定を実現できる、有効なターゲティング手法となっています。
この記事では、そんなYahoo!ディスプレイ広告(YDA)のコンテンツキーワードターゲティングについて、特徴や設定方法、注意点などを解説しています。
ぜひ参考にしていただけますと幸いです。
コンテンツキーワードターゲティングとは
コンテンツキーワードターゲティングは、YDAの掲載面を指定するターゲティングとして、2021年7月にリリースされた機能です。
従来のYDAのターゲティング方法には、デモグラや興味関心など「人」に対してターゲティングする方法と、プレースメントやサイトカテゴリなどの「掲載面」をターゲティングする方法がありましたが、新しく追加となりました。
ユーザーの行動履歴をもとにしたターゲティング手法「インタレストマッチ」が登場する以前に、Yahoo!広告では、「コンテンツマッチ」というコンテンツキーワードターゲティングと似たターゲティング手法が存在しました。
その後、ユーザーの行動履歴をもとにした「人」へ向けたターゲティングが主流となりましたが、近年再び「掲載面」に着目したターゲティング手法が、さまざまな広告で注目されています。
個人情報保護のためサードパーティCookieの使用に制限がかかり、ユーザーの行動履歴を追いづらくなりつつあります。
※個人情報保護に関するCookie規制問題については、下記記事をご参照ください。
そのため、個人情報に依存しない広告に注目が集まっていおり、「人」にターゲティングする手法ではなく、ディスプレイ広告登場時からある「掲載面」へのターゲティングに再び注目が集まり、Yahoo!広告でコンテンツキーワードターゲティング機能がリリースされました。
コンテンツキーワードターゲティングの仕組み
コンテンツキーワードターゲティングは、任意のキーワードをコンテンツキーワードリストに設定することで、広告配信したいサイトやアプリをコントロールすることができます。
サイトやアプリのコンテンツと広告主がコンテンツキーワードリストに設定したキーワードがマッチした場合に、広告が配信されます。
また、この仕組みを使って特定のキーワードの掲載面には広告を配信しない、ということもできます。
コンテンツキーワードターゲティングの特徴
コンテンツキーワードターゲティングは以下2つの特徴があります。
- 関連性の高いコンテンツに配信ができる
- 除外コンテンツの設定が可能
以下で詳しく解説します。
関連性の高いコンテンツに配信ができる
コンテンツキーワードターゲティングの特徴は、関連性の高いコンテンツに配信ができる点です。
たとえば、自動車の販売を行っている場合、自動車メーカー名や競合車種、あるいは同じモデル名などのキーワードを指定することで、キーワードに関連する記事ページに広告が表示されます。
広告主が指定したキーワードと関連性の高い掲載面を記事単位で絞り込んで広告配信(配信除外)できるのはコンテンツキーワードターゲティングの大きな特徴です。
訴求する商品やサービスに関連するキーワードだけでなく、競合の商品・サービスの関連キーワードを指定したりするのも新規ユーザーの認知獲得などに有効だと考えられます。
また、掲載面を指定できるという観点からいえば、キーワード単位で細かく配信面のコントロールが効くこともメリットです。
従来からある「サイトカテゴリ」に出稿ニーズと合致した項目がない場合や、「プレースメント」でURLを大量に指定しなくても配信面指定できる点も、大きな特徴といえます。
除外コンテンツの設定が可能
コンテンツキーワードターゲティングを活用するメリット2つ目は、「除外コンテンツの設定が可能」ということです。
除外設定には標準のリストのほかに除外専用に使える「除外専用リスト」も用意されており、最大5,000件の登録キーワードを設定可能です。
除外コンテンツの設定は、自社ブランドの毀損につながるようなコンテンツへ広告を出稿したくない場合に活用できます。
YDAの配信面には、たとえばYahoo!ニュースがありますが、事件・犯罪といったネガティブな内容や政治色の強いコンテンツが掲載されることもあります。
一方、Yahoo!ニュースはユーザーが頻繁に利用するコンテンツでもあるため掲載面として、それ自体を配信除外することは好ましくありません。
そのようなときに、コンテンツキーワードターゲティングで自社にとってのネガティブキーワードを設定しておくと、ブランド毀損につながるような記事への広告配信を制限することができます。
コンテンツキーワードターゲティングの設定方法
コンテンツキーワードターゲティングの設定方法は以下の通りです。
まずは、コンテンツキーワードリストを作成します。コンテンツキーワードはリスト作成時に表示される「コンテンツキーワード候補」から選択することになります。
コンテンツキーワードリストの作成手順
- 広告管理ツールのヘッダー右上の【ツール】をクリック
- 共有ライブラリーの中の【コンテンツキーワードリスト】をクリック
- 【コンテンツキーワードリストを作成】をクリックし、さらに、【標準リスト】(※)をクリック
除外専用リストは除外設定のみのリスト作成に使用します。
- 「コンテンツキーワードリスト名」を入力し、「コンテンツキーワード」に任意のキーワードを入力します。
- 【候補を表示】をクリック
入力キーワードがそのまま候補としてあるか確認したい場合は「入力したキーワードに完全一致」にチェックを入れてください。
- コンテンツキーワード候補にリストアップされたキーワードからリストに登録するキーワードにチェックを入れ、【作成】をクリック
コンテンツキーワードリストの設定方法
コンテンツキーワードターゲティングを行うには、コンテンツキーワードリストを広告グループに設定する必要があります。
設定方法は、コンテンツキーワードリスト作成画面から設定する方法と広告グループに設定する方法の2種類があります。
ここからは、コンテンツキーワードリストの2種類設定方法をご紹介いたします。
コンテンツキーワードターゲティング一覧画面から設定する方法
- 左カラムのメニューから【コンテンツキーワード】をクリック
- 画面内の編集をクリックしコンテンツキーワードリストの設定を行います
- ターゲティング設定したい広告グループにチェックを入れ【決定して進む】をクリック
- コンテンツキーワード編集で「コンテンツキーワードリストを指定して配信」を選択し、一覧から設定するリストで【配信】もしくは【除外】を選択、【設定】をクリック
広告グループ設定画面から設定する方法
- コンテンツキーワードリストを設定したい広告グループの左カラムメニューから【コンテンツキーワード】をクリック
画面内の編集をクリックしコンテンツキーワードリストの設定を行います
- コンテンツキーワード編集で「コンテンツキーワードリストを指定して配信」を選択し、一覧から設定するリストで【配信】もしくは【除外】を選択、【設定】をクリック
コンテンツキーワードターゲティングの成果を確認する方法
コンテンツキーワードターゲティング配信では、キーワードリストごとに成果を確認することが可能です。
広告管理ツール左カラムのメニュー内【コンテンツキーワード】をクリックすると、設定されたリストごとに、インプレッション数やクリック数、費用やコンバージョン数などを確認することができます。
なお、設定したキーワードごとのレポートは出すことができませんので注意してください。
レポート画面で作成できる配信先URLレポートを使えば、コンテンツキーワードリストを使って配信面ごとの成果確認もできます。
コンテンツキーワードターゲティングの注意すべき点
ここからは、コンテンツキーワードターゲティングで注意すべき点についてご紹介していきます。
任意のキーワードでの設定は不可
キーワードは指定したキーワードをもとにシステムが提示したキーワードが設定できる仕様となっており、 「完全に任意のキーワード」を設定することはできません。
なお、システムが提示するキーワード候補は、週に数回内容を更新されていますので、日を空けて何度か試してみると設定しらいキーワードが提示される可能性があります。
Yahoo!サービスの一部のみ配信可能
コンテンツキーワードターゲティングを使った広告が配信される(除外される)のは、Yahoo!のサービスの一部のみであるということも注意しなければなりません。
配信対象サービスは以下の通りとなっています。
- Yahoo!ニュース
- スポーツナビ
- スポーツナビDO
- Yahoo! 映画
- Carview!
- Yahoo! テレビ
- GYAO
- Yahoo!ファイナンス
- Yahoo!不動産 おうちマガジン
引用元:コンテンツキーワードターゲティングの機能提供について
上記サービスであってもタイムラインの広告枠は対象外となります。
また提携パートナーサイトやYDA(予約型)も対象外です。
配信対象サービスが制限されているため、キーワードの登録数が少ない場合は配信対象ページが少なくなり、広告が表示されないこともあります。
コンテンツキーワードターゲティングを配信除外に使用した場合も、コンテンツキーワードターゲティングに対応している配信面がコントロール対象になります。
そのため、キーワードの解析ができない掲載面やコンテンツキーワードターゲティングに対応していないYDAの掲載面に広告が表示されることも留意すべきポイントです。
コンテンツキーワードリストの制限数
コンテンツキーワードリストは、配信と除外を合わせて1,000件まで作成可能です。
標準リストでは、登録可能キーワード数は500件までとなります。
標準リスト | 除外専用リスト | |
---|---|---|
広告グループ紐づけ設定 | 配信、除外共に設定可能 | 除外のみ設定可能 |
作成リスト上限数 | 1,000件 (除外専用リスト含む) | 1件 |
登録可能キーワード数 | 500件 | 5,000件 |
まとめ
今回は、Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)のコンテンツキーワードターゲティングについて、特徴や設定方法、注意点などを解説してきました。
訴求する商材に関連するコンテンツへの広告配信を行うだけでなく、ブランド毀損を防ぐためにも使えるのがコンテンツキーワードターゲティングです。
特にYDAの場合、ニュース系のコンテンツが大きな配信ボリュームを占めているため、広告を表示させたくないニュースなどを事前にコントロールできるのは、広告主にとって大きなメリットです。
ブランドセーフティーの観点からも、ぜひ積極的に活用してみてください。
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